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■分かってるつもり?男と女の胸の内■
この連載は、「浦和カウンセリング研究所」で扱ったカウンセリング、相談を基に構成されたQ&Aで、わかりやすいよう脚色された部分があります。
主に浦和カウンセリング研究所所長 大関洋子が執筆し、大関行政書士事務所が監修しています。

■大関洋子プロフィール■
(浦和カウンセリング研究所所長/NPO法人日本カウンセラー連盟理事長/臨床発達心理士/心理カウンセラー/上級教育カウンセラー)
1941年生まれ。高校で国語、音楽を教える。2002年、浦和カウンセリング研究所を設立。結婚、出産、男女の共生等の話題を社会に提起。新聞、雑誌、TV等、連載、出演多数。 教育問題、夫婦・家族の悩み、職場での悩みなど、年間のべ1,000人以上のカウンセリングをこなす。
著書に「この子たちを受けとめるのはだれ?」(文芸社)、「素敵なお産をありがとう」「セクシュアルトークで一家団ランラン」等。

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2019/04/04(木)
第158回【夫婦編】「他の男よりはマシと思うけど…」
【Q】
結婚して4年、2歳の娘がいます。私も仕事をしているので、娘を保育園に預けています。夫は比較的時間を作りやすい仕事なので、保育園の送迎をしてくれたり、娘のおむつを替えてくれたり、家事育児に協力してくれる方だと思います。
育児のことだけいえば、私より夫の方がいろいろと気づいてくれるので助かっています。

でも、夫は自分の考えを私に押しつけたり、理屈で言い負かそうとしたりするところがあるので、辛くなることがけっこうあるんです。つまらないことなんですよ。例えば娘に着せる洋服がこれじゃ暑いとか寒いとか、子どもにこういうものは食べさせない方がいいとか…。私がハンバーグを食べに行きたいと言ったら、「今、ダイエットしてるから外食はしないって言ってなかったっけ?!」って言われ、結局うちで食べたこともありました。そりゃ、ダイエットはしてるけど、疲れていて食事を作るのがおっくうな時もありますよね。
他の男よりはマシと思うので何とかやってますけど、このままだと限界が来ちゃうんじゃないかって不安です。

【A】
確かに、家事育児にかなり協力的なことから考えると「他の男よりはマシ」と思います。

「次世代育成支援対策推進法」に基づいて、地方自治体が実施している子育て支援は、少子化対策の一環であり、経済的支援、精神面の支援、そして職業と育児の両立支援の3つに分けられます。

ところが、このどれもが「母親を子育ての責任者とみなして」施策されています。父親に「育児休業の取得を義務づけ」たり、「残業や単身赴任をさせない」といった根本的な改革ではなく、子育て支援を小手先の「ママ支援」ですませようとしているのが感じられる施策です。法律が男性の子育てを支援しようとしていても、現実には子育てや家事労働全般は、圧倒的に女性によって担われています。
次世代育成支援対策推進法という法律は、平成15年に10年間の時限立法として成立施行され、平成26年の改正によって、さらに10年延長されました。実際には、いかに家事育児が女性の肩に重くのしかかっていて「子育ての責任者は母親」という現状であり、根本的改革が進んでいないかということでしょう。イクメンプロジェクトと呼ばれる男性の育児休業取得推進事業の男性の取得率は平成15年の0.7%、現在は5.14%と上昇傾向にはあるものの、利用する男性は少ない(内閣府男女共同参画局)状況です。
そのような中で、あなたの夫は「他の男よりはマシ」に家事育児を分担しているかのように夫本人も、あなたも思っているわけですが、「ハンバーグ食べに行きたい」と言ったあなたに対して返した言葉は「質の低い決めつけ」というか、妻であるあなたの本質を愛しているとは思えないような言い方です。あなたや子どものことを心から愛し、男女差別のない家庭、男女差別のない世の中を築こうとしている夫、男性の言葉とは思えません。

イクメンプロジェクトに乗って、妻、女性を大切にしている“ふり”をしているように思えます。
今は「家事育児に関わる男性がかっこいい」という風潮があるので、そういう“ふり”をしているに過ぎないのではないですか?
とはいえ、あなたの夫は「他の男」よりは優しくて、努力もしていますので、限界が来る前にしっかりあなたが「キレ」て、「このままでは私や子どもを愛しているとは思えない!」と怒ってみてはいかがでしょう。
頭では「男女差別」はいけないこと、家事育児は女性だけの役割ではないことが分かっている数少ない貴重な男性のように思います。きちっと話して教育(?)すれば、本物の「妻への愛」も育ってくると期待します。
(文:大関洋子)

2019/03/28(木)
第157回【恋愛編】「絶対彼じゃなきゃダメ?」
【Q】
彼とは、結婚相談所で知り合いました。たくさんいる男性の中から容姿や雰囲気、学歴、職業、年収などを見て相手選びをしてたんですけど、コーディネーターの方がピックアップしてくれた方何人かとお会いして、付き合うことにしたのが彼です。好みの雰囲気だし高収入なので何の不満もなく、そろそろ結婚というところまで来ています。

ところが、先日友人の結婚式で新郎新婦の様子を見ていたら、私たちの関係とあまりにも雰囲気が違うので愕然としました。その数日後、その友人とお茶をしたら、夫なしの人生なんて考えられないと話すんです。その時一緒にお茶していた別の友人も「わかるーっ!私もそう!」と。正直、私にはそういう気持ちが分からなくて…。彼を好きだし、愛しているとは思うんです。でも、絶対彼じゃなきゃダメかっていわれると…。結婚て、子どもを作って安定した生活が送れて、普通に幸せな家庭を築ければいいと思っていた私は、2人の話がショックでした。恋愛とか、結婚とか、そういう風じゃないと幸せじゃないですよね。彼との結婚をやめようか迷っています。

【A】
「結婚」という価値基準をどこに置くかということにつきると思います。すなわち、人生の価値基準、「自分の人生をどう生きるか」ということです。

あなたは「子どもを作って安定した生活が送れ、普通に幸せな家庭が築ければいい」と思っていたんですよね。だから、そもそも結婚相談所へ申し込み、コーディネーターがピックアップしてくれて付き合った人の中で「好みの雰囲気」と「高収入」という価値基準で結婚相手として彼を選びました。たぶん、彼は彼なりの価値基準、例えば、妻として料理や掃除、洗濯が上手で、優しくて夫を立ててくれて、子どもが生まれればいいお母さんで、昔で言う「良妻賢母」というような価値基準であなたを結婚相手に決めているのでしょう。

ところがお友達は、「夫なしの人生なんて考えられない」と言っている。もしかしたらお友達のお相手選びの価値基準は「安定した生活」や「高収入」より、「この人しかいない」という非常にシンプルな価値基準なんですね。もちろん、経済的には苦労することが分かっていたりしても、「私も頑張って働くからね」ということだったり、「子どもの保育園の送り迎えは僕がやるよ」という未来だったり、結婚前には、周囲から年の差のことで反対されたり、年老いた親の面倒を見ることになる立場だったりするのが分かっていたかもしれないし、学歴も相手の方が低かったり、職業も売れない小説家とか、勝てないプロゴルファーとかだったりと、あなたが選択基準にしたほぼすべてのことからは遠いかもしれません。

「ハイリスク、ハイリターン」というのも変ですが、要するにあなたのように整った環境から2人の結婚生活をスタートするのか、何もない真っ白、むしろ障害を2人で一つ一つ取り除いてスタートして、2人で幸せを作っていく結婚生活を選ぶのかということでしょう。

日本国憲法第24条には、「結婚は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本とし、相互の協力により、維持されなければならない」とあり、続いて「配偶者の選択、財産権、住居の選定、その他、家族に関する事項に関しては、法律は個人の尊厳と両性の本質的平等に立脚して制定されなければならない」とあります。

古来、日本の男女の出会いや交際は、わりと自由でおおらかで、五穀豊穣を祈ったり、取り入れの祭礼で男女が歌い踊る歌垣の慣習の中で、お互い気に入った同士が求愛求婚をしていました。武士の台頭や戦争によって、仲人が間に入る形式が行われるようになり、最近は、あなたのようにゼロからの出発でないお見合い結婚が1割弱、恋愛結婚が約9割となっています。ただ、離婚の割合は恋愛結婚で3組に1組が離婚するのに対して、お見合い結婚の場合は、1割程度だそうです。

ご自分の人生をどういう価値観で生きるか、じっくり考えてみてはどうでしょうか。
(文:大関洋子)

2019/03/07(木)
第156回【職場編】「お客さんに食事に誘われる」
【Q】
28歳、独身です。2年前から飲食店で接客の仕事をしています。半年くらい前から、週に何度もお見えになるお客さんがいるんですけど、何度も食事に誘われて困っています。10歳くらい年上かな?最初、週1回程度で来てたんですけど、1ヶ月くらいしたころ、「結婚してるの?」って聞かれたので「いいえ」って答えたら、そのあと来る回数が増えて、今は4回くらいかな…。来てくれるのは嬉しいんですけど、来る度に「一緒に食事しない?」って誘われるのはちょっと…。はじめは私も悪い気はしなかったんですけど、好みのタイプじゃないし、年も離れているので、毎回ってなると引きますよね。普通の飲食店なので、店長に話したんですけど「いいお客さんなんだから、それくらい我慢してよ。一度、食事に行ってみれば?」って…。飲食店の従業員とお客さんていう出会いもあると思いますけど、あのお客さんとはあり得ないし、従業員を守ってくれない店長ってどうなの!って思います。お店は気に入っているので辞めたくはありません。

【A】
「セクハラ」という言葉の持つ軽さのためか、セクシュアル・ハラスメントの被害の深刻さはあまり認識されていません。強制性交は物理的な暴力や脅迫などによる性関係の強要ですが、セクシュアル・ハラスメント、セクハラは、組織内の権力関係を背景にした性、もしくはそれに準ずることの強制です。今は、より広義に「それを拒絶するのが難しい立場にいる人に対して向けられる性的関心」までが含まれます。

まさにあなたの相談は、そのものズバリ。セクハラに当たります。あなたの勤めている飲食店に週4回も来て「一緒に食事しない?」と誘う。そしてそれを不快に感じたあなたが店長に話したところ、「いいお客さんなんだから、それくらい我慢してよ」と言われ、その上「一度、食事に行ってみれば?」と言うに至っては言語道断!
あなたの言っている通り、「従業員を守ってくれない店長ってどうなの!」です。そんな人が店長をやっているお店など、即刻辞めるようにとお答えしたいところです。あなたは「はじめは悪い気はしなかった。好みのタイプじゃない。年も離れている」とおっしゃっていますが、そう考えることは問題の本質から目をそらすことになりかねません。

あなたは「お店は辞めたくない」とおっしゃっていますので、店長の上司、たぶんあなたのお店では「社長」とか「オーナー」と呼んでいるのではないかと思いますが、「事業主」に申し出てください。
2007年4月1日施行の男女雇用機会均等法では、職場でセクハラが起きないよう雇用管理上必要な「措置」を取るよう「事業主」に義務づけられ、従来の「配慮義務」より厳しくなりました。是正指導に応じない場合は、刑法上の規定はないものの男女雇用機会均等法に違反しているとして、労働局が企業名を公表することになっています。

セクハラは、被害を訴える出ることが恥ずかしかったり、相談しにくかったりしますが、あなたもここで勇気を持って事業主、社長に相談してください。その際、何月何日何時ごろ、そのお客さんが来店して××と言われ、それを何月何日に店長に相談したところ××と言われた、と具体的にできるだけ細かく記したメモを持参してください。あるいは内容証明郵便で送ってください。
店長が事業主である場合は、男女雇用機会均等法違反である旨、記載された法律書などを見せて直接話してください。話す時は、恥ずかしがったり照れたりせず、毅然としてはっきり話すよう努力してください。親しい職場の友人などに同席してもらうのもいいでしょう。
(文:大関洋子)

2019/02/22(金)
第155回【子親編】「義母に迎えを頼みづらくなった」
【Q】
結婚して8年、5歳の息子がいます。2年前義父が他界したのを機に義母と同居しました。育児休暇を1年取りましたが仕事に復帰し、息子は保育園に預けています。保育園まで徒歩7、8分で、普段は私か夫が自転車で送迎しているんですけど、二人とも遅くなる時は、義母に歩きで迎えをお願いすることがあります。息子も義母になついていて、義母の迎えを楽しみにしているし、義母も張り切って迎えに行ってくれるので助かっているんですが、そんな時義母は息子に必ず「お友達はみんなお母さんが迎えに来てるのにね」とか「お母さんが仕事を辞めれば一緒にいられるのにね」とか、そんな話をしているみたいなんです。先日息子に「お母さんは僕のこと好きじゃないの?おばあちゃんが“お母さんはおまえより仕事の方が好きなのかねえ”って言ってたよ」って言われて気づいたんです。私には、「孫の面倒を見てると私も元気でいられるからあなたは気兼ねなく仕事してね」って言ってくれていたのでショックだったし、息子の迎えが頼みづらくなってしまいました。

【A】
今、世間で「アラハン」という言葉が使われているのをご存じですか?
「アラ・サー」「アラ・フォー」ならぬ「アラハン」とは「アラウンド・ハンドレット」の略で、100歳前後の人のことを指します。2015年に日本で初めて100歳以上の人口が6万人を越え、団塊の世代が70代にさしかかることや単なる長寿ではなく、「健康長寿」への憧れが大きくなっています。
90歳の作家、佐藤愛子さんが「90歳 何がめでたい」という本を出してベストセラーになったり、一人暮らしの現役美術家・篠田桃江さんが「103歳になってわかったこと〜人生は一人でも面白い」を出版して世間をびっくりさせています。双子のきんさん、ぎんさんの、ぎんさんの娘さん4人が98、94、91、89歳、平均年齢93歳で母の残した名言「わたしらは100シャアからが老後だがね」などをまとめた「ぎん言―ぎんさんが娘4姉妹に遺した名言」を著して、改めて女性の元気年齢が伸びたことに感動している方は多いと思います。

さて、あなたの夫の母、義母は、まだまだアラ・ハンには遠く、夫に先立たれた結果、息子の家族と同居になり、生き生きとして、孫の保育園の送り迎えをやってくれています。自分が息子夫婦のために役立っていること、孫からも「おばあちゃん!」として頼られていること、この出番にお義母様はどんなにか生きがいを感じていることでしょう。「自分の出番」があることほど、人が生きがいを感じることはありません。お義母様の「健康寿命」を延ばしていると思います。

そこで、もう一声、ほしいのでしょう、お義母様は。嫁(古い言葉ですみません)から「お義母様のお陰で、私、仕事が続けられて、本当に感謝しているんです」「お義母様があの子の送り迎えをやってくださっているお陰で、会社でもキャリアを積めています」と同じセリフでいいので、1週間、朝晩、本気でお礼を言ってください。

そして、何日かの後、「お義母様も大変でしょ?!私も当然ですけれど、仕事よりは息子が大切なので、そろそろ辞めてもいいかなって思ったりしているんです」と付け加えてみてください。その言葉をあなたが言い終わらないうちに「あら、私、孫の送迎が楽しみだし、健康の元になっているのよぉ。それに孫もとてもなついているし…。あなたが仕事より、子どもが大切なのは私だってわかっているわよ。でも折角のお仕事だもの、もう少し頑張ってみて!私もできる限り協力するから」と返ってくること受け合いです。

そして次の日はお孫さんに「あなたのお母さん、お仕事よりあなたのことが大切に決まっているけど、会社でとても大事なお仕事をしているのよ。あなたはおばあちゃんと一緒に保育園に行きましょうね」と言ってくれますから。
(文:大関洋子)

2019/02/08(金)
第154回【親子編】「息子の彼女が家に来る」
【Q】
高校1年の息子と中学2年の娘がいます。1か月ほど前、娘が学校から帰るなり「大変、大変!お兄ちゃんが木の陰でキスしてた!」って言うんです。娘から「お兄ちゃん、彼女いるんだよ」とは言われていたので、それほど驚いたというわけでもなかったんですが、キスしていたという状況を詳しく聞いてみると、近くの公園の木の陰でキスをしてたのが息子だったって言うんです。外はかなり暗くなっていたので「見間違いじゃないの?」と聞いてみたんですが、「気づかれないように、よく見えるところまで行って確かめたから絶対間違いないもん」と言います。もう高校生。私自身のことを考えても、そんなことがあっても不思議ではない年齢なので、しばらく放っておこうって決めたんです。ところが、今度は息子の部屋で彼女のものらしい髪留めを見つけたんです。「彼女を部屋にあげるくらい…」とは思うんですけど、部屋にはベッドしかないし、しかも髪留めが落ちていたとなると…。私がいる時ならまだしも、いない時のことのようですし、間違えでもあったらと思うと、息子になんて話をすればいいか、とても困っています。

【A】
娘さんが見た、という高校1年生の息子さんのキスをしていた行為には、それほど驚いたわけでもなかった、「私自身のことを考えても、そんなことがあっても不思議ではない年齢だから」とあなたはおっしゃっています。ところがベッドしかない息子の部屋に彼女のものらしい髪留めが、しかもあなたの留守の間にという状況。すなわち2人の間に性の関係があったはずと考えて、大変動揺されています。
親が子どもの成長をはっきり知るのは、子どもに異性の好きな相手ができた時。「あー、うちの子も大人になったなあ」と感じるものです。ところが2人の恋愛関係が進んでくると、どこまで性の関係が深まっているのだろうと心配になります。

問題点は3つあります。1つ目は、初めての性体験は何歳くらいが適齢期なのかという不安。もう1つは、あなたが「間違えでもあったら?!」と心配している「間違え」とは妊娠のことを指しているという点。最後は、「恋愛と性の関係」をどう捉えているかという価値観の問題です。

まず、性行為を何歳ならしてもいいかという問題ですが、東京都の条例では「18歳未満のものと淫らな性交又は性交類似行為を行ったものは、2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と定めています。但し、違反した者が18歳未満である時は当該違反者の違反行為については罰則は適用されず、又、各都道府県で、年齢や罰則が微妙に違うという不合理な条例です。
その上、民法上、男は18歳、女は16歳に達すれば、父母の同意を得て婚姻することもできます。婚姻するということは配偶者との性交は当然なわけですから、法律に矛盾が生じていることになります。要は、性体験の年齢は法や社会規範で決められるものではないということです。
初潮や精通も年々早くなっていて、それに伴い、性行為を体験する年齢も若い世代ほど低年齢化しています。最近の20代の初体験は18.7歳(相模ゴム工業「ニッポンのセックス調査」による)となっていて、多くの男性は20歳前後で体験しているようです。

「間違い」とおっしゃっている妊娠のことも、「子どもを育てていく経済力もない高校生年齢では」ということなので、「間違いがあっては困るのでするな」というより、むしろ正しい性教育(避妊も含めた)をすることが大切です。

最後の「恋愛と性の関係」は、“しっかり恋愛をして”、性の関係を築く価値観をこの機会に叱ったりお説教したりするのではなく、娘さんや夫も含めた家族で話せたらいいですね。性のカジュアル化が進んで価値観も多様化していますが、人間の本質の大切な部分ですので。
(文:大関洋子)

2019/01/31(木)
第153回【夫婦編】「微妙な距離感に疲れました」
【Q】
一人息子が大学に入学して、子育ても一段落しました。結婚後、私が仕事を辞めて子育てに専念してきたんですけど、家を購入したこともあり、息子の小学校入学を機にパートに出始め、高校に入学してからはフルタイムで働いています。夫は、私を家に置いておきたい方なんですけど、それでは生活ができないので、不満に思いながら黙認状態。10年くらい前、夫の浮気が発覚しましたけれど、蓄えもなく私の収入では、子どもを養っていけないので、うやむやにして離婚はしませんでした。夫はその女と別れたって言うんですけど…。続いていたとしても離婚できるかっていうと、生活の問題もあって、簡単にはいきません。気分は悪いですけれど、触れないようにするしかないかなあと。私は、今勤めている会社に親しくしている男性がいて、食事をしたり飲みに行ったりする関係ではあるんです。何度かホテルに誘われましたが一線は越えずにいます。夫はそれに気づいているらしいんですけど、夫も離婚を本気で考えるということでもないようなので、お互い微妙な距離感を保っています。でも、こういう生活は疲れますよね。息子が大学に入ったこともあり、学費を夫に出させることを約束して別れるか、それとも会社の男性ともう少し親しくなって、夫婦生活はこのままだらだら続けるか悩んでいます。

【A】
当たり前に思われている社会的制度や文化、慣習も、時代の変化に伴って実情にそぐわなくなっているものがたくさんあります。結婚制度がその1つです。どんぐりの実を拾い、貝を食べていた古代から縄文、弥生などの時代を経て、中世あたりまでは、制度としての「結婚」はほとんどなく、中世以降、武士階層が台頭し、家父長制的な家族のあり方が広がりました。そこでは「戦」が主な仕事ですから、男性の役割は戦で功をなすこと、女性の役割は優秀な遺伝子を残すことでした。

そうなってくると、古代日本社会のように、性にもおおらかで相手が複数いる「対偶婚」のような自由な男女の結びつきは影を潜め、武士階級だけでなく庶民の間でも一夫一婦婚、あるいは一夫多妻婚が広まります。対偶婚の時代、女性の生活は村やコミュニティーに埋め込まれていて、「家族」という単位はそれほど明確ではなかったため、夫に頼らず食べていくことも可能でした。

しかし、男性優位の家父長制では、女性を男性に従属させ、子どもを作るという営み、そしてそこに女性を縛り付ける仕組みが「結婚」となり、女性は男性に頼らなければ食べていけないことになります。血統が重視され、「子の父は誰か」をはっきりさせるために女性の浮気は厳しく罰せられ、68年前まで刑法に「姦通罪」という罪がありました。「姦通罪」は「結婚している女性が夫以外の男性と性的関係を結んだら罰する」というもので、処罰されるのは「姦通をした女性」(妻)と「その相手(夫以外の男性)」で、「夫」は「妻以外の女性」と性的関係を持っても相手の女性が既婚者でない限り罰せられることはありませんでした。あくまで既婚の「女性」を対象とした法律だったのです。

第二次大戦後、「姦通罪」はなくなり、1960年代には恋愛結婚が見合い結婚の数を上回るようになりました。「食べていくための結婚」も、経済的自立を目指す女性の増加に伴って少しずつではありますが減りつつあります。「あなただけを愛しています」という相手を特別扱いする行為、「この人生をお互いに助け合って幸せに生き抜くために手を組みましょう」という思いを「結婚」という形にする時代になったのです。

あなたの場合、夫が10年前に浮気をし、「その女とは別れた」とのことですが、それをきっちり解決することなくうやむやにしたまま結婚生活を送ってきた。あなたはそのストレスを会社の男性とのデートで晴らしている。結婚の目的を@「あなただけを愛している」とA「幸せな人生作りの同志」の2つと考えるなら、@はすでに崩壊しています。Aは中身をどう考えるかによって違いますが、夫と別れるのか、あるいは会社の男性とさらに親しくなって浮気に発展してもこのまま結婚生活をだらだら続けるのかはあなた次第ということです。

ご自身の価値観で判断してください!
(文:大関洋子)

2019/01/17(木)
第152回【恋愛編】「結婚しないと公言している彼の子がお腹に…」
【Q】
彼とは友達の紹介で知り合いました。お父さんが会社を経営していて、将来は彼が会社を継ぐことになっています。お互い両親に紹介し合い、今は両親公認の半同棲状態です。周りには「結婚秒読み」と映るので、「いつ結婚するの?」とよく言われますが、実は彼は結婚する気がないんです。付き合い始めて間もないころから、「僕は結婚しないよ」と言われていて、私もそれを承知の上で付き合ってきたので、これから先も結婚はないと思います。彼は「愛情を紙切れ1枚に託すなんておかしい」と言います。そう言われると私も「その通り」と思うのですが、一人になって考えると「私と彼との関係って何も担保のない不安定なものなの?」と不安になり、このまま彼と付き合っていて幸せになれるんだろうかって感じてしまうんです。

そんな矢先、彼の子を妊娠しました。認知はする、養育はすると言ってはくれるんですが、結婚しないでそんなこと保証されるわけはないし、不安で産まない方がいいのでは?と迷っています。

【A】
あなたは、彼から嫌われたわけでも、捨てられたわけでもなく、「結婚」という「制度」を嫌って「婚姻届」を出さないと言っている相手に不安と不満を持っています。日本の結婚制度の歴史を辿ってみると、古代では恋愛と結婚の境目は明確ではなく、男女の関係は平等でした。平安時代になると、夫が妻の家に会いに行く通い婚を経て、同居するのが一般的になります。通い婚は、妻はひたすら待つだけで、夫が訪ねてこなければ離婚、他に愛人を作ってもどうすることもできないという辛いものでもありました。

鎌倉時代から戦国時代になると、武士が権力を持ち、家父長制が成立します。女性の地位が低くなり、妻が夫の家に嫁入りするようになります。すると、妻は夫の所有物と考えられるようになり、女性は夫を自分の意思で選ぶことができず、武家の結婚では「相手を味方につける」あるいは「油断させる」ことを目的に結婚が決められ、愛情や人柄で結婚を決めるなどはできませんでした。

江戸時代になると、幕府は上下の秩序を守るため「家」をすべての基礎とするようになります。女性は父に従い、結婚してからは夫に従い、老いては息子に従うという三従の教えにより低い地位に置かれ、子どもが生まれない妻は「三行半」という短い文書で離婚されても文句は言えなかったので、妻は夫に自分以外の女性=妾 を勧め、その子を自分の子として育てることもありました。

明治時代になると、政府は民法を制定し、一夫一婦制の法律婚を規定しましたが、権利は主として男性にあり、女性、特に妻には義務ばかり負わされ、結婚によって無能力者とされました。夫の同意がなければ大きな買い物もできず、ましてや自分の意思で離婚を決めることもできませんでした。大正、昭和になり、戦争が始まると国家維持のため、家制度や家族に対する統制が厳しさを増し、男女平等の世の中を作ろうとした平塚雷鳥をはじめとする女性らの思いや機運はかき消されていきました。

第二次大戦が終わり、1945年、日本も終戦を迎えると、これまでの状況とはがらりと変わり、日本は民主主義国家として生まれ変わります。日本国憲法第24条には「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し」とあり、「夫婦は平等」と規定されています。とはいえ、現実は憲法の理念通りでなく、大昔からの、あるいは戦前の家制度の名残は、社会慣習や私たちの意識の中に根強く残っていて、「嫁にやる」「嫁にもらう」など、今でも使われていて、結婚で夫の姓に改正する女性は98%にものぼります。こうした結婚制度の歴史の中で、婚姻届を出さない「事実婚」を選択するカップルも、新しい動きとして出てきて、結婚に対する考え方が多様化してきています。

さて、あなたの彼がそういった権力や時の政府に統制されない、利用されない「2人の愛」を基本に、あなたとあなたのお子さんたちを愛し続けたいという筋の通った考え方の持ち主なら、現行の法律や歴史的結婚観の先を行く男性として、多少不安はおありでしょうが、あなたと妊娠したお子さんを大切にしてくれるでしょうから、その辺のことをよく聞き、話し合ってみてはいかがでしょうか?

(松井久美氏(高知新聞記者)「結婚の歴史」を参考にさせていただきました)
(文:大関洋子)

2018/12/20(木)
第151回【職場編】上司に「生理かな?」声をかけられるのが…
【Q】
就職2年目です。それなりの規模の会社なので、同じ部署に女性が30人ほどいます。学生時代にはひどくなかった生理が就職してからひどくなり、生理の時にはつい顔をしかめるようになりました。私が辛そうにしていると周りの女子社員は「生理休暇取ったら?」と言ってくれますが、上司が男性なので言いにくく、取ったことがありませんでした。1年ほど前、話をするのも辛くなって休暇を申し出たんですが、上司は「わかりました」と言っただけで簡単に休暇を取らせてくれたので、“こんなんだったら、早く生理休暇を取ればよかった”と思ったんです。

ところがその後、生理が近くなると上司の方から「辛くなったら休暇を取ってもいいからね」と言ってくるようになったんです。気を遣ってくれるのはありがたいんですけど、私が顔をしかめたり、無愛想にしていると「生理かな?」と…。いつも生理のタイミングで言われるので、私の生理の日をメモしているみたいなんです。「生理休暇取ったら?」と言ってくれた女子社員の中に生理休暇を取る人は一人もいないし、結局私だけがすごく嫌な思いをしているんです。

【A】
「生理休暇」とは、生理痛などで働くことが困難な従業員の女性が、使用者に請求して休暇を請求できる制度で、医師の診断書などは不要です。働く女性を保護するため1947年に制定された労働基準法に盛り込まれました。ところが、この生理休暇を取得した人の割合は1%を割り、わずか0.9%に落ち込んだことが厚生労働省の調査でわかりました。

1965年には4人に1人が取得していたのに、2014年4月〜2015年3月末までの間に生理休暇を1日でも請求した人の女性従業員の割合は、0.9%に下落しています。4人に1人が取得していた1965年度の26.2%をピークに1985年に9.2%、2004年には1.6%となり、最新の調査ではついに1%割れになってしまいました。

生理休暇を請求する人の激減には様々な理由が考えられますが、その1つは、休暇中の賃金を有給にするか、無給にするかは定めがなく、それぞれの企業に委ねられていることです。2015年の調査(一定規模以上の事業所)で、有給としている事業所は25.5%。2009年度には、42.8%の事業所が有給としていたので、半分近くに減っています。しかし、2015年の全国労働組合連合の7522人に対する実態調査では、約半数の女性が生理痛を抱え、そのうちの17.8%の女性が月経時に毎回鎮痛剤を服用すると回答し、31.8%の女性が時々服用すると回答しています。それでも生理休暇を取っていないと回答した女性が86.4%に上ります。

なぜこんなに取得率が低くなったのか厚生労働省の調査では触れられていませんが、無休の事業所が増えたことに加え、あなたのように上司から月経の日を予測されているようで「はずかしい」「生理であることを知られたくない」という人も多いようです。日本における「性の閉鎖性」も影響しています。また、男女雇用機会均等法により、生理休暇を取ることは男性との比較で不利と考える女性がいること、企業側の意識の中にも生理休暇を取るような女性は使いづらいといった意識が根強くあり、それが職場の雰囲気となり、休暇取得を妨げているということもあるでしょう。

全労連の調査で、生理休暇を取っていない人に取れない理由を聞くと、最も多いのは「人員の不足や仕事が多忙で職場の雰囲気として取りにくい」です。

あなたの場合、親切のつもりでかけてくる上司の言葉がかえって取りづらくしているわけですが、職場の女性の皆さんと話し合って、上司に改めてもらうよう申し入れてみてはどうでしょうか。今は、結婚や妊娠の予定を尋ねることもセクハラとして扱われ、やってはいけないこととなっていますので、上司の意識改革が必要ですね。
(文:大関洋子)

2018/12/06(木)
第150回【子親編】「義母が義兄夫婦と同居したいと…」
【Q】
3年前から夫の両親と同居しています。義父は79歳、義母は76歳で、今は元気なんですが、義父が脳梗塞で倒れたことがあり、それをきっかけに同居しました。夫は次男ですが、義兄の結婚が遅く、高校生と中学生の子どもがいるので、すでに子どもが独立した私たち夫婦が同居することになりました。両親とも穏やかな人で、同居することに抵抗はありませんでした。不満を感じることはありません。ところが、ここ半年くらい義母が義兄夫婦と住みたいと言いだしてしまって…。夫が言うには、子どものころから義母は義兄のことを可愛がっていて、差別されていたって言うんです。確かに兄弟そろった時には、義母は義兄にべったりなように感じます。義父が兄嫁より私のことを気に入ってくれていて、私に優しくしてくれることが気に入らないようにも思います。義母の主張はどんどん強くなるし、かといって簡単に義兄夫婦と入れ替わるというわけにもいかないし…。私がもう少し義父との距離を取るようにすればいいのでしょうか。

【A】
3年前から夫のご両親と同居され、何とか2夫婦で穏やかに過ごしてこられたのに、半年ほど前から義母が長男夫婦と住みたいと言い出し、その思いがどんどん強くなるのでどうしたらいいかと困ってのご相談ですね。

あなたはまずこちらに相談される前に2つの大切なことをおやりになっていません。まず、1つは義母がその話をだれに訴えたのかはわかりませんが、誰に訴えられたにしても半年もその思い、願いを放っておかれたように思います。なぜなら、その義母の願いがどんな理由からなのか、推測でしかわかっていないからです。たぶん、夫から聞いた話では昔から夫よりも兄を可愛がっていたとか、もしかしたら私のことを義父が兄嫁より気に入っていて、私に優しくしてくれることが気に入らないように思いますとか、すべて伝聞推定の話です。義母は、全く違う理由でそうおっしゃっているのか、あなたが考えているようなのか、本当のところはわかっていません。

もちろん、後者の理由であればあなたに言いづらいでしょう。でも、それならそれで、あなたがもし、このまま一緒に住んでほしいと思うなら、あなたの気持ちを義母に心を込めてお伝えになるなり、お願いするなりなさってはいかがですか?

もしあなたの考えていたことと全く違って、例えば、自分たちが亡くなった後の遺産相続問題を考えてのことであるとかならば、全く違うアプローチを皆でする必要が生じることでしょう。まずははっきり、しっかり、しかし思いやりを持って義母にそのわけについてお話を聞いてください。その理由が何であっても義母の望みは望みとして…。

もう1つの大事なこと。あなたは義兄夫妻が義母の希望を受け入れてくださるか聞いていないんじゃないですか?夫からでも、あなたからでも義母の希望を伝え、受け入れが可能かどうか聞いてみましたか?

悩んでいるより、まずこの2つの大切なことをなさってください。今のあなたの悩みは「せっかく私が我慢して両親を3年も見てきたのに、思いを仇で返すような義母の態度が気に入らない」とただそれだけのようにしか思えません。

2人の息子をそれなりに苦労して育てた76歳の義母の願い(もちろん義父の願いも)が叶うよう尽力してあげてください。この話し合いの中で、今まで蓋をしてきたパンドラの箱からいろいろな不満不平が飛び出すかもしれませんが、それがまた、ご一家を新しい絆で結び直すことになることと思います。
(文:大関洋子)

2018/11/29(木)
第149回【親子編】「姉妹で同じ男の子を好きになってしまって…」
【Q】
高校2年生と1年生の娘がいます。姉妹で同じ男の子を好きになってしまったらしく、口も利かない状態がずっと続いているんです。元は姉の方のボーイフレンドだったんです。とは言っても、1対1でお付き合いするような関係ではなく、仲のいい男女が5、6人で遊んでいるっていう程度のです。そんな様子を見ていた妹の方がその中の1人に告白をしちゃったことで、姉妹の関係が悪くなってしまって…。そうなると、姉の方も妹にボーイフレンドを取られるわけにはいかないっていうことで、「私の彼氏でしょ!」と突然関係が近いことを言い出すし…。娘たちを分け隔てなく育てようとしたことが行動や嗜好が似たようになってしまったみたいなんです。いろいろな人に「くだらない、放っておけば」って言われるんですけど、口をきかない状態が何ヶ月にもなるし、何より心配なのは、どちらが彼の気持ちを捕まえて性関係を持つかという競争になっているように思うからなんです。2人で競っていると歯止めがきかなくなりそうで、とても心配です。

【A】
アメリカの発達心理学者エリクソンは、人生を8つのステージに分け、それぞれのステージにおいて発達課題があり、人が精神的に幸福な人生を歩むためには各ステージでその発達課題を健全にクリアすることが大切と述べています。そして、あなたのお子さんの年齢、思春期の発達課題は「葛藤の自己受容」と言っています。

表面的に観ると、いかにも年子の姉妹で1人の少年を奪い合っているように見えますが、実は長女も次女も、それぞれ姉と妹を自分と比較しながら「自分とは何か?」を模索しながら葛藤し、自己否定と自己肯定を繰り返しているのです。この時期、子どもの体と心は人生で乳児期に次いで大きな成長と変化を見せ始めます。体の外と内の両方において第二次性徴が現れ、体が「大人」に変容していくと同時に、親、姉妹、他の「大人」「仲間」などとの距離を作り始めます。この体と心の発達に伴って、容姿、容貌、スタイルを他と比べて気にしたり、性格や能力の優劣を競ったりします。

特にこの思春期の発達課題の大きなものとして「性」についての悩みと葛藤があり、異性と健康的に交流を楽しむ経験を持つことが大切です。異性や性についての関心や衝動などの悩みと葛藤の多くは人に話せない自分だけの心の秘密になるので、基本的には大人の力では解決できないものです。自分の「あるべき姿」を作り上げ、その次元から現実の自分を評価し、価値づけるようになります。はじめはこんなことで悩むのは自分だけだと考え、自分を特殊視し、全般的に自己否定傾向を強めていきますが、友達との交流の中の温かい理解の中でそれらの葛藤や悩みを持ちつつ生きていくことを受け入れるようになっていき、「自己受容」を基礎とした自己や外部に開かれた柔軟な自我ができていきます。

妹は姉の親しくしているグループの仲間であるその少年に信頼感もあり、身近に感じて告白したのでしょう。姉の方は、妹のその行動が刺激になって、あたかも彼は自分の恋人であるかのような思いにかられ、2人が競って彼の気持ちを射止めようとしています。

相談した人から「くだらない、放っておけば」と言われたとのことですが、「くだらない」どころか、発達段階上とても大切な時期です。ただ、親が教えたり、お説教したりすることではないので、何ヶ月も口をきかない2人の娘を普通に扱い、温かく見守ってください。ある日、何かのきっかけで、何事もなかったかのように話をするようになりますから。そして、あなたには2人の姉妹しか目に入っていないようですが、その少年も思春期の自分探しをしていると理解し、それぞれの関係性の中で悩みながら、性の問題も含め、課題をクリアしていくことを信じましょう。
(文:大関洋子)