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■分かってるつもり?男と女の胸の内■
この連載は、「浦和カウンセリング研究所」で扱ったカウンセリング、相談を基に構成されたQ&Aで、わかりやすいよう脚色された部分があります。
主に浦和カウンセリング研究所所長 大関洋子が執筆し、大関行政書士事務所が監修しています。

■大関洋子プロフィール■
(浦和カウンセリング研究所所長/NPO法人日本カウンセラー連盟理事長/臨床発達心理士/心理カウンセラー/上級教育カウンセラー)
1941年生まれ。高校で国語、音楽を教える。2002年、浦和カウンセリング研究所を設立。結婚、出産、男女の共生等の話題を社会に提起。新聞、雑誌、TV等、連載、出演多数。 教育問題、夫婦・家族の悩み、職場での悩みなど、年間のべ1,000人以上のカウンセリングをこなす。
著書に「この子たちを受けとめるのはだれ?」(文芸社)、「素敵なお産をありがとう」「セクシュアルトークで一家団ランラン」等。

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2023/08/16(水)
第262回【恋愛編】「結婚て理想を求めてもダメ?」
【Q】
25歳を過ぎたころから、友達や同僚がどんどん結婚していきました。私の中では夫と子ども2人というのが理想の家庭像なので、出産育児のことを考えると30歳までに結婚って決めていたんです。それなのに35歳になった今も独身で、彼氏さえいません。周りには「出会いが少ないから」とか「結婚なんて面倒なだけ」とか言ってる人もいるんですけど、私も含めそれは表向きで早く結婚したいっていうのが本音です。出会いがないっていうこともないので、付き合ってみれば徐々に距離が近くなって結婚っていうことになるかもしれないんですけど、結婚相手に求めるものってありますよね。ルックス、年収、将来性、性格…。私に言わせると周りにいる男性は、皆「帯に短し、襷にも短し」みたいな(笑)。そんな話を既婚の友達にしたら、「結婚て理想を求めてもダメだよ。自分のわがままは捨てて妥協しないと」と言われてしまいました。それを聞いたとき、「妥協して結婚しよう」とはならず、「理想の結婚じゃないなら結婚しなくてもいいや」っていう気持ちになって、ますます結婚が遠ざかってしまったように思うんです。

【A】
結婚の形は時代と共に変化してきました。昔は社会的な信用や経済的な安定を得るために結婚を考える人が多かったのですが、今は「安らげる場所が欲しいから」とか「家族が欲しいから」とかいう理由で結婚をする人が圧倒的多数です。独りでいることの寂しさや将来的な不安から社会的な地位よりも居場所や心のよりどころを求めて結婚する人は確実に増えています。

「結婚」が法的に明文化されたのは、江戸時代から明治時代となり、明治政府が税金を集めたり男子の徴兵をするために国民の状況を把握して管理する必要があり戸籍制度を整えた時からで、そのころ結婚には、戸主(父親か長男)の許可が必要とされていました。妻が夫の家に入って子どもを産み,夫の家を存続させることが結婚の主な目的だったのです。

こうした「家制度」を守るために「戸籍」ができたのは、1871年、明治4年のことです。この明治時代の初めに作られた制度は、第2次世界大戦が終わるまで続けられてきました。1946年に現在の日本国憲法が公布され、その翌年に民法が改正され、結婚に関する制度も大きく変わりました。日本国憲法第24条には「婚姻は、両性の合意のみに基づいて成立し、夫婦が同等の権利を有することを基本として、相互の協力により、維持されなければならない」とあります。もちろん結婚に戸主の同意は不要で、本人同士の意思のみによってできるようになったわけです。ですから、「結婚」は人生の生き方の選択肢として、それぞれの考え方に応じて「する」「しない」を選ぶことが重要です。

現在でも、「夫婦別姓」や「配偶者控除」、「同性婚」等、結婚制度には多くの問題があり、法的保護の対象となる「結婚」という形態を選ばず、婚姻届を出さない「事実婚」を選ぶ(あるいは選ばざるを得ない)カップルも少なくありません。

「理想の結婚じゃないなら結婚しなくてもいいや」というあなた。結婚に理想を求めるというあなたの姿勢は評価しましょう。結婚に理想を求めず、妥協によって成り立っているとしたら、あまりにも寂しいですよね。でも、あなたにとっての「理想の結婚」とは何ですか?結婚に求めるものを「ルックス、年収、将来性、性格…」とおっしゃっていますが、「性格」というのはともかくとして、あとはすべて妥協の極地じゃありませんか?どれも「誰々よりはまし」という、比較の上に成り立っているものばかりです。

あなたにとっての「理想の結婚」とは何なのか、もう一度よく考えてみましょう。「理想の結婚」は、結婚をゴールと考え、求め実現するものではなく、この人と一緒にいたいという強い気持ちの結果として実現できるものです。そういう気持ちが湧き起こる相手が出てこないのなら、結婚しないというのも当然の選択肢ですよね。
(文:大関洋子)

2023/07/31(月)
第261回【職場編】「たまたま休暇が重なっただけなのに…」
【Q】
夏は暑くて薄着になるし、気持ちも開放的になるので、社内で男女の問題がクローズアップされがちなんです。露出度の高い女性に男性の視線が集中したり、なんとなく気持ち悪い雰囲気の男性が増えたり、男女共にこそこそナンパ合戦みたいなことをしてみたり…。私も、そういう雰囲気に完全に背を向けてるわけじゃないんですけど、どちらかというとそういう雰囲気は好きではありません。

それで、8月にまとめて1週間休暇を取って、会社とは無関係な女友達と旅行に行くことにしたんです。うちの会社は一斉に休みになるのではなく、シフト調整をしながら交替で1週間くらい休暇を取るシステムなんですけど、私の休暇とぴったり重なって休暇を取る独身男性がいて、私とその男性の関係が疑われ、社内中で噂になってしまいました。否定すればするほど逆に噂が広がってしまうんです。実は私は社内に好きな男性がいて、タイミングを見て付き合ってほしいって言おうとしていたところだったので、噂が広がってしまってとても困っています。どうしたら噂を収められるでしょうか?

【A】
「どうしたら噂を収められるでしょうか?」というご相談ですが、あなたもおっしゃっている通り、「否定すればするほど逆に噂が広がってしまう」ものなので、質問に対するお答えは「放っておくこと」です。昔から「人の噂も75日」とか「人の口に戸は立てられない」とか言われています。今は、様々なことがスピーディになっているので、おそらく「75日」も続くことはないでしょう。メディアでも芸能人や著名人の恋や不倫の話が次々と出ては消え、消えては出ています。800年以上も前の鴨長明の方丈記(1212年)にも「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。淀みに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、ひさしくとどまりたるためしなし。」とあります。

事実でないなら噂はそのうち収まりますが、あなたはこの噂を「千載一遇のチャンス」と逆手にとって、「タイミングを見て付き合ってほしいって言おうとしていた」男性との距離を縮めるように動いてみてはどうですか。

今回のようなケースに生かせる心理学的なアプローチはけっこうたくさんあります。それを利用して、こんな風にやってみてはいかがでしょう。

まず、心理的リアクタンス(別名、ロミオとジュリエット効果)を利用する。これは、禁止されたことに反発する人間心理が基本になっていて、他の異性の存在を匂わせて相手からの告白を誘ったり、相手の何でもなかった気持ちに刺激を与えて、気持ちに火をつけたりするのに効果があります。この心理を利用するとしたら、噂が彼の耳に届くくらいまで広げることです。彼の耳に入っている最中に「会う回数が多ければ多いほど相手への好意が増す」という「単純接触仮説」を利用する。そのために旅行から帰って初めて出社する日に、「友達と旅行してきたお土産です」と彼にお土産を渡しましょう。これには皆さんご存じ(?)の「揺れる吊り橋を渡ると人はドキドキを感じる」という「吊り橋効果」も潜ませておく。何かの不安や恐れがあると人は心が動きやすくなるので、あなたに恋人がいるという噂が広がっている状況でのプレゼント(お土産)は効果があるはずです。饅頭やクッキーという類いのものではなく、「女性が好きな男性のために選んだ一品」というようなものを渡しましょう。さらに、周りの人たちには饅頭やクッキーといった類いのものを配ります。あなたの気持ちが「噂の相手」に向いているのか「僕」に向いているのかという揺れる気持ちの中で、「僕は彼女にとって特別な存在?」というドキドキ感が恋の始まりになることでしょう。もちろん、失敗する大きなリスクもあります。あなたは彼のことをどれくらい知っていますか?リスクを減らすには彼の性格をあなたが十分知っていることが大切ですよ。
(文:大関洋子)

2023/07/24(月)
第260回【子親編】「我が家に残る家督相続の意識」
【Q】
父は認知症で、2年前から施設に入っています。兄は結婚して実家から車で30分ほどのところに住んでいて、私は未婚で母の面倒を見ながら実家で暮らしています。最近父の具合が芳しくなく、もうそれほど長くはないと心配しているのですが、父の具合が悪くなるにつれ、兄が母のこと、実家のことに口を出すようになりました。実家の土地は場所も広さもそれなりなので、そこそこの値段で売れそうで、兄は子どもが3人いることもあってか、相続で少しでも得をしようと考えているようです。兄の気持ちは分かるので、私よりも兄の方に少しは余計に相続してもらった方がいいとは思っているんです。でも、私は実家に住んでいるし、これまで母の面倒を見てきて、それほど収入のある仕事に就けているわけでもないので、今後実家に住み続けるか、それなりの相続をしたいというのが本音です。そんな状況で私が一番困っているのは母の意識です。兄に対しては「兄のいいように」と私も言えると思うのですが、母の中には「家督相続」の意識があるようで、私に「おまえは女なんだから早く結婚して出て行け」と話し、私が出て行った後に兄を実家に呼び戻して家を継がせると考えているんです。まさか兄までそんな風に考えているとは思いたくないんですけど、最近の兄の様子を見ているとどうも母の考えに同調して私を追い出して、財産は1人で相続しようと考えているように思えるんです。

【A】
「家督相続」とは、長男がすべての財産を相続する旧民法の制度です。「戸主」が死亡したり隠居したりすると、長男がすべての財産を相続して「戸主」となります。そのため配偶者や次男・長女・次女・兄弟姉妹など、長男でない人は基本的に相続できない制度です。旧民法が効力を発揮していた明治31年から戦後1947年(昭和22年)まで行われていました。戦前は「家制度」が当たり前で、家のトップである「戸主」が全財産を相続していました。しかし「家」中心の生活から「個人」中心の生活に移行し民法も改正され、相続についての制度も大きく変更されました。

ましてや、あなたのように「母の面倒を看ながら実家で暮らしている」のであれば当然「家督相続」どころか、新民法のルールでお母様が1/2、兄とあなたで残りの1/2を半分ずつか、むしろ「面倒を看ている」あなたの方が余計にもらってもいいくらいです。ところが「一番困っているのは母の意識」とあなたが言っているように、お母さんの中には「家督相続」の強い思いが存在していて、「おまえは“女なんだから”早く結婚して出て行け」という乱暴きわまりない、男女差別そのままの言葉を言っています。ですからそのお母さんの考えで育てられたお兄さんもお母さんの考えに同調していて、財産を一人で相続しようと思っているかもしれません。

毎年、世界経済フォーラム(WEF)が発表している男女格差の現状を各国のデータをもとに評価したジェンダーギャップ指数の2023年版では、日本は146カ国中125位で前年の116位から9ランクダウンしています。2006年の公表開始以来、最低でした。報告書は、男女格差を「経済」「教育」「健康」「政治」の4分野で評価しています。1位は14年連続アイスランド、2位以下はノルウェー、フィンランド、ニュージーランド、スウェーデンと続き最下位はアフガニスタンでした。日本の125位はG7(主要7カ国)の中で最下位、日本は韓国(105位)中国(107位)の下でした。「教育」も識字率や初・中等教育の男女差は0で順位は1位なのに大学以上の進学率では105位に落ちてしまいます。

あなたは未婚なので実母の面倒を看ているだけですが、結婚していると実母は勿論、夫の母の介護や夫の介護なども「女の仕事」として当然のように「女」がやるという潜在意識が深く根付いています。まずあなた自身、相続は「少なくとも」お兄さんとは「平等」にもらっていいという認識をお持ちください。

まだ、具体的に相続が問題になっているわけではないので、先走っていろいろ想像するのではなく、まずお兄さんとお父様とお母様の今後のこと、健康のことや介護のことなど話してみましょう。話をしていく中で、相続のことも少しずつ方向性が見えてくると思いますよ。
(文:大関洋子)

2023/06/30(金)
第259回【親子編】「チアリーディングはやめてほしい」
【Q】
娘の通う高校は甲子園の常連校で、娘はチアリーディング部に入っています。毎年、甲子園の時期になると夢中になって練習をしています。私としては、部活に一生懸命になっているのは嬉しいのですが、チアリーディングは盗撮の対象になり頻繁にニュースになるのでとても心配をしています。以前、盗撮された映像が校内外で話題になり、様々な誹謗中傷が広がってしまい、映っていた女子生徒がうつ状態で不登校になってしまったことがありました。盗撮する人間は絶対に許せないのですが、娘にも男性の性的興味の対象になるようなチアーディングではなく、「男子〇〇部」「女子〇〇部」というように男女どちらにもあるような部活動をしてほしいのですが…。

【A】
チアリーディングは、1920年代まで実は男性のスポーツでした。1923年にやっとミネソタ大学で女性のチアリーダーが許されました。今でこそ、あなたが「高校生の娘さんが夢中になって練習していることを心配されるような部活のイメージ」になってしまっていますが、チアリーディングのルーツも本質も違ったものなのです。まったく男性の性的興味の対象になるようなものではなく、連敗に次ぐ連敗を重ねていたミネソタ大学のフットボール部の同級生を応援し元気づけるため、ジョニー・キャンベルという医学生が6人でチームを作り、メガフォンを持って組織されたチアでチームを勝利に導いたのが始まりでした。1898年のことです。

その30年ほど前にも、ブリヂストン大学のフットボール大会で周囲を元気づけるため、全員が男子学生のクラブを作ってパフォーマンスをしたという写真も残っています。「チア」とは、「応援・励まし・元気・喜び」などという意味です。

1923年以降、女性たちが徐々にチームに参加しはじめ、1940年代には男性が第二次世界大戦で徴兵されたこともあり、多くの女性が参加するようになりました。当時のユニフォームは、今のようなミニスカートではなく、ロングスカートでした。あなたが心配されている盗撮の対象になる短いスカートは、全米チアリーダーズ協会が設立され、技も高度なものとなるにつれ、長いスカートによる事故が多発し危険なので、ユニフォームとして規定されたものなのです。

全米では、どこの小中高でもチアリーディングがあり、指導者は高いレベルのチア技術を教え、国際大会も開かれ、日本の高校や大学のチームも参加しています。チアリーダーであるということは、学校の代表であり、非常に名誉なことであるため、特に高校では学校のイニシャルとチーム名をユニフォームにつけることになっています。

このように、元々は男子学生の始めたチアダンスが、今は女性の競技のようになっているのも、応援したり励ましたりするのは「女性の得意技」というジェンダーであるという研究もあります。2019年に「チア男子」という映画が日本で公開されましたが、その中に「チアは女子がやるものだという固定概念も冷たい視線もぶっ壊したい」という台詞がありました。

現在は、チアリーディングは1つのスポーツ競技として世界に広がりつつあります。チアリーディングだけでなく、様々な競技の女性アスリートが性的興味の対象となり、時にはそれが売買の目的になったりして、そのために競技を続けられなくなる女性も出ている昨今、対策は急務ですが、中にはそういった男性の興味を利用して、有名になろうとする女性も少なくなく、ジェンダー教育の必要性が増していると言えるでしょう。お子さんの真剣な気持ちを損なうことのないよう、上記のようなチアリーディングの歴史を調べてみたり、話してみたりして、チアリーディングの本来の姿をお子さんと共有してみてはいかがでしょうか。
(文:大関洋子)

2023/06/15(木)
第258回【夫婦編】「惰性でしかない夫婦関係」
【Q】
結婚して25年、子どもたちが成人してしまった今、夫婦関係は惰性でしかありません。
毎日同じことの繰り返し。2人分の朝食を作り、夫を送り出し、夕飯の買い物をし、夕飯を作り、夫と夕飯を取り、テレビを観て寝る。寝室も一緒だし、月に1回くらいではあるけれどセックスレスというわけでもなく、こういうのを幸せっていうんだろうなあって思ってはいるんです。でも、夫に愛情を感じているかといえば、まったくないし、かといって強い拒否感を持っているわけでもない。要するに、毎日何も感じずに時が流れていくだけなんです。50歳を目前に、あと何年こういう生活が続くんだろう?30年?40年?って考えると「私って生きてる価値があるんだろうか」って、気持ちが沈んでいくんです。特に好きな人がいるというわけでもないので、離婚なんて考えられないし、趣味を楽しみたいとも思わない。20年くらい前は、夫といることが楽しかったし、子どもを育てている時は、自分の存在意義みたいなものを強く感じていたんですけど、今は…

【A】
「人生脚本再決断法」というカウンセリング技法があります。
人は誕生した後、周りの人たちから様々なストローク(人から人への働きかけ)を受けて育ちます。それらの中には、後の人生に影響を及ぼすものがあって、幼児は人生早期の経験に基づいて「自分とはこういうものだ」「周りの世界はこういうものだ」と決め、同時に「そのような自分がこの世界でどのように周りの人たちと関わり合って生きていくか」を決める幼児決断を行い、この決めたものに従って、人は死去するまで人生を送っていく。4歳ころには自分の人生脚本の要点を決め、7歳から10歳くらいには、こと細かに脚本を完成させると言われています。(エリック・バーン1910〜1970 交流分析)これをカウンセリングでは、「無意識の人生計画」と言っています。

古くはこの脚本を「決定され、固定されたもの」とみなしていましたが、個人が自分で決めたものですから、現在では本人が気づけば決め直すことができる」と考えられています。そしてこれを、一度書いた脚本を書き直すという意味で「人生脚本再決断法」と呼んでいます。

あなたは、幼児期の体験から決めた人生脚本をなぞって人生を送ってきました。お子さんを育て、夫婦2人だけの毎日。同じことの繰り返し…。50歳を目前に、あと30年、40年こういう惰性のような生活が続くと思うと、「私って生きている価値があるんだろうか」と気持ちが沈んでいく、とおっしゃっています。子育てには、自分の存在意義みたいなものを強く感じていたとのこと。子育てが終わった今、ご自分の人生脚本を書き直してみてください。

例えば、
 @自分の一番はじめの記憶はなんだったのか?
 Aあなたの誕生について家族の中で語られている物語は?
 Bあなたの名前の由来は?
 C母親、父親からよく言われたアドバイスは?
 D母親、父親は、あなたに将来どうなってほしいと言っていたか?
 E自分の一番好きなところはどこか?
 F自分の一番嫌いなところはどこか?
 G子どものころ好きだった物語、童話、おとぎ話、テレビ番組などは何か?
 Hあなたにとって「この世の天国」とはどんなものか?
 I母親、父親にもっと違った育て方をしてほしかったということがあるか?
 J魔法で何でもかなえられるとしたら何を望むか?
などの質問に答えていってみてください。

この答えの中に、今までたどってきた人生脚本の基本がどんなものだったのかを理解し、人生脚本の再決断の準備をしてください。一歩先に進む勇気を持てれば、今までと違った人生脚本が書けると思いますよ。
(文:大関洋子)

2023/05/29(月)
第257回【恋愛編】「ちょっとしたことで彼氏と別れちゃう私」
【Q】
今年28歳になります。1年ほど付き合った彼氏がいたんですけど、先日別れました。
優しいし、見かけもそれなりだし、自慢できるような彼だったんですけど、これといった理由もなく、別れることになりました。きっかけは、彼の整髪料です。彼の車に乗ったとき、「えっ、何この匂い?」って思ったんですよ。昭和のおじさんみたいな…。職場の上司の匂いみたいだったんです。「何かつけた?」って聞いたら「整髪料」って言うんです。その匂いを嗅いだ途端、彼に対する気持ちが冷めちゃって。その後は、彼から誘われても断り続けて、1か月くらいしたときに私から「別れよっ」って終わりになりました。考えてみると、いい関係で付き合っていても、何かをきっかけにいつも私から別れちゃうんです。Hの仕方はもちろんですけど、車の運転の仕方とか、食事の仕方とか…。人から見たらどうでもいいようなことでも「えっ?」って感じで気持ちが冷めちゃうんです。1年続いた彼なんて長い方でした。

【A】
あなたの最後の言葉に「1年続いた彼なんて長い方でした」とあり、それまでも「何かをきっかけに私から別れちゃう」と言っています。好きだった相手が「好きじゃなくなる」「気持ちが冷める」という理由は複雑ですが、大きく分けると3つあって、@相手に過去のトラウマを感じて失望する、A自分が傷つく状態をさける、B相手が自分を好きになるかを試していただけだった、などです。これはどれもあなたには無意識なのですが、心の深い部分(潜在意識)が感じて「別れる」という行動に到ります。
@の過去のトラウマの事例だと「匂い」は大きな要因のひとつです。古くは源氏物語の世界から、若く美しい貴公子の名前が薫の君とか匂の宮と名付けられていて、それぞれ独特の香を衣服に薫き込め(たきこめ)て女性との恋愛をしています。相手の香りに薫き込めた衣服を着て女性が自分の恋人と間違って関係を持ってしまう話がありますが、あなたが「嫌い」になった整髪料の匂いはその逆ですね。

もしかしてあなたは父親に虐待を受けていたという生育歴はありませんか?それが皆無ならばAあなた自身に自己肯定感がなく、相手から嫌われて傷つく前に関係を終わりにしてしまおうと思っているのかもしれません。そしてそのどちらでもないとBの相手との恋愛関係を構築するプロセスや駆け引きに危機感を味わったり、勝ち負けを数えるような状態が好き、ということはありませんか?@に思い当たることがあるとしたら、父親との関わりを自分で書いてみたりカウンセラーに聴いてもらうことで過去から脱出してください。Aかな?と思うとしたら、あなたは思春期にいい子で反抗期がなく、失敗をしないように親から育てられ「理想の女性像」が刷り込まれて、深い関係になると自分は良い恋人になれず捨てられると思っているのです。この場合は「別れよっ」と別れるのではなく、自分の心を見つめ直し、恋人に心の本音を語ってみてください。Bの場合も@Aと重なるところがあって、過去の生育歴に刺激の強い時期があり、穏やかで幸せな恋愛では物足りなくなっているのです。思い当たるようなことがあれば書き出して、自分をいたわってあげてください。

今、高校生の間で「蛙化現象」という言葉が流行っています。これはあなたのように「好きだったのに何かのキッカケで嫌いになる」という現象です。グリム童話の「かえるの王さま」(ある国の王女が気味悪がっていたカエルを壁にたたきつけようとした時、魔法が解け、元の姿に戻った王子に一転して王女が好意を持つようになるという話)から来ていると言われていて、心理学用語にもなっています。

@ABいずれの場合も自分の内面や生育歴を見つめ直したり、失敗や人目を恐れず、他者との関係を深めるよう努めてください。
(文:大関洋子)

2023/05/11(木)
第256回【職場編】「トランスジェンダーの彼女のトイレは女性用?」
【Q】
うちの職場にトランスジェンダーで、男性なのに女性という人がいるんです。私も、私の周りも受け入れていて、仲良くしています。仕事上のことはもちろん、一緒にお茶したり、食事をしたり…。普通に女子会のメンバーなんですけど、社員旅行とかトイレの問題が難しくて…。社員旅行は、幹事さんが気を遣って、和室の大部屋ではなく、シングルルームとかツインルームとかがあるホテルを選んで、彼女(彼)にはシングルルームに宿泊してもらうようにしているんですけど、会社のトイレは男性用、女性用だけで、多目的トイレはないので、彼女の気持ちを考えて一応女性用っていうことになっています。でも、どうしても抵抗があって、私は彼女がトイレを使うのを待って、出てきたら使うようにしています。申し訳ないっていう気持ちもありますけれど、同僚に訊くとみんな同じようにしているみたいで…。彼女も気にしていて何となく気まずい感じが残っているんです。

【A】
5月9日、朝日新聞朝刊の埼玉版に『「女性トイレ廃止」ネットで誤情報 知事「まったく事実ではない」』という見出しの記事が掲載されました。内容は、県が掲げる性の多様性に配慮した「オールジェンダートイレ」の設置方針について、ネット上に「女性トイレを廃止・減少させる」という誤った情報が流れているとして、県が打ち消しに動いているというものです。

大野知事は「性の多様性を尊重した社会づくり条例」ができたことを受け、男性用、女性用とは別に、誰でも使用できる「オールジェンダートイレ」などの設置を検討したり、「多目的トイレ」に「オールジェンダートイレ」と新たに表示したりすると説明していました。そのあたりのことが「女性トイレを廃止・減少させる」とか「民間を含めたあらゆる施設にオールジェンダートイレの設置を義務づける」という誤った情報になって流れてしまい、多数の問い合わせがあったそうです。

以前、戸籍上は男性で女性として暮らす性同一性障害の経済産業省職員が「女性トイレの使用制限は差別だ」として国を相手取った訴訟の控訴審判決が東京高裁でありました。判決では使用制限した同省の対応は違法ではないとして、違法性を認めた東京地裁の一審判決を覆しました。原告の職員は声を詰まらせながら「職場で正当に扱われないことがある。自認する性で勤務できることが当たり前になってほしい」と話したそうです。

10年前には、戸籍上、身体上性別変更をしていないトランスジェンダーへの対応は未知のものとして官庁では女性用トイレの使用制限をしたとのことで、「他の職員が持つ性的不安を考慮」(トランスジェンダーを装った男性の侵入などを想定)と理由を述べています。社内へ入ること自体を制限しやすい民間企業では、性同一性障害への先進的な取り組みがしやすく、あなたの会社ではかなり周りが配慮して、トイレも女性用を使っているということですが、「申し訳ないという気持ち」もありながら、ご自分も同僚も「彼女が出てきたら使うようにして」いて、「彼女も気にしている」「何となく気まずい感じ」と居心地の悪さを訴えています。

世界では、2001年オランダで、法律上の性別が同じ者同士の結婚が法的に認められ、2023年現在、34の国や地域で同性婚が可能になっていますが、日本での実現はほど遠い状況です。

そういう中であなたは、トイレの使用を「彼女が使うのを待って、出てきたら使う」として、自分たちに「気まずさ」や「申し訳なさ」を感じています。その「気持ち」がトランスジェンダー問題で世界に遅れている日本の政治や文化を解決していく糸口や原動力になるはずです。トランスジェンダーの方との信頼関係をさらに深めることも大切ですね。
(文:大関洋子)

2023/05/01(月)
第255回【子親編】「義母の手を引く夫が気持ち悪い」
【Q】
先日、お花見に出かけました。一人暮らしをしている78歳の義母も誘いました。公園のソメイヨシノや大木のエドヒガンザクラを見て回ったんです。ソメイヨシノは花の下を歩き、ちょっと小高いところにあるエドヒガンザクラは、ちょっと登りでしんどかったんですけど、花の下まで行きました。杖をついて一人で桜の下まで行く人、息子や娘に手を引かれている人、けっこう年配の人が多かったんです。

義母は一人でどんどん旅行にも出かけるような人ですから、足腰もしっかりしているし、どう考えても手を引かないと桜の下まで行けないような人ではないんです。なのに、夫が「お母さん、大丈夫?」と言って、手を引き出したんです。その光景を見て、私は「気持ち悪い」と思ってしまいました。私には手を引いてほしいようなそぶりを見せたことのない義母なので、夫に手を引かれて嬉しそうにしている義母に嫌悪感を持ったんです。私って冷たい嫁なんでしょうか?本当に大変なら私が手を引いてあげてもよかったんですけど、私じゃダメなんですよね、きっと。


【A】
「エディプス・コンプレックス」という心理学用語があります。これは、フロイト(1856−1939)という精神分析医が提唱した精神分析理論の中にある言葉です。ここで言う「コンプレックス」とは、最近よく使われる「劣等感」といういう意味ではなく、「心の偏り、心の癖」という意味です。

4〜5歳の子どもが異性親を好きになる傾向を「エディプス感情」と言います。これは、ギリシャ神話に登場する「エディプス」という若い王子が、占い師の宣託よって、生まれてすぐ捨てられて、隣国の王夫妻の子どもとして育てられるのですが、長じて実父とは知らず戦って実父を殺し、妻であった実母と、これも実母とは知らず結婚し、その事実を知った実母は自害、エディプスも自らの目を刺し盲目となり、放浪の旅に出るという悲劇から取られたものです。

エディプス感情は、幼児期を過ぎると自然と消失して行きますが、中には夫との関係がうまくいかない妻が息子を夫や恋人代わりにして育ててしまったり、時には息子の方が苦労をしている母親を父親から守ろうとしたりして、成長してからも母親から離れられなくなったりする場合もあります。これを「マザコン男」「マザコン夫」などと呼んで、異性との恋愛がうまくいかなかったり、結婚しても妻より母と親密で、夫婦関係がこじれる原因になったりします。

あなたが、義母があなたの夫である息子に手を引かれて嬉しそうにしている様子に嫌悪感を持ったり、一人でどんどん旅行にも出かけられるような母親に「お母さん、大丈夫?」と言って手を引く夫に「気持ち悪い」と思った感情は、けっしてあなたが冷たいからではありません。人間の潜在意識の中には、幼少期には異性親を好きになる傾向があるとフロイトが言っている通りです。
とは言え、長じるにつれてそれは消失して、それぞれのパートナーと結ばれ、家庭を作っていくことで、人間の歴史は続いていくのです。にもかかわらず、あなたが目の前で見た、夫と義母との光景は、まるでエディプス・コンプレックスそのものだったのです。「気持ち悪い」と思ったのは、人間の進化や精神分析理論的に言えば、むしろ「健康的」だったと思います。あなたが「私じゃダメなんですよね」とおっしゃるのもその通りでしょう。

お義母様は一人暮らしとのこと。いずれ同居ということになるとしたら、その前に夫とよく話し合う必要があるかもしれませんね。
(文:大関洋子)

2023/04/11(火)
第254回【親子編】「ジェンダーに対する意識が違う」
【Q】
娘が保育園に入園しました。親から離れるときは泣き騒ぐ子が多い中、うちの子は私の方を振り向きもせず、どんどん部屋の中へ入っていってしまいました。「いい子に育って良かった」という気持ちと「ちょっとくらい泣いてよ」という気持ちが交錯して、複雑でした。
都内勤務の人がほとんどの保育園なので、ジェンダーフリー的な親とそういう親に育てられている子どもたちというイメージを持っていたんですけど、入園式に行ってみると「男の子は男の子らしく、女の子は女の子らしく」というのが徹底されていました。保育園の方針ということではないとは思いましたが、娘が生きていく時代は、「日本で」という時代ではなく「世界で」という時代になると思うので、ジェンダーフリーが当然でないと困ります。園には意見ができると思いますが、感覚がまったく違うように思えたので、子ども同士、親同士の関係をどう作っていけばいいのか、とても不安です。


【A】
娘さんが保育園入園の初日から泣かずにどんどん部屋の中へ入っていったとのこと、親としてはちょっと寂しかったようですが、とてもいい子育てをしているようで良かったですね。アメリカの発達心理学者エリクソン(1902〜1994)は、人生を8つの発達段階に分け、それぞれの時期に発達課題があり、人はそれを達成しながら生まれてから死ぬまで発達し続けると言っています。各発達課題を健全に達成できなかった場合に陥る危機(クライシス)の存在も明らかにしました。人が精神的に豊かな人生を送るためには、各発達段階の課題を健全に達成していくことが必要であると主張しています。

8つの発達段階(ライフステージ)の最初が乳児期(0〜2歳ごろ)。ちょうど、お子さんが入園された今の時期に当たります。その時期の発達課題は「基本的信頼関係の形成」です。母親、父親などの養育者が、子どもの欲求を察知して満たしてやったり、子どものサインに応えてやったりするなどの関わり合いの中で、子どもは養育者への信頼感を養っていき、「自分は大切な存在なのだ」と自分自身への信頼感も持つようになっていきます。

養育者や自分に対して信頼感を持つことができると、そこを安全基地として養育者以外の人たちや社会に興味を持ち、関わりを広げていくようになります。反対にこの時期に「基本的信頼感」を形成できないと、自分の存在を否定したり、周囲の人に否定的な感情を持ったりするなど、人や社会に対して「不信感」を持つようになってしまいます。この時期に健全に「基本的信頼感」を周囲の人や自分に対して形成できるかどうかは、のちのパーソナリティ形成の基礎となる部分なので、非常に大切です。自分一人では生きることのできない乳幼児は、温かな愛情と安全で安心できる養育を信頼して生きていくのです。このような愛着(アタッチメント)や「基本的信頼感」を形成することが、この時期の発達課題であるとエリクソンは述べています。

当然自分は「女の子」であったり「男の子」であったりすることにも信頼感を持ち、どちらの性であっても平等に大切にされることを学ぶのもこの時期です。折に触れて園長先生や保育士さんとも話をし、保護者会の役員なども積極的に引き受け、親同士の関係を作る中でジェンダーフリーを広げると同時に、お子さんの遊びや学びの中で、ジェンダーギャップに傷ついていないか気を配り、女の子だけれど「青色が好き」「外遊びが好き」「リーダーシップを取る」などがあったら、それを励ましてあげてください。

ジェンダーの問題は、保育園よりも、テレビやインターネット、お子さんが関わるすべての場所の問題なので、保育園だけを気にするのではなく、すべての場所、すべての機会の問題として捉えるようにしましょう。もちろん家庭の中も同様です。
(文:大関洋子)

2023/03/22(水)
第253回【夫婦編】「夫の不倫の定義に呆れ…」
【Q】
結婚して10年。8歳の息子と6歳の娘がいます。子どもが生まれるまでは、2人で食事や旅行に出かけたり仲良くしていました。子どもが生まれてからも、子育てや家事を積極的に手伝ってくれて「この人と結婚して良かった」、そう思っていたんです。ところが2、3年前から、帰宅が遅くなったり、帰ってきても、すぐに部屋に籠もってしまったりするようになったんです。。
先日、夫が子どもたちとお風呂に入っている時、夫のスマホにメッセージが入ったのに気づいたので、ちょっと覗いてみたら女性からの怪しいメッセージでした。夫を問い詰めると「マッチングアプリで知り合った女性」と言うんです。「不倫してるの!?」と私が感情的に怒鳴ると、夫は「不倫なんてしてないよ。マッチングアプリなんて遊び」と開き直った答えをするんです。さらに「不倫て“不貞行為をすること”だろ。“不貞行為”っていうのは“配偶者のある者が、自由な意思にもとづいて、配偶者以外の者と性的関係を結ぶこと”って定義なんだから、マッチングアプリをやっているだけじゃ不倫じゃない」って言うんです。その時、初めて夫の本性が分かりました。夫と不倫か不倫じゃないか法律論で争うつもりはありません。夫婦って信頼し合って、家庭を築いていくものですよね。こんな夫とこれからの人生をやっていくことはできないと思いましたが子どものことを考えると離婚もできません。

【A】
まったくあなたの言う通りで、こんないい加減な法律論を振りかざして「マッチングアプリなんて遊び」という夫は、あなたのためにもお子さんのためにも、別れなさいとお答えしたいところです。ですが、こうしてご相談をしてこられるのは、たぶん経済的な問題が重くのしかかってすぐには別れる決断はできかねてのことでしょうね。

あなたが「夫婦って信頼し合って家庭を築いていくもの」と言っているように、「信頼」のなくなった夫と「これからの人生をやっていくことはできない」のですが、「子どものことを考えると」と言っているのには、先ほど言った経済的負担があることと、もう1つ、まだ8歳と6歳という幼さを考えると、父親が必要ということも考えてのことかと思います。

離婚も選択肢の1つとしながら、少しでも「信頼」を取り戻せるかを考えてみましょう。あなたが幼い子どもたちの父親として必要かなと考える元になっているのは、2、3年前までの夫の様子、「この人と結婚してよかった」と思うくらい、子育てや家事を積極的に手伝ってくれていたということですよね。子どもたちも「パパのことは好き」なのでしょう。

そこを考えると、この2〜3年の「マッチングアプリは遊び」という価値観の理由を探ってみる必要があります。 その理由(当然、夫として2人の子どもの父親として間違った価値観を持った理由)の1つは、今、スマホを開くと「30代〜50代の中高年世代からの評判が良い!」「恋活にリーズナブル」「素敵な女性が登録している!」等々の文字と胸の大きな女性の写真などが踊るように出てきたり、「スワイプすると新しい人とつながりができます」ともあって、とても簡単に異性と交流できるようになっていることです。
まるで昔、中学生くらいが雑誌で「文通しませんか?」という欄に胸をときめかせたようにゲーム感覚でスワイプして「遊べる」のです。

そしてそんな中学生みたいな「遊び」にハマる理由の1つは「依存」です。「依存する理由」は様々ですが、あなたの夫は、仕事でストレスの多い職位に昇進したとか、家庭で10年頑張ってきたけれど妻から自分が思うほど感謝の言葉をかけてもらえない(家事育児なんて共同でやって当たり前なので情けない話ですが)、生育歴の中で母から承認されないことで自己肯定感が低い、等々で、たくさんの女性から「いいね」と言われたい、話をして癒やされたい…。
その辺りを夫と向き合い話し合ってみてください。もし反省の心が湧かないようなら離婚を考えざるを得ないかもしれませんね。
(文:大関洋子)