PIDEです。毎週金曜日に、このページに登場します。よろしくお願いします。 私は旧浦和市の某町に住んでいる熱狂的サッカーファンです。 子供の頃からサッカーに興味を持ち、今に至っています。スポーツはサッカーだけではなく、スキーなど、いろいろやっていますが、中心はやっぱりサッカーになりますね。 実はNPO 日本サポーター協会にも所属しておりまして、サッカーに関連するいろいろなことに首を突っ込んだりしています(^^ゞ。 このページで皆様とサッカーの話で盛り上がれればいいな、と思っています。 |
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第240回 今年もありがとうございました。 | ||
こんにちは。PIDEです。
今回で今年も最後となりました。1年経つのは本当にあっという間ですね。。。さて、今年最後という事でやっぱり振り返って終わりましょう。。。 今年は二つ。日本代表のドイツW杯惨敗とレッズのJリーグ制覇でしょう。 まずドイツW杯について。 「あれ?今年W杯あったんだっけ??」 と思わず言ってしまいかねない程、あの大会は遥か忘却の彼方へと一瞬で過ぎ去ってしまいました。 敗退直後のオシム監督就任の電撃失言により、あのW杯の結果について詳細な検証がなされぬままに新・日本代表が動き始めてしまった。公式戦であるアジア杯予選が控えていたなど、4年前と比べ急ぐ必要があった点は差し引いたとしても、本当に見事なまでの変貌ぶり。 大会直前のドイツとの親善試合で見せたパフォーマンスが最高だったとは。オーストラリア戦の後半最終盤での惨めな決壊。続くクロアチア戦はともかく引き分け、何とか最終ブラジル戦まで可能性を残し、そのブラジル戦も先制点を挙げながらの、公開スパーリング。 日本代表のエースとして3大会に出場した中田英寿の突然の引退。これから日本サッカーはどうなってしまうのか?誰もが不安を感じずにはいられなかった。そんな敗戦ムード漂うその後の日本サッカー界をレッズが大きく牽引してくれました。 豪華なメンバーを揃えながらも、その実は高い守備力に支えられた優勝。人気に実力が追いついた瞬間。圧倒的なサポーターの力にようやく応えられた瞬間。浦和が勝てば、ナビスコも天皇杯も価値が変わった。今度はアジアチャンピオンズリーグ。そして世界クラブ選手権へ。レッズを一面に出せば、特集を組めば販売部数が大きく変わるとまで言われる影響力。 今年は正のサイクルがきちんと噛み合った、見事な一年だったと思います(まだ天皇杯が残ってますけどね・・・)。 来年はどんな一年になるのでしょうか? 三都主はオーストリア、ザルツブルグへの移籍がほぼ決まったとの報道がありました。監督は新しくオジェックが就任との話です。小野は来年輝きを取り戻すことができるでしょうか?今後のレッズを支える新たな若手の台頭は始まるでしょうか? Jリーグを制覇し、来年は100%追われる立場になりました。チャンピオンズリーグでアジアを転戦しながらJリーグに臨む厳しいシーズンになるでしょう。代表メンバーを多く抱える悩みもしばらくは続きそうです。 ・・・それでも、レッズにはJリーグを牽引し、アジアの、世界のビッグクラブへの道を歩んでいってもらわなければなりません。選手たちだけでなくクラブをサポートする僕ら一人ひとりも世界相手にアピールできる場に立てたのです。 前回も書きましたが、サッカーが他のスポーツと比べて素晴らしいと思えるのは世界一への道が明確に開かれているという事。アジアチャンピオンズリーグに優勝すれば世界クラブ選手権に出場できます。世界クラブ選手権は世界一の称号を手に入れられる大会です。そのための第一ハードルはクリアしました。次はアジア一。そして世界一へ。まだ世界クラブ選手権には日本のクラブは出場すらできていません。それどころかアジアの一次予選すら突破できていないのが現状です。代表がアジア杯を連覇していようと、クラブレベルではアジアの弱小国。中国にも韓国にも勝てないのです。 この現実を改めて認識し、レッズがまた新しい歴史を創っていく。 「レッズの後ろに道ができる」 そんな時代を共に歩める我々は非常に幸せなんだなと感じます。 今年も一年間ありがとうございました。来年も引き続きお付き合いください。。。 **12月22日(金)掲載**
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第239回 FIFA Club World Cup Japan 2006 presented by TOYOTA | ||
・・・タイトルが長い(^^;
こんにちは。PIDEです。 レッズ悲願の初制覇で終えたJリーグ。天皇杯は残っていますが、すっかり国内はストーブリーグ。今年も多くの選手が厳しい冬を迎え、来年も選手として戦える場を求めてトライアウトなどに参加しています。 一方でレッズ絡みでも大物の移籍話がチラホラ。どこまで真実か・・・まぁ話半分で聞いておくのがよいと思うのですが、来年度の新体制に向けていろいろ思いを馳せる時期、でもあるのでしょう。 さてさて、今回のテーマは表題の大会について。要はトヨタカップ。昨年から単なる欧州王者と南米王者の一発勝負、という形式ではなく、アジア、オセアニア、アフリカ、北中米の大陸王者も出場できる事になりこれらのリーグに参加しているクラブでも世界一の栄誉を勝ち取る可能性が広がりました。基本的にこのコンセプトには大賛成です。 しかし、昨年/今年ともに決勝カードはやはり「欧州」vs「南米」。昨日のバルセロナとクラブアメリカの試合などを見ていてもまだまだ力の差がある事を実感・・・というよりも世界の一流選手たちが欧州で活躍をしている事を考えると「この大会の勝者=真の世界一」という構図にかなりの無理があるように感じます。欧州チャンピオンズリーグで展開されるビッグクラブ同士の非常にハイレベルな戦いと比べ、どうしても見劣りがしてしまう。 2年連続で日本で開催されている、というのも違和感があります。この違和感はバレーボールにも通じる違和感です。 世界基準でサッカーを見た場合、その中心地は疑う事無く欧州です。日本は代表こそここ3大会連続でW杯に出場するようになったとは言え、クラブレベルでは「アジアの」チャンピオンズリーグに一次リーグで敗退。個人レベルでも以前と比べレギュラーとして活躍する選手が徐々に増えつつある気はしますが、本当のトップクラブでのものではない。どう考えたって「世界一が日本で決まる」という構図には違和感がある。 かつてトヨタカップが開催され始めた頃は、南米から欧州へ移籍する選手もまだまだ少なく、かつホーム/アウェイでの過剰な応援を抑制する為に中立地である日本で開催した。これは当時の状況から考えれば十分に大義があった。しかし、今では全世界の優秀な選手は欧州に集まっています。その中で、敢えてシーズン中に時差のある日本にまで来て、もはや代表クラスの選手たちはみんな欧州に渡ってしまっている南米のクラブと一発勝負で「世界一」の称号を奪い合う事にどれほどの意味があるのか。 今回もオセアニア代表で一人の日本人がプレーしました。何故?しかも昨年と違い、一度現役引退した選手が?選手は悪くない。どこでボールを蹴ろうが、引退を撤回しようが、選手であればこうした大会に一度は参加したいと思う事は自然な事でしょう。問題はこの大会の存続意義と日本開催が半?前提である事。 冒頭、コンセプトは大賛成と書きました。しかし、その後は批判ばかり。。。何故か?プレーヤーにとって、クラブにとって世界と繋がっている(可能性の高低はともなくゼロではない)環境がある事は欧州一極集中のこの時代において、欧州以外のクラブでプレーしている選手にとってはモチベーションにもなるはずです。天皇杯優勝クラブがアジアチャンピオンズリーグに出場できるのであれば、僕が所属している地域の市民リーグのクラブにも門戸は開かれている。参加できるチャンスはある訳です(可能性はほぼゼロでしょうけれど^^;)。来年はレッズがアジアに出て行きます。スコットランドリーグのセルティックのように大会に参加できる門戸さえ開いていれば、マンチェスターユナイテッドに一泡ふかせる事もできる訳です。 しかし、その事と今のクラブW杯のあり方はまた別の話。今のままでは長く続かないのではと思ってしまうのです。そうなってしまうと欧州と南米以外のクラブの門戸が再び閉じられてしまう。 バルセロナが試合をしなければ、スタジアムは埋まりません。チケットが売れない、視聴率が取れない、となってしまえば規模を拡大した意味を問われます。その時にチケットを売る為に、視聴率を取る為に少々筋違い(ルール違反ではない)の事をしだしてしまったら・・・バレーボールの国際大会で行われるアイドルのショーのような状態になってしまったら・・・本末転倒でしょう。 そんな危惧を抱かせる大会。それが今のクラブW杯です。 **12月15日(金)掲載**
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第238回 We are REDS!! | ||
先週末の土曜日、2006年12月2日。
この日はレッズサポにとって生涯忘れられない大事な記念日となりました。。。 浦和レッズJ1リーグ初制覇!! 93年のJリーグ開幕から14シーズン目。はたして短かったのか、長かったのか。。。ここ数年、ナビスコ杯、Jリーグ2ndステージ、天皇杯とタイトルを獲得してきていよいよ残っていたのがJリーグのシーズン制覇。 そのためにワシントンを始め大量補強を行ない、トップチームが2つできるくらいのレベルの高い選手たちを集め臨んだ今シーズン。戦前の予想でも優勝候補筆頭。これまで人気先行に見られがちだったクラブが、実績を積み上げ、確かな補強をし、「勝って当たり前の陣容」と周りから評価を受けるまでの万全の体制を整えました。 とは言え、今シーズンのレッズが他を圧倒するような強さでリーグを独走したのかと言うと必ずしもそうではなく、むしろ高い守備力を背景に守り勝ちする試合を多く重ね、選手のクオリティからすると、決して高い満足をサポーターに与えてこれた試合は多くはありませんでした。それでも何より結果を出してきた。内容以上にただただ「勝つ」事が重視され、それが徹底された。 日本人の感性として、勝つサッカーよりも魅せるサッカーの方が評価される。「どんなに泥臭くても勝つ」よりも「美しく散る」方が人気を得やすい。「美しく勝つ」事が最上ですが、それが難しい場合に内容にこだわるのか、結果にこだわるのか。今年のレッズは結果にこだわり続けました。いや、レッズと言うよりも監督であるブッフバルトの、ドイツ人のメンタリティだったのか。監督を辞める事を公表したのは最後の選手への鼓舞であったのか。本当の所はわかりませんが、ブッフバルトは任期の最後で最良の結果をもたらしました。 来年度はいよいよ満を持してアジアチャンピオンズリーグに臨みます。これまで突破できない1次リーグの壁を破り、アジアの頂点を獲り、FIFAクラブW杯への出場権を獲得する。日本を制し、アジアを制し、世界を相手に「浦和レッズ」が戦う時代がやってきました。 “We are REDS” のコールがあります。サポーターが「We」と呼ぶレッズ。ピッチに立っている選手、コーチングスタッフにフロント。それだけでなく、サポーターも含めた全員がレッズのメンバーなんだ。来年は「俺達」がアジアに戦いを挑むんだ!サポートってのは受動的でなく主体的に自分たちから関わっていく事。新たにクラブレベルでの日本の歴史を作り上げて行くステップに立ちました。 悲願成就と新たな高みへの挑戦。この歴史的瞬間を大いに喜びながらも次に向けて歩みを止めることなく突き進んでいって欲しい。 新しい戦いがまた始まります。日本の、浦和の誇りを胸に。 **12月8日(金)掲載**
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第237回 マジック1!!(先週と変わらず・・・^^;) | ||
こんにちは。PIDEです。
先週末のJリーグ。FC東京とのアウェー戦。勝利を挙げるか、2位のG大阪が引き分けか敗れれば優勝が決まる大一番!!・・・残念ながら悲願のJリーグは今週末の最終節まで持ち越されました。 FC東京と引き分けてしまった浦和もそうですが、最後の最後、ロスタイムで勝ち越したG大阪の粘りにただただ興奮。こんな事があるもんだなぁと、最終節の直接対決に心躍らせています。 やっぱり最後はホームで勝って優勝を決める。こんなシナリオになっていたんでしょう。今シーズンホームでは負けなし。3点差で負けない限り優勝が決まる展開。下馬評では圧倒的に浦和有利。今期の失点の少なさから考えれば3点差はありえない!初優勝への期待と興奮。一方でほとんど決まっていると思える安心感。・・・これが一番の大敵かもしれません。 選手はそんな慢心はないと言います。しかし、本当にそれだけのメンタル調整をできるか。前節の勢いそのままに乗り込んでくるG大阪。圧倒的な不利がわかっている分、逆にイケイケドンドンで点の取り合いを仕掛けてくるはず。彼らにとって引き分けも負けも1点差勝ちも2点差勝ちも全く同じ。であればただただひたすらに得点を狙って猛烈なアタックをしかけてくる。開始の15分がとても大事になります。立ち上がり圧倒的に攻め込まれ、万が一先制点を奪われるような展開になると・・・危険です。浦和にとってはまずは失点をしない事。守り続ける事になっても切れない事。1分でも長く無失点を続けることができれば相手もあせり、スキが生まれ、カウンターで1点取れればさらに楽になる。そんな展開に是非持ち込んで欲しい。 今浦和駅西口前はレッズカラーのイルミネーションがキレイです。明日はおそらく前回のナビスコカップ/天皇杯優勝以上の大興奮が浦和の街で巻き起こる事でしょう。真っ赤に染まったスタンド。真っ赤に染まった街。まさに街全体で埼玉スタジアムにパワーを送り込む。ものすごい熱気が街を包み込むはずです。 93年Jリーグ開幕以来、14シーズン目で達成する栄冠。ブッフバルト体制の集大成であり、浦和の英雄の有終の美を飾る、まさに舞台が整いました。 2006年12月2日 レッズサポにとって浦和市民にとって生涯忘れらない日になります! 先週末で優勝決まらなかったので今週も勢いコラムです。お許しを(^^; **12月1日(金)掲載**
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第236回 マジック1!! | ||
こんにちは。PIDEです。
昨日は祝日。Jリーグの開催日。ラスト3節。前節名古屋に攻め続けながらも苦杯。足踏み。G大阪と川崎との勝点差がまた縮まった状態での今節。相手は甲府。会場はホーム/埼玉スタジアム。 立ち上がりからお互いゴールに迫る積極的な展開。ホームに戻り、圧倒的な大声援に後押しされ攻める浦和。J1クラブの中で最も少ない運営予算の中、細かくパスをつなぎ攻撃的なサッカーを今シーズン続けてきた甲府。お互い素早いプレッシャーをかけるが、それをかいくぐりゴール前に迫る。見ていて本当に楽しいゲームでした。しかし、実力差が徐々に現れ始め得点チャンスが増えてきた浦和。そして、相手DFがペナルティエリア内でファウルを犯しPKゲット!2枚目のイエローで退場。キッカーはワシントン。 先制点さえ奪えれば後は勢いで走れる。この試合何より重要だったのは早い時間帯で先制点を奪うこと。残留を決め、後はJ1の優勝争いをかき回すことにモチベーションを持つ甲府にとって、アウェーの埼玉で引き分けにでも持ち込めれば御の字。攻められる時間が長くなるのは想定済み。そこをしっかりと耐え、カウンターで1点でも奪えればなお良し。 そんな中、願ってもない先制点のチャンス!これで勝負は決まった!!・・・と思った瞬間まさかの展開。ワシントンのPKを相手GKがストップ!とはいえ終った事は仕方がない。相手はこのプレーで10人。試合はまだ前半。時間はたっぷりある。今のペースであれば十分1点取れる。。さらに攻めの圧力を増す浦和。耐え切れなくなった甲府は前半40分過ぎにまた同じミスを犯す。ペナルティエリア内で再びファウル。再度のPK。今回もワシントン。先ほどの雪辱。まさかPKを二度もは外すまい・・・。 ところが・・・サッカーの神様は再びレッズに試練を与える。まさか、まさかの二度目のPKストップ。そして前半終了。相手が10人になり、チャンスを数多く作りながら決めきれない。前節の悪夢が頭をよぎる。。。 それでも今回は違った。ここはホーム。今シーズンのホームは負けなし。打っても打っても決まらなかったワシントンのシュートが今度こそ相手ゴールを奪う。この時点で勝負あり。攻めても攻めても決められない呪縛が解き放たれたチームはその後2点を追加。終ってみれば3−0の完勝。 そして2位G大阪が引き分け。3位の川崎が敗戦。川崎が脱落。いよいよ・・・次節FC東京との試合で勝てば優勝が決まります。夢にまで見た栄冠に本当にあとわずか。。。今週末の歓喜に向けて。 今日はコラムでも何でもないですね・・・(^^;許してください。 **11月24日(金)掲載**
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第235回 勝ち切る力 | ||
こんにちは。PIDEです。
先週末の横浜FMとの試合は今期の浦和を象徴するような試合でした。1−0という結果も含め、守備力と選手層の厚さが他のチームと比べ秀でている。G大阪/川崎Fともに足踏みする中、難敵の横浜FMに勝ち切った事、何よりホームで負けない、という試合が徹底できている事。ここに今年の強さを感じるわけです。監督の出身国ドイツっぽいと言いますか、「内容はともかく勝つサッカー」を実践してきている今シーズンだと思います。 自分でサッカーをしたり、観たりいろいろする中でやっているサッカーの内容はよいのに勝てない。ここ一番で点が取れず勝ち切れない。そんなシーンを多く目にします。種目は違いますが、今開催されている世界バレーでの日本女子の戦いもその一つです。世界トップクラスとよい試合をしながらここ1点という場面で点が奪えず、よい試合をしながら結局負けてしまう。 今年の高校サッカー選手権埼玉予選。決勝は武南と市立浦和の対戦となりました。以前に私の知人(昔埼玉の一強豪高でコーチをしていた方ですが)に聞いたのは「武南は勝ち方を知っている。対戦相手として非常にやりにくい」という話でした。その時、一つのたとえ話で出ていたのが 「試合中にとても攻撃にも守備にも機能していた選手がいたとする。しかし、終盤に来ていよいよその選手にも疲れが見えてきた。何度もピッチで倒れ、足をつっている。試合は1−0。1点リードしているが、相手の猛攻をギリギリで防いでいる状況」 この時に、この試合のキープレーヤーとして頑張ってきた彼を 1.運動量が落ちているので、イキのいい選手と交代させるか 2.この試合がここまでの展開で来ているのはその彼のプレーによるので、厳しいけれどもそのまま使い続けるのか どうするか?その時の知人の答えは「2」の方でした。もちろん結果として「1」を選択した方がうまくいくケースもあるでしょう。どちらが正しかったか、という判断は結果論でしか語れません。ただ、その状況で監督/選手がどう考え、行動するか。勝つ確率がより高い方法論を具体的に展開できる力。これはなかなか表には見えにくいものですが、こういった力を持つには本当に大変な努力が必要になると思うのです。 学校の勉強でも何でもそうですが、50点だったテストを80点にする事と、95点だったテストを100点にする事では、後者の方が圧倒的に難しい。プロというハイレベルな世界で、さらに勝つという事は並大抵の事ではないのでしょう。ブッフバルトが監督就任する際、経験のなさを疑問視する声もありましたが、コーチであるエンゲルスとの二人三脚で指導経験の少なさを補い、かつてドイツ代表として世界を制したその「勝つ力」を十分に注入されたレッズ。 いよいよ最後の直線で後続から頭一つ飛び出しました。ここから一気に突き進んでしまえるのか、もう一度集団に飲み込まれ最後までもつれるのか・・・楽しみです。 **11月17日(金)掲載**
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第234回 ヤングジャパンの成長 | ||
こんにちは。PIDEです。
11月に入り、日本のサッカーシーンはいよいよ大詰め!な感じになってきました。 毎年11月3日はナビスコ杯の決勝戦。今年は千葉対鹿島と、レッズサポにとっては特に関心を集めないカードになってしまいましたが、それでもリーグ戦での低迷を感じさせない素晴らしい、見ていて楽しいゲームが展開され、千葉の連覇という結果に終りました。 そして、天皇杯もJ1クラブが登場、浦和を始め各クラブ順当に勝ち進む中、ナビスコ王者がJ2札幌に苦杯。ナビスコ杯優勝で一度緩んだテンションを締め直すには時間がなさ過ぎたのか、一転ふがいない結果で終えてしまいました。 各都道府県では冬の高校サッカー選手権の予選が佳境を迎えています。国見、青森山田、星陵など強豪が順当に出場権を獲得した県もあれば、鹿児島実業が敗退するなど波乱もチラホラ。埼玉は先週末でベスト4が出揃いました。西武台、武南、国際学院、市立浦和の4校。西武台/武南は前評判が高く、国際学院は初の4強。個人的には知り合いが出場していた埼玉栄に期待していたんですが、PK戦で涙を飲みました。高校サッカーは誰しも一生に一回しか経験できない大会。ノックダウン方式の必死さはやはり心を打たれます。 そして、インドで行なわれているU−19のアジアユース。準々決勝でサウジを下し、見事7大会連続でWユース(今回からU−20W杯に名称変更)出場を決めました。世界のサッカー中心地である欧州から地理的に遠く、世界トップレベルと真剣勝負できる機会がどうしても限られてしまう日本にとって、この大会に出場し続ける事は世界との距離を測るために必要不可欠です。そうしたプレッシャーに打ち勝ち、連続出場を勝ち取った選手たちにまずは拍手を送りたいと思います。 次は準決勝韓国戦。アジアでの戦いで必ず日本の前に立ちはだかる好敵手。前半開始直後に先制されるも後半開始直後に同点に追いつき、DF槙野を退場で欠きながらも延長で勝ち越し。しかしその後FKを直接決められまたまた同点。勝負はPK戦へ。決めきれないPKが続く。5人ずつを終えて2−2。勝負はサドンデス。6人目青木が決め、韓国の6人目をGK林が見事にストップ!試合終了。いよいよ決勝戦へ!! 若年層の試合というのは、一試合一試合で本当に成長を見せてくれる事が多く、それがこの年代の試合を観戦する醍醐味。厳しい局面を乗り越えて見せてくれるたくましさ。彼らが優勝を勝ち取り、さらにU−20W杯、北京五輪、そして南アフリカへと新しい時代が始まる予感がしてきました。 **11月10日(金)掲載**
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第233回 観客目線で見る事 | ||
こんにちは。PIDEです。
先週末のJリーグ。東海3チーム(清水/磐田/名古屋)には何かと相性が悪いのか、今回も磐田相手にまさかの敗戦。G大阪/川崎Fが勝点3を上げ、三つ巴の様相が濃くなってきました。先週のコラムではこれで決まり!ってな感じで書いちゃいましたが、勝負事はやっぱり最後までわかりません。 そんな順位とは別に既に浦和が年間一位をほぼ確定させてものがあります。 それは・・・ 「ホーム観客動員数」 昨年は新潟に譲りましたが、前節終了時点で、 浦和:43,010人(対前年+3,653人) 新潟:38,911人(対前年−1,203人) となり、ホーム75万人動員計画も達成が見えてきました。仕事で南北線に乗っていると浦和レッズの広告が!驚きです。電車の外側面にこうしてJリーグクラブの広告が出るというのは新鮮でした。 これは本当に誇るべき数字だと思います。 しかし、そんな浦和/新潟とは対照的に観客動員を落としているクラブも多い訳で・・・ J1全体でみると、18,075人(前年:18,765人) 全18クラブ中10クラブは対前年より増加しているのですが、全体は減少傾向。 J2では、6,174人(前年:7,482人) 全13クラブ中増加は愛媛ただ1チームのみ。愛媛はJFLからの昇格、という事を考えると全クラブは減少、とも言えます。 降格組の3チームを見ると、 柏 :8,079人(対前年−4,413人) 神戸 :5,978人(対前年−8,935人) 東京V:5,757人(対前年−8,959人) と、もろに降格の影響を受けてしまいました。東京Vは「かつての」Jリーグを代表する名門クラブ。ここまでの凋落は予想していませんでした。 一方でJ2降格後もJ1クラブ並みの集客力を維持しているクラブもあります。 仙台:14,578人 札幌: 9,795人 大分も決して強豪とは呼べないクラブでありながらも観客動員では5位(20,713人)と検討しています。 観客動員力はチームの強さに左右されてしまう現実は確かにあります。 鹿島 :15,649人(対前年−2,992人) C大阪:13,968人(対前年−3,680人) などはそんな傾向と見ることができます。 しかし、先の新潟や大分、仙台に札幌などはチームの成績による増減がそれほど大きくない。成績が芳しくなくても減らない土台作りができていると仮説を立てることもできます。 かつて、Jリーグ創生期の浦和も厳しい時代が続きました。それでもサポーターの熱い応援が全国区となり、その後クラブの成績が人気に追い着いてきた。 日本代表人気が落着き、足場を再確認しなければいけなくなった今、各クラブの地道な取組が5年後、10年後に大きな変化を起こしているかもしれません。 ★本コラムで使用した観客動員数は以下のサイトを参考にさせていただきました。 Jリーグ観客動員数を語るblog(http://ameblo.jp/giggs/) **11月2日(木)掲載**
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第232回 U−21代表国内初試合 | ||
こんにちは。PIDEです。
Jリーグ。いよいよ終盤戦。先週末の試合、川崎Fに引き分けながらもG大阪が敗れた事もあり、勝点差は6に広がりました。今年は昨年の大分、C大阪のように終盤に向けて負け無しで盛上げる中位のチームも見当たらず、大勢は決しつつあるように見えます。 昨年と比べ守備の安定が見られていたG大阪がここにきて崩れてきた。一時勢いを失いかけた川崎Fが盛り返しを見せていたが、前節引分けで終える事ができた。 4位の清水以降はチーム力、勢い含めて上位3チームを脅かす力がない。 いよいよ!という感じでしょうか。。。 さて、今週は水曜日にU−21日本代表の試合が国立競技場でありました。国立での水曜日のゲームは仕事帰りにプラっと立ち寄れる気軽さがあり、ちょこちょこと足を運んでいます。ただし、今回はちょっとした異変がありました。 公式記録として発表された21,190人という観客動員数ですが、有料入場者数となるとはたしてどれほどいたか??? というのも事前にチケット売れ行きが非常に悪い、といった報道がされていましたが、本当に切羽詰ったのでしょう。僕の自宅に日本サッカー協会からハガキが届きました。 『U−21代表戦ご招待』 どうやら、日本サッカー協会に登録をしている人に対して、招待状を送ってきたみたいです。基本的に登録者1名+同伴者1名。席種は指定席(カテゴリーは忘れました)。どの範囲の登録者に配られたのかはわかりません(僕の場合はコーチ資格で来ていました)。少なくとも僕の手元に代表カテゴリの試合でこうした招待状が届いたのは今回が初めてです。 そして当日、千駄ヶ谷門の前には当日券売り場とは別に、招待状持参者の列が並んでいました。キックオフ15分前くらいに到着したのですが、現場は混乱気味。明らかに当日券を求める人よりも長い列が招待状持参者の列で見られ、国歌斉唱終了後くらいには自由席でよければそのまま招待状を持って入れるような臨時対応をせざるを得ないほど(おかげでキックオフには間に合いましたが・・・)。 天候が回復した事もあり、ある程度の人数が集まっての21,190人であったという訳です。。。 これまで代表チケというと手に入りにくいイメージが強かった。それはフル代表だけでなく、その下のカテゴリーである五輪代表でもそうだった。これは日本サッカー衰退への前兆だ。。。なんて思わなくもなかったので、前回の予選突破までのアテネ五輪代表の数字を拾ってみました。 国内初戦:2003年4月 1日 vsコスタリカ 豊田 22,560人 最多動員:2004年3月14日 vsバーレーン 埼玉 55,442人 最小動員:2004年2月11日 vsロシア 静岡 16,335人 最多動員の試合はアテネ五輪アジア最終予選です。 最小動員のロシア戦は相手がA代表。 これだけを見ていると、必ずしも不安視する要素ばかりではないようです。 日本サッカーはこれまで代表を中心に廻ってきましたが、Jリーグ中心に廻り始める兆候が出つつあります。代表召集に難色を示すJクラブも出始めるなど、国内リーグが定着し、成熟化しつつあるのかなと感じたりもします。 とは言え、来週からインドでU−19代表のアジア予選が始まります。いつまでも黄金世代に頼れない。彼らはU−19で世界2位になり、今の地位を築いていきました。継続した強化は何より若手育成にかかっています。 **10月27日(金)掲載**
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第231回 草の根普及のヒトコマ | ||
こんにちは。PIDEです。
浦和レッズは順調に首位固め。G大阪の躓きもあり、頭一つ抜け出た感があります。まだまだ予断は許しませんが、内容が決して良くはないながらも、勝点3という結果を出し続けられている現状を見ると、いよいよ視界が開けつつあるかな、という期待感が出てきました。 さて、先週末はとある知人の学生とサッカー関係で打合せをしていました。02年W杯の頃から僕の所属しているJSA(日本サポーター協会)と交流のある学生団体の子です。普段は主に代表戦のゴール裏で応援をしたり、障害のある方々のサッカー大会の支援活動などを行っている連中です。 00年頃から続けている活動も5年以上が経ち、継続することの大変さ(この連載もよく続いてますね・・・^^;)を実感しつつも、また次の4年間をどう過ごしていくか?そんな悩みを解消すべく、いろいろとお互いの近況などを語り合っていました。 僕らがやっているような本職でない、非営利な活動というのは、会社のような強制力を強いられません。そのため、必要となるのは何よりもモチベーション。とはいえ、高い意識を長く持ち続ける事は並大抵の事ではありません。どうしてもマンネリ化してしまい、新しい発想が産まれにくくなり、本来はやりたい事をやっていたはずなのに、気が付くと、やらなければならない義務感ばかりが先に立ってしまっていた・・・そんな状況に陥りがちです。 そこに陥らないために、外的な刺激が都度都度与えられること、マンネリを防ぐことですね、それが大切なのですが、人が硬直化すると、それすら難しくなる。 人の固定化→発想の固定化→活動の固定化→魅力減退→関心者減少→新人未加入→人の固定化・・・ こんな悪循環がグルグルと廻ってしまう。それを打破するために、何か新しい試みをしなければ、そんな想いでの懇談だった訳です。 まだ、具体的に展望が開けてきているわけではありません。しかし、彼とはもう数年の付き合いながら、実はお互いがやっている活動について、余り詳しく近況を理解していなかったり、話を進めて行くと、奥の方にあるサッカーに対する想い、と言う部分で共有できるものがあったりと、今までの悩みに光明が見えたような、新しい事がまたできそうな、モチベーションの高まるよい場になりました。 ここ数年、草の根レベルで日本サッカーに(ホントに微力ながら)関わってきた事で自分がこのサッカー界の中でも、何に興味があって、ライフワークとして何をしていきたいのかが、随分と具体的なイメージを描けるようになってきました。僕の場合は、やはり「ボールを蹴る」事。それは必ずしもうまくなくてもいいんです。ただプレーした経験のある人とない人とでは、絶対に見方も変わるはずなんです。目の前で繰り広げられるワンプレーワンプレーの「意味」をどれだけ深く理解できるか。そのためには、自分自身がプレーをしていなければわからない。 大人になってからでもボールを蹴る事はできます。実際に僕らはそういった人たちが気軽に蹴れる場の提供を継続して行なっています。全くボールを蹴ることが始めてのお母さんが楽しそうに蹴って、リピーターになってくれる姿は何ともいいもんです。子どものサッカーを見て、応援をする前に、一度子どもと一緒にボールを蹴ってみる。そうすると、我が子は何て難しい事をやろうとしていたのか・・・って事が実感できると思います。その気づきが大事なのだと、思うのです。 **10月20日(金)掲載**
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