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■分かってるつもり?男と女の胸の内■
この連載は、「浦和カウンセリング研究所」で扱ったカウンセリング、相談を基に構成されたQ&Aで、わかりやすいよう脚色された部分があります。
主に浦和カウンセリング研究所所長 大関洋子が執筆し、大関行政書士事務所が監修しています。

■大関洋子プロフィール■
(浦和カウンセリング研究所所長/NPO法人日本カウンセラー連盟理事長/臨床発達心理士/心理カウンセラー/上級教育カウンセラー)
1941年生まれ。高校で国語、音楽を教える。2002年、浦和カウンセリング研究所を設立。結婚、出産、男女の共生等の話題を社会に提起。新聞、雑誌、TV等、連載、出演多数。 教育問題、夫婦・家族の悩み、職場での悩みなど、年間のべ1,000人以上のカウンセリングをこなす。
著書に「この子たちを受けとめるのはだれ?」(文芸社)、「素敵なお産をありがとう」「セクシュアルトークで一家団ランラン」等。

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2018/12/06(木)
第150回【子親編】「義母が義兄夫婦と同居したいと…」
【Q】
3年前から夫の両親と同居しています。義父は79歳、義母は76歳で、今は元気なんですが、義父が脳梗塞で倒れたことがあり、それをきっかけに同居しました。夫は次男ですが、義兄の結婚が遅く、高校生と中学生の子どもがいるので、すでに子どもが独立した私たち夫婦が同居することになりました。両親とも穏やかな人で、同居することに抵抗はありませんでした。不満を感じることはありません。ところが、ここ半年くらい義母が義兄夫婦と住みたいと言いだしてしまって…。夫が言うには、子どものころから義母は義兄のことを可愛がっていて、差別されていたって言うんです。確かに兄弟そろった時には、義母は義兄にべったりなように感じます。義父が兄嫁より私のことを気に入ってくれていて、私に優しくしてくれることが気に入らないようにも思います。義母の主張はどんどん強くなるし、かといって簡単に義兄夫婦と入れ替わるというわけにもいかないし…。私がもう少し義父との距離を取るようにすればいいのでしょうか。

【A】
3年前から夫のご両親と同居され、何とか2夫婦で穏やかに過ごしてこられたのに、半年ほど前から義母が長男夫婦と住みたいと言い出し、その思いがどんどん強くなるのでどうしたらいいかと困ってのご相談ですね。

あなたはまずこちらに相談される前に2つの大切なことをおやりになっていません。まず、1つは義母がその話をだれに訴えたのかはわかりませんが、誰に訴えられたにしても半年もその思い、願いを放っておかれたように思います。なぜなら、その義母の願いがどんな理由からなのか、推測でしかわかっていないからです。たぶん、夫から聞いた話では昔から夫よりも兄を可愛がっていたとか、もしかしたら私のことを義父が兄嫁より気に入っていて、私に優しくしてくれることが気に入らないように思いますとか、すべて伝聞推定の話です。義母は、全く違う理由でそうおっしゃっているのか、あなたが考えているようなのか、本当のところはわかっていません。

もちろん、後者の理由であればあなたに言いづらいでしょう。でも、それならそれで、あなたがもし、このまま一緒に住んでほしいと思うなら、あなたの気持ちを義母に心を込めてお伝えになるなり、お願いするなりなさってはいかがですか?

もしあなたの考えていたことと全く違って、例えば、自分たちが亡くなった後の遺産相続問題を考えてのことであるとかならば、全く違うアプローチを皆でする必要が生じることでしょう。まずははっきり、しっかり、しかし思いやりを持って義母にそのわけについてお話を聞いてください。その理由が何であっても義母の望みは望みとして…。

もう1つの大事なこと。あなたは義兄夫妻が義母の希望を受け入れてくださるか聞いていないんじゃないですか?夫からでも、あなたからでも義母の希望を伝え、受け入れが可能かどうか聞いてみましたか?

悩んでいるより、まずこの2つの大切なことをなさってください。今のあなたの悩みは「せっかく私が我慢して両親を3年も見てきたのに、思いを仇で返すような義母の態度が気に入らない」とただそれだけのようにしか思えません。

2人の息子をそれなりに苦労して育てた76歳の義母の願い(もちろん義父の願いも)が叶うよう尽力してあげてください。この話し合いの中で、今まで蓋をしてきたパンドラの箱からいろいろな不満不平が飛び出すかもしれませんが、それがまた、ご一家を新しい絆で結び直すことになることと思います。
(文:大関洋子)

2018/11/29(木)
第149回【親子編】「姉妹で同じ男の子を好きになってしまって…」
【Q】
高校2年生と1年生の娘がいます。姉妹で同じ男の子を好きになってしまったらしく、口も利かない状態がずっと続いているんです。元は姉の方のボーイフレンドだったんです。とは言っても、1対1でお付き合いするような関係ではなく、仲のいい男女が5、6人で遊んでいるっていう程度のです。そんな様子を見ていた妹の方がその中の1人に告白をしちゃったことで、姉妹の関係が悪くなってしまって…。そうなると、姉の方も妹にボーイフレンドを取られるわけにはいかないっていうことで、「私の彼氏でしょ!」と突然関係が近いことを言い出すし…。娘たちを分け隔てなく育てようとしたことが行動や嗜好が似たようになってしまったみたいなんです。いろいろな人に「くだらない、放っておけば」って言われるんですけど、口をきかない状態が何ヶ月にもなるし、何より心配なのは、どちらが彼の気持ちを捕まえて性関係を持つかという競争になっているように思うからなんです。2人で競っていると歯止めがきかなくなりそうで、とても心配です。

【A】
アメリカの発達心理学者エリクソンは、人生を8つのステージに分け、それぞれのステージにおいて発達課題があり、人が精神的に幸福な人生を歩むためには各ステージでその発達課題を健全にクリアすることが大切と述べています。そして、あなたのお子さんの年齢、思春期の発達課題は「葛藤の自己受容」と言っています。

表面的に観ると、いかにも年子の姉妹で1人の少年を奪い合っているように見えますが、実は長女も次女も、それぞれ姉と妹を自分と比較しながら「自分とは何か?」を模索しながら葛藤し、自己否定と自己肯定を繰り返しているのです。この時期、子どもの体と心は人生で乳児期に次いで大きな成長と変化を見せ始めます。体の外と内の両方において第二次性徴が現れ、体が「大人」に変容していくと同時に、親、姉妹、他の「大人」「仲間」などとの距離を作り始めます。この体と心の発達に伴って、容姿、容貌、スタイルを他と比べて気にしたり、性格や能力の優劣を競ったりします。

特にこの思春期の発達課題の大きなものとして「性」についての悩みと葛藤があり、異性と健康的に交流を楽しむ経験を持つことが大切です。異性や性についての関心や衝動などの悩みと葛藤の多くは人に話せない自分だけの心の秘密になるので、基本的には大人の力では解決できないものです。自分の「あるべき姿」を作り上げ、その次元から現実の自分を評価し、価値づけるようになります。はじめはこんなことで悩むのは自分だけだと考え、自分を特殊視し、全般的に自己否定傾向を強めていきますが、友達との交流の中の温かい理解の中でそれらの葛藤や悩みを持ちつつ生きていくことを受け入れるようになっていき、「自己受容」を基礎とした自己や外部に開かれた柔軟な自我ができていきます。

妹は姉の親しくしているグループの仲間であるその少年に信頼感もあり、身近に感じて告白したのでしょう。姉の方は、妹のその行動が刺激になって、あたかも彼は自分の恋人であるかのような思いにかられ、2人が競って彼の気持ちを射止めようとしています。

相談した人から「くだらない、放っておけば」と言われたとのことですが、「くだらない」どころか、発達段階上とても大切な時期です。ただ、親が教えたり、お説教したりすることではないので、何ヶ月も口をきかない2人の娘を普通に扱い、温かく見守ってください。ある日、何かのきっかけで、何事もなかったかのように話をするようになりますから。そして、あなたには2人の姉妹しか目に入っていないようですが、その少年も思春期の自分探しをしていると理解し、それぞれの関係性の中で悩みながら、性の問題も含め、課題をクリアしていくことを信じましょう。
(文:大関洋子)

2018/11/01(木)
第148回【夫婦編】「私、不倫してるんです」
【Q】
職場の妻子のある上司と関係を持ってから2年になります。これまで不倫なんて考えたこともありませんでした。2年前、私がインフルエンザで5日ほど休んだ時、彼が心配して、果物とか飲み物を持ってお見舞いに来てくれました。その時パジャマ姿の自分を見せてしまったことで急に距離が縮まったというか…。夫は気の利かない人で、私が具合の悪い時でも果物や飲み物を買ってきたことなんてないし、その時も高熱の私が夫の食事を作っていたんです。だから彼の優しさに驚いたし、新鮮な感覚でした。その後、男女の関係になるのに時間はかかりませんでした。お見舞いのお礼に、私が食事に誘って、次に彼が私を誘って、3回目に一緒に食事をした時、ホテルに部屋が取ってあって…。今の職場は5年になるので、私も彼のことがよくわかっているし、彼も私のことをわかってくれていると思います。夫とはお互いよく知らないうちに結婚してしまったので、今はまるで彼が夫のように感じることもあります。お互いに不倫ですから、罪悪感がないわけではありません。でも彼との関係の方が自然のような…。私は離婚をしてもいいと思っていますが、彼の方が難しいみたいで…。でも、このまま、夫と生活していくのは難しいように思います。

【A】
マイナビのアンケート調査によると、ダブル不倫の相手は職場の上司という答えが一番多く、きっかけは「困っているときに優しくされた」というもので、まさにあなたのケースにぴったりです。

そもそも不倫をする人たちの気持ちの中には、日常生活に刺激が足りず、しかもダブル不倫で双方に家庭があれば、本気にならずに非日常的なスリルを味わうことが出来、相手が未婚で本気になられるというリスクがないということがあります。既婚者同士であれば、「家庭を壊さない」のが前提であり、別れ際にも面倒を起こさずいつでもやめられるという利点があります。しかも2人だけの秘密、禁断の恋に恋してしまい、お互いそれぞれの配偶者や会社にバレたらヤバいというドキドキ感とスリルから、いやが上にも2人の関係は親密になって盛り上がり、ハマってしまいます。しかし、あくまで「家庭を壊さない」という厳しいルールのものとです。あなたのように、その厳しいルールを自ら破りたくなっていたら、この不倫は終局へ向かっています。

あなたは離婚してもいいと思っているようですが、あなた自身が彼は離婚は難しいと言っているではありませんか。女性がダブル不倫をする理由の一つに「夫に不満」というのがあります。しかし、男性のダブル不倫の理由は「家庭も仕事も順調で不満はないけれど、刺激がない毎日のストレス解消」というのが多いのです。

進化論的に言うと、ヒトの配偶システムとしては、一夫多妻制のゴリラと乱婚型のチンパンジーの中間で、一夫一妻と一夫多妻のグループの真ん中あたりに位置していると考えられています。言うなれば、決まった相手以外とちょこちょこ浮気をする人もいるというのが人類の進化の過程のようです。

あなたの場合、インフルエンザで弱っている時、優しくしてくれた浮気相手の上司と、そんな時でも食事の支度をさせた夫とを比較して、優しくしてくれた上司に軍配を上げていますが、男が女を口説く時には、上司があなたにしてくれたくらいのことはあなたの夫だって他の女性には出来ていると思いますよ。2年という年月はそろそろ年貢の納め時。彼はそろそろあなたとの不倫に飽きてきている頃かもしれません。彼やあなたの配偶者にバレて離婚されたり、多額の慰謝料を請求されたり、会社からの信用をなくして退社を余儀なくされたりする前に、足下の結婚生活を見直してはどうでしょうか。
(文:大関洋子)

2018/10/18(木)
第147回【恋愛編】「彼が私をつけてくる?!」
【Q】
うちの会社に週1くらいの頻度で営業に来る男性がいるんです。来始めて3ヶ月くらい経った頃、終業ぎりぎりの時間に来たことがあって、食事に誘われました。取引の業者さんと二人で食事っていいのかなあとは思ったんですけど、いい人そうだったから食事に行きました。その後、彼がうちの会社に来るのはいつも終業ぎりぎりになって、その度に食事に誘われるので、何度か食事に行きました。最初は私も「これって恋に発展するかも…」って思っていたんです。

ところがある日、私が自宅の最寄り駅で降りたら、彼に偶然会ったんですよ。会社からは電車で30分くらいかかる駅ですからそんなことってすごく低い確率ですよね。彼の家は全然違う方向って言っていたのでびっくりしました。彼が「営業できたんですけど、奇遇ですね」って言うので、「そんなことあるんですね」なんて返していたんですけど、その後、何度も彼が私の後をつけてきている気配を感じたんです。会社に営業に来た後食事に行くのは続いていたし、私も彼に惹かれるところもあったから、普通にデートに誘ってくれれば、もちろん付き合うのに、声もかけずにつけてくるようなことが何度もあると気持ち悪くて、早く別れた方がいいと思うようになりました。彼に直接聞いてみると「えっ、そんなことするわけないじゃない!」と言われてしまって。まだ証拠はないけれど、私は絶対彼がつけてきてると思うんです。

【A】
1999年10月28日にJR桶川駅前で女子大生が殺害された「桶川ストーカー殺人事件」がきっかけで、やっと「ストーカー規制法」が制定されました。この事件は、元交際相手の男を中心とする犯行グループから被害者がストーカー行為を受け続けた末、若い命を奪われたのです。当然、警察署へは被害届が出されていたのですが、大変遺憾なことに警察はこれを軽く見たためか、殺人を防ぐことができませんでした。警察署の不祥事として大きな問題になりました。とても悔しく悲しい事件です。

その後成立したストーカー規制法は次の8項目をストーカー行為として規制の対象にしています。
ア.つきまとい 待ち伏せ 押しかけ うろつき
イ.監視していると告げる行為
ウ.面会や交際の要求
エ.乱暴な言動
オ.無言電話 連続した電話 ファクシミリ 電子メール SNS
カ.汚物の送付
キ.名誉を傷つける
ク.性的羞恥心の侵害

この法律で“つきまとい”というのは、特定の人に対する恋愛感情、その他の行為の感情またはそれが満たされなかったことに対する怨恨の感情を充足する目的で、その特定の人、または家族に対して、つきまとう行為を指しています。
ストーカー行為をする人の特徴は、人格が未成熟で自己中心的、相手の立場に立って考えることができないタイプで相手を支配しようとします。ボーダーライン系(境界性人格障害)と呼んだりします。
また、ナルシスト系(自己愛性人格障害)は自信、自負心が強く拒絶したい相手にストーキングする者が多く「挫折愛タイプ」とも呼ばれます。その他、サイコパス系(反社会的人格障害)では、自分の感情、欲望を相手の感情とは無関係に一方的に押しつけるタイプで、性欲を満たすための道具として相手を支配するのが特徴です。
精神病系、パラノイド系など妄想によるつきまといもありますが、あなたの場合はボーダーライン系の感じがします。この場合、性格は外交的、社交的ですが、「孤独を避けるための必死の努力」をします。すべてのタイプに共通するのは相手の感情に想像力を働かせることができず、甘え、思い込み、欲求不満を攻撃に変えて解消するところです。

あなたは彼の熱心さに「これって恋に発展するかも…」と期待を寄せたわけですが、その後の「声もかけずについてくる」ようなことが何度もあったとのことですから、これはもう明らかにストーカー行為の「つきまとい」に当たります。これをやめさせるのはなかなか難しいのですが、「突然の関係遮断」は逆効果を呼ぶことが多いので、関係を断ち切るタイミングを誤らないようにしてください。嫌われようとする行為も被害を拡大して傷害事件につながることがあるので注意が必要です。信頼できる上司に相談することは大切ですが、この上司が正義感で直談判したりするのも相手を刺激してしまう場合が多く、やはりタイミングが大切です。もし、相手が攻撃的になってくるようであれば、即警察へ通報してください。
とにかく、自分の命を最優先に考え、警察に通報する勇気を持つことです。会社に営業に来る男性とのことですから、上司にも相談しつつ、少しずつ心身の距離を離していき、今のうちに関係を絶つようにしてください。
(文:大関洋子)

2018/10/05(金)
第146回【職場編】「海外勤務を経ないと管理職なれない」
【Q】
大学卒業後、すぐに今の会社に就職して今年で12年です。その間に結婚、出産をして、育児休暇を半年取らせてもらいました。うちの会社は、女性が復帰しやすい環境で、子育てしながら働いている女性も少なくありません。男性で育児休暇をとる人もいるくらいです。ところが管理職はほとんどが男性、女性はほんの一握りです。なぜかというと、海外勤務が管理職への条件になっているからです。公表されているわけではないけれど、知らない人はいません。海外勤務には3〜6ヶ月くらいの短期の勤務と2〜3年の長期勤務があって、短期勤務をクリアして課長、長期をクリアして部長候補みたな…。子育て中の女性にとって高いハードルです。なので、女性は係長までがやっとなんです。「そろそろこいつは邪魔」って思うと、人事から「3ヶ月海外勤務をしてくれる?」と打診があるんです。単身赴任なんてできるわけないから断ると「じゃあ、後輩を赴任させるけどいいかな?」って言われて、海外から戻ると後輩が上司になってたりするんです。立場が逆転すると勤めにくくなって、辞めていく女性もいます。海外勤務しなくても、管理職が勤まらないわけはないのに、こんなの女性をターゲットにしたリストラです。まさか役員まで目指してるわけじゃないけれど、せめて課長くらいにはなりたいじゃないですか!

【A】
「日本のジェンダーギャップ指数、過去最低を更新 114位に」という報告書が昨年11月2日にダボス会議を主催する「世界経済フォーラム」から発表されました。ジェンダーギャップ指数というのは、男女格差の度合いを示すもので、日本は世界144カ国中114位となり、過去最低だった前年の111位からさらに後退しています。
ジェンダー格差指数は「経済活動への参加と機会」(経済参画)、「政治への参加と権限」(政治参画)、「教育の到達度」(教育)、「健康と生存率」(健康)の4分野の14項目で男女平等の度合いを指数化して順位を決めます。日本の指数を見てみると「政治参画」分野の悪化が著しく、前年の103位から123位へと大きく順位を下げています。国会議員の男女比は129位で、前年の122位からさらに順位を下げました。「閣僚の男女比」も50位から88位に順位を下げていますが、2018年10月3日の朝日新聞の報道では「第4次安倍内閣発足」という見出しで、その横には「女性登用は片山氏のみ」と添えられているので、もっと順位が下がることになるでしょう。2014年の組閣で5人だった女性閣僚が、その後の改造で3人、2人となり、ついに今回1人になってしまいました。安倍首相の掲げる「女性活躍社会」というのが、単に人気取りのかけ声だけに終わっていることが明らかです。「閣僚として女性が仕事をやり遂げることで社会に変革が起こる」と言っていた首相ですが、今回女性閣僚が1人しかいないことを追求されると「日本は女性活躍社会がスタートしたばかり」と言い訳をし、「これからどんどん入閣する人材は育ってくる」と答えました。現時点での、女性議員には人材が乏しいといっているように聞こえますが、閣僚には民間からの登用も可能ですから、女性活躍社会へ本気で取り組まないことの表明というところでしょうか。さらに「各国と比べて女性閣僚の比率は少ないと認めざるを得ないが、2人分、3人分の発信力を持っている仕事をしてもらえると期待している」とわけのわからないコメントをしました。
首相が女性で、産休明けに議会に出席した妻に代わって、TV司会者の夫が赤ちゃんにミルクを飲ませたり、おしめを替えたりしている様子が報道されたオーストラリアに比べ、とても寂しく悲しい気がします。
政治参画に続いて低いのが経済参画で、日本では政治や経済の分野での格差が深刻であることがよくわかります。そして、この格差は教育の面にも現れていて、「女の子はそんなにガツガツして大学まで行かなくていい」という価値観が今でも根強く残っています。「どうせ女性は家庭に入って子育てをすることになるのだから」と医学部の入試で差別が行われているという報道はつい先日のことです。

まさにこうした日本の社会で頑張っているあなたの悔しさ、怒りはたくさんの女性が共感するところです。厳しい状況ではありますが、賛同してくれる男性も増えている今、あなたのように声を上げていきましょう。ちなみに「単身赴任」という働き方は日本独特のものらしく、外国へ一人で赴任すると、「なぜ妻と子どもは一緒に来ないのだ?」と驚かれることが多いと聞いています。

あなたの健闘を祈ります。というか、一緒に女性も普通に課長や部長になれる世の中を作っていきましょう。先日、私の研究所でお話しいただいた中山こずゑさん(パシフィコ横浜の代表取締役です)などはその先端を行くお一人です。
(文:大関洋子)

2018/09/25(火)
第145回【子親編】「すべて義母の意向で動く夫」
【Q】
夫と結婚して3年です。お互いの両親の知人を介して知り合いました。夫は高収入な上に乱暴な人ではないので、友人から「いい人と結婚したよね」と言われます。

義父が昨年急逝し義母が一人暮らしになったのですが、近所ということもあり週4日は義母が夕飯にやってきます。そんなときの夫は「テレビ、何見る?」「明日の夕飯は何にする?」「今度の休みにどこかに旅行でも行く?」という具合に何から何まで義母の意向で確かめます。私と義母の考えが違うときも優先なのは義母です。

義父が亡くなってからどんどんエスカレートしてきたので、我慢できなくなった私が「お義母さんと私とどっちが大事なのよ!?」と怒鳴ると、「そりゃあ君も大事だけれど、母は別でしょ、親子だもん」と言うんです。私は親子だから、こちらがわがままを言っても許されると思っているのに、正反対の考えの夫にびっくりしました。この先、結婚生活を続ける自信がなくなりました。

【A】
あなたの夫は相当なマザコンです。結論から申し上げれば、あなたも「結婚生活を続ける自信がない」とおっしゃっているのですから、なるべく早いうちに別居、離婚をお勧めします。ただし、まれには妻が夫に「このままでは離婚せざるを得ない」ことを話し、それがいやならカウンセリングを受けたり、マザーコンプレックス(これは和製英語です)について学び直してもらって立ち直る場合もありますので、これを読んでもう一度しっかり話をしてみてください。

あなたの夫のような人を、昔話にでも出てくるような親孝行息子と思う人もいるかもしれませんが、これは「自立」できていないというマザコンの特徴でもあるわけです。子どもの時は自分自身の身の安全は親に守ってもらうより術がなく、特に身近にいる母親というのは自分の命を守る上で欠かすことのできない存在でもありす。また、幼い頃から自分の世話を焼いてくれて甘えさせてくれる存在が母親ですから、母親は自分にとって一番都合のいい女性なのです。自分のすることを何でも許してくれて、自分が子どもの状態、成長していない状態で虚勢を張ることもなくいられる母親、むしろ子どものままでいた方が母親自身も喜んでいる。成熟していない人にとっては「子どものままでいられる」状態が居心地がよく嬉しくてたまらないのです。恋人や妻とは成熟した男性として振る舞わなければならず、自立していない依存心の強いマザコン男性には結構きついのです。

ですから、あなたの夫のごとく「母は別」と言い訳をしつつ、何事にも母親を優先し、母親も息子を夫、もしくは恋人代わりにして、べったりしているのです。普通、心理的発達段階の一時期にエディプスコンプレックスと名付けられたマザコン的性格が表れて、無意識のうちに母親を父親から奪って自分の愛情対象にしようとする願望が生じますが、成長と共にその傾向は捨てられていきます。徐々に友人、恋人、社会へ目が向くのですが、あなたの夫のように心理的発達の重要な転換点で母親への愛着、執着が断ち切れていないと自立心や創造性が欠如していて、妻との親密度より、母親との境界線がない振る舞いをしてしまいます。

「エディプスコンプレックス」という言葉は、ギリシャ神話の悲劇、エディプス王が父とは知らず闘って父を殺し、母とは知らずそのお妃であった母と結婚し、それがわかったとき母は自害し、エディプス王子は両目を自ら突いて放浪の旅に出るという物語から取ったものです。

まず、妻としてこのままではやってはいけないあなたの気持ちをしっかり話してみてください。
(文:大関洋子)

2018/09/06(木)
第144回【親子編】「私、野球部に入りたい!」
【Q】
現在中学3年の娘は3歳年上の兄の影響もあり、小学3年生の時から地域の少年団で野球をやっていて、中学でも男子だけだった野球部に入部して、男子と同じように普通の野球部員として野球をやってきました。
学校からソフトボール部に入るよう説得はされたんですが、本人が「野球とソフトボールは違う」と譲らず、学校が折れた形で野球部に入ることができました。人数が多いのでレギュラーにはなれませんでしたが、練習試合には出してもらっていました。

夏休みが明けて高校選択を真剣に考える時期になり、高校でも野球部に入って甲子園に出たいと言い出したんです。女子でも野球部に入れるか確認したんですけど、返ってくる答えは「前例がない」とか「マネージャーとしてなら」とか…。女子野球部があるところもあるにはあるんですが、娘は「テレビでやってる高校野球をやりたいの!」と全く聞く耳を持ちません。
マネージャーとして入部するように説得するのか、女子野球部に入部するよう勧めるか、それとも親として学校と交渉するか、どういう方向で進めればいいのか困っています。

【A】
あなたのお子さんのように女子で「野球」をやりたい方も増えており、女子高校生の野球競技参加の意識も年々高まっていますが、残念ながら日本高等学校野球連盟は「危険防止」の観点から男子野球部員と一緒に大会に参加することは認めていません。

今から20年ほど前、1995年6月に北京市の女子硬式野球チーム、韓国のチームが日本を訪れ「親善高等学校女子硬式野球大会」を開催しました。そのことがきっかけとなり、日本でも高校レベルにおける女子硬式野球の全国大会を開催すべきであるという気運が高まり、その開催母体として1997年、全国高校女子硬式野球連盟が結成されました。

2014年には全日本野球連盟にも加盟して2013年までの「任意団体」から全日本野球協会の傘下で「女子高野連」としてビジョンを持った育成システム作りやPR、規定作りが進められています。第1回全国高校女子硬式野球大会は1997年8月福生市で行われました。現在、関東では埼玉栄高校(全国大会優勝7回)、花咲徳栄高校、叡明高校、作新学院、駒沢学園等、関西でも、鹿児島や宮崎の高校27校に女子野球部があります。

お子さんは「甲子園で」と言っているとのことなので、それが男子に混じってということであれば、先ほど申し上げたように、夢は叶えられないのが現状です。ただ高等学校の部活で野球をやりたいということであれば、それは可能です。試合の場所も「11月なら甲子園が空いている」という意見もあるようですが、11月は高校生としては、期末試験、大学入試、就職試験を控えた大事な時期で、高校生活は野球のためにだけあるのではないという現場の意見で不参加を表明した学校があり実現しませんでした。

100年続いた男子の甲子園での野球は教育としての活動が根本であるため、大人の野球より制約が多く、日本高野連が勉学が高校生の本分であるとして、春と夏の大会以外はむやみに大会を増やさないよう厳しく戒めています。
女子高野連も春、夏の大会に男子の地方大会に相当するものとして3つ目のユース大会が加わったところです。今年、女子野球部創部準備を進めていた学校も加わると、約30校に女子野球部ができることになり、球場も毎年8月に兵庫県丹波市のスポーツピアで行われるようになるだけでなく、今年2018年には加須市の市民球場を女子の高校野球の聖地にしようと市が5億円をかけて改修中とのことです。

あなたのお子さんは、こういった歴史の中で、選手としては不可能な男子野球部のスコアラーやマネージャーとして野球に関わるか、女子硬式野球部員として野球をやり続けるかの選択をしなければなりません。女子野球部の歴史はまだ始まったばかりですが、着実に広がっています。歴史や現状をよく調べて、場合によっては部活動の見学などもして、ゆっくり親子で考えてみてください。

(文:大関洋子)

2018/08/17(金)
第143回【夫婦編】「風俗通いを男の甲斐性と開き直られて…」
【Q】
35歳、専業主婦です。夫は職場の先輩で3歳年上、結婚して10年です。
夫のスーツのポケットに風俗店のメッセージカードが何度か入っていたので、いつかちゃんと話をしようと思っていました。
先日、夫が帰宅したとき、女性ものの香水の匂いがしたので今がチャンスと切り出してみました。
最初はのらりくらりしていたんですが、さすがに匂いはごまかしきれないのと思ったのか、風俗店に行ってきたと白状したんです。

私のシナリオでは、そこで夫が謝ることになっていたんですが、状況は逆になり「風俗なんて男の甲斐性。だいたい今日は営業だ!」と開き直られてしまいました。「男の甲斐性?風俗で営業?ふざけないでよ!」と私が怒鳴ると「おまえだって、なんとかっていうグループのコンサートに出かけるじゃないか!それとどこが違うんだ?!」と怒鳴り返されて、それから口もきいていません。
夫がそんな考えの持ち主だなんて思ってもいなかったし、別れようかとも思うんですが、子どももいるし今後の生活を考えると、主婦をしている私には別れる決心がつきません。

【A】
売買春の人類史的起源は定かではありませんが、売春は世界最古の職業であるなどと言われたりするように、紀元前のオリエントにおける寺院売春が始まり(?)と言われています。ただこれは、産業化され、非合法化された現代の売買春とは同じ行為ではないとみられています。

日本では、10世紀の初め頃「遊女」や「白拍子」と呼ばれる女性の生業とされ、1589年には豊臣秀吉が京都二条柳町に「傾城屋」と呼ばれる晩春宿を集めて、遊郭を興したとされ、1617年には徳川秀忠が徴税の確保と治安維持を目的として江戸吉原を遊郭とした歴史が残っています。こうした公娼制度は貧しい親が娘を借金の形に売るという家父長制度の上に成り立っていたため、諸外国から批判され、明治政府は1872年「娼妓解放令」で人身売買を禁止しましたが、その直後「貸座敷、娼妓取締規則」で自由意志の営業を容認したため、貧困という現実の中で実質的な奴隷労働としての売春は、むしろ拡大していくことになります。
貧困層の女性たちの多くは、梅毒などの性病や過酷な性労働の中で自殺するなど、身を滅ぼすものも少なくありませんでした。
第二次大戦後、米兵相手の売春を整備するために組織された「赤線」の設置など、公娼制度は国策として展開されましたが、1956年の売春防止法は、その流れに一応終止符を打ちました。

1990年代以降、売春も一つの職業であるなどという「セックスワーカー」なる言葉も出たりして、売買春の是非の議論も出てきましたが、「売春防止法」は「売る女性を罰し、買う男性をとがめない」という極めて不平等、不公正なものです。売春を法的に禁ずるなら、売る側だけでなく買う側も処罰の対象とすべきなのは自明の理です。

女性は男性よりも売買春を非難する傾向が強いのですが、あなたのように自分の夫が「普通(素人)の女性」と浮気するのは絶対許せないけれど、「風俗の女性」が相手の性行為、しかも「営業だ」と開き直られると、「子どももいるし、主婦の私には別れる決心がつかない」という感じで迷ってしまいます。

あなたは、女性の性を買春するような夫とは思わず、結婚、出産、子育てをしてきたわけですが、今回のことで、人生の価値観に大きなずれがあることがわかったわけで、しかも売買春とコンサートを同等と考えて怒鳴り返し、開き直られてはたまったものではありません。

「風俗通いは男の甲斐性」という夫の価値観を変えるのはなかなか難しいことで、禁止すれば隠れてやることになるでしょうね。
ご自分の気持ちを夫に言い続けて、あとはお子さんの成長を待って別れるか、諦めて今の状況に目をつぶるか…。この価値観に納得できなければ、自立の道、仕事に復帰してこんな夫とは別の人生を歩く決心をするか、いずれかを選択するしかありません。
別れようというあなたの勇気を応援したいと思います。
(文:大関洋子)

2018/08/06(月)
第142回【恋愛編】「結婚て、友人関係を壊すもの?」
【Q】
私には3人の親しい友人がいます。1人は高校、大学と一緒、あとの2人は大学で知り合いました。大学時代は、勉強、サークル、買い物、旅行と、ほとんどの時間を一緒に過ごしていました。あれから5年。仕事はバラバラになりましたが、メールをしたりLINEをしたり、長期の休暇はなるべく日にちを合わせて旅行をしたり…。

ところが、卒業して4年くらいした頃から状況が一変したんです。私だけがのけ者みたいになって…。まず高校時代からの友人が結婚、それから半年もしないうちにあとの2人も結婚したんです。1人目の時は心からおめでとうっていう気持ちになれたんですけど、2人目、3人目になると妬ましく感じるようになって…。もちろん、人の結婚で一喜一憂することはないんですけど、LINEをしても家族の話題ばっかり、一緒に出かけても3人がくっついてしまって私は蚊帳の外。しかも、3人の結婚はそれぞれ男性を紹介し合った結果なんです。そりゃ、私が一番ブサイクなのは認めます。でも、仲間はずれはないじゃないですか!男女の問題って友達の間を引き裂くようなことなんですか?!

【A】
残念ですが、今は結婚した3人の友人とは、もう彼女らの独身時代のようには親しく仲良くお付き合いできないと諦めてください。ましてや、もし彼女らが妊娠、出産、子育てなどと生活が広がっていくと、益々あなたとの心の距離、いや心の距離だけでなく物理的、時間的距離も遠くなっていくことでしょう。

考えてみてください。3人の友人とは、1人は高校、2人は大学という時代を共に生き、勉強、サークル、買い物、旅行と、ほとんどの時間を一緒に過ごしたとおっしゃっていることを。人が仲良くなるためには、「時間と空間を共にする」ことがとても大切なんです。長距離恋愛や国境を越えた恋が暗礁に乗り上げてしまうことが多く、たまにそれを乗り越えて恋が実ると奇跡のようにもてはやされてドラマ化されたりするのをご存じですよね。それほど、人が仲良くするには共通の体験が必要なんです。そして、その体験を語り合って、「そうそう」「あるある」ともっと仲良くなっていきます。

今、彼女らには、時間と空間を共有するパートナーがいる。しかもそのパートナー、夫となった人は、それぞれ紹介し合った男性。もうこうなったら、あなたが蚊帳の外なのは当たり前です。一緒に出かけても3人がくっついてしまうのも仕方ありません。さみしいし、悔しいでしょう。それでも、この親しい、いや親しかった3人の友人と仲良くしていたいと思うなら、今は寂しくても、悔しくても、じっと耐え、顔で笑って心で泣くようにして、3人の楽しそうな話を聴いてあげてください。

大丈夫!こんな悔しい思いをするのも、ほんのつかの間ですから。なぜって、間もなく3人の共通の結婚やパートナーの違いに気づいて、唯一中立の立場にあるあなたに「聴いて、聴いて!」と救いを求めてきますから。今は、なんとなく大雑把な結婚や夫への共通項で3人は「そうそう」「あるある」と語り合って満足していますが、価値観の違いに気づくのに、そう時間はかかりません。そして、たった1人、黙ってうなずいて聴いてくれるあなたの争奪戦が始まること請け合いです。

3人の友人それぞれから、「時間とってくれない?」「私の話聴いてくれない?」「相談に乗って!」と言ってくるはずです。なぜなら、3人とも自分がしゃべりたい側で、聴き手は0だからです。そしてあなたとは、学生時代、青春時代のキラキラした共通の体験が宝物のように心の中にあるのですから。

彼女らの無礼な振る舞いを、今は大目に見て、聴き手に回ってあげられたなら、3人の友達があなたを容姿で判断して、異性に紹介するのをためらったことを、大いに後悔することになるでしょう。
(文:大関洋子)

2018/07/19(木)
第141回【職場編】「女を利用して何が悪いんですか?!」
【Q】
新卒で採用になり3年目です。後輩もだいぶ出来たことだし、そろそろ婚活を開始しようか、それとも会社でもう少し上を目指そうかと考え出したところです。去年、社内でちょっとだけお付き合いした人がいたんですけど、すぐ女を束縛するタイプだっていうことが分かっちゃって別れました。社内を見渡しても、これっていう人がいなくて、だったらもう少し仕事で上を目指そうかなって…。仕事で頑張っていると、もしかしたら取引先の人とかでいい人が見つけられるかもしれないですよね。

少しでも上を目指そうと思うと、やたらと若いことを強調して、露出の多い服で上司に媚びを売ってる後輩が邪魔なんです。でも、色気なら入社したての連中になんて負けないので、出来るだけ胸を強調したり、上司に気に入られそうな香水をつけたりして猛アピールしてます。お陰で、上司からはよく思われるようにはなったんですけど、女の先輩に「あなた、何やってるの!」って怒られたんです。上司からよく思われてない先輩に、なんだかんだ言われたくないし、上司に気に入られてこそ仕事が出来るんだと思うんです。女なんだから、女であることを利用したっていいですよね。後輩に負けたくないので、自分のやり方を変えるつもりはありません。

【A】
「日本のジェンダーギャップ指数、過去最低を更新、114位に」という見出しが新聞に出ていたのはまだ記憶に新しいところです。ジェンダーギャップ指数というのは、各国の社会進出における男女格差を示す指数で、経済活動や政治への参画度、教育水準、出生率や健康寿命などから算出され、世界経済フォーラム(WEF)が毎年公表しています。

日本は国会議員、官僚、企業管理職などで格差が大きく、2017年は144カ国中114位でした。日本と韓国は経済協力開発機構(OECD)諸国の中でも特に順位が低く、女性が活躍できる社会づくりを世界から求められています。

あなたは、女性であることを利用してでも仕事の上でのし上がりたいといっています。まさに「ハニートラップ」(「甘い罠」の意で、元々は女性スパイが対象男性を誘惑して機密情報などを得ることを言います)も辞さないということですよね。露出の多い服で上司に媚びを売っている後輩が邪魔だからといって、色気なら入社したての連中になんて負けないので、出来るだけ胸を強調したり、上司に気に入られそうな香水をつけたりして猛アピールをしているとのこと。女性の先輩に怒られると「上司からよく思われてない先輩に、なんだかんだ言われたくない」と開き直っています。

ご自分のやり方を変える気はないと言っていますが、直ちにこのやり方は止めてください。あなたのような人がいるから真面目に地味に頑張って仕事をしようとする女性が嫌な目に遭うんです。まあ、こんな中途半端な色仕掛けに引っかかるような上司はろくな男じゃないであろうし、そんな男に取り入ったところで昇進できるわけありません。どうしてもハニートラップでやりたいのなら、女スパイの映画でも何本か観て研究してください。彼女らは命をかけて国のために働いています。そして最後は殺されるか、本当に相手に恋をしてしまい、スパイとしての役目を果たせず終わるかです。

やるなら、命がけでやることです。それが出来ないのなら、すぐ考えを改め、実直に真面目に仕事で勝負してください。あなたのような女性がいる限り日本のジェンダーギャップ指数は最下位にとどまっていることでしょう。地道に一生懸命仕事に打ち込んでいる多くの女性に失礼です。幸いあなたの会社にはそんなあなたを叱責してくれる女性の先輩がいるのですから、もっと先輩と親しくなり、仕事のやり方を教わってはいかがですか。
(文:大関洋子)