【マイタウンさいたま】ログイン 【マイタウンさいたま】店舗登録
■分かってるつもり?男と女の胸の内■
この連載は、「浦和カウンセリング研究所」で扱ったカウンセリング、相談を基に構成されたQ&Aで、わかりやすいよう脚色された部分があります。
主に浦和カウンセリング研究所所長 大関洋子が執筆し、大関行政書士事務所が監修しています。

■大関洋子プロフィール■
(浦和カウンセリング研究所所長/NPO法人日本カウンセラー連盟理事長/臨床発達心理士/心理カウンセラー/上級教育カウンセラー)
1941年生まれ。高校で国語、音楽を教える。2002年、浦和カウンセリング研究所を設立。結婚、出産、男女の共生等の話題を社会に提起。新聞、雑誌、TV等、連載、出演多数。 教育問題、夫婦・家族の悩み、職場での悩みなど、年間のべ1,000人以上のカウンセリングをこなす。
著書に「この子たちを受けとめるのはだれ?」(文芸社)、「素敵なお産をありがとう」「セクシュアルトークで一家団ランラン」等。

全293件中  新しい記事から  81〜 90件
先頭へ / 前へ / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / ...19 / 次へ / 最終へ  

2021/08/17(火)
第213回【夫婦編】「自分の中に爆弾を抱えている私」
【Q】
コロナ禍のオリンピックが終わりました。政府の言う「安心安全な大会」が実現したかどうかは、立場によって受け止め方が違うでしょうけど、大会関係者の陽性者数は、想定の範囲内ということだったみたいですね。でも、繰り返し聞かされる「安心安全」が「オリンピックが安心安全で開催できるなら、俺たちだって感染対策をしっかりすれば出歩いてもいいんだ」というメッセージになってしまって、感染爆発になってしまった気がします。そんな中でも、私は「感染対策をすれば出歩いてもいい」派、夫は「感染対策をするしないにかかわらず外出自粛」派。この考えの違いってけっこう大きいんです。毎日家事のために外に出なくてはならない私と仕事以外は外出しなくてすむ夫では、出歩くということの意味が少し違う気はしますけど、夫は私が百貨店に買い物に行くのも気に入らないらしく、買い物の袋を見つけると何時間も嫌みを言い続けるんです。私は私なりに自粛してるつもりなのに、夫があまりにも嫌みを言い続けるので、先日とうとう私の気持ちが切れて、壁にグラスを投げつけてしまいました。その破片が夫の腕に当たって出血してしまったんです。夫が怪我をしたりすることは私の本意じゃないですけど、夫の物言いは我慢が出来ないので、自分の中に爆弾を抱えているようで、毎日が憂鬱です。

【A】
コロナ禍の「外出自粛」に対する考えの違いが「けっこう大きい」とあなたは言っています。今までも、今回のコロナ禍での外出自粛のことのような何か「大きな考え方の違い」が夫との間にありませんでしたか?そして考え方の1つの「癖」として「〜しなくてはならない」があるようですね。「毎日家事のため外出しなくてはならない」というような…。

私たち人間には一人ひとり違う考え方や感じ方があるのは当り前ですが、その考え方は「人それぞれの思い込み」に基づいています。ですから、「世界はその人の思ったように見えている」のです。「外出自粛」で夫と「大きな違い」があり、夫が百貨店の袋を見つけて何時間も嫌みを言い続けるのも、「夫の思い込み」の癖です。

夫はあなたが百貨店に行けば、かなり高い感染リスクを持ち帰ると思い(これは夫の思い込みだけではなく数値的にも実証されていますが)、そのことに対し「何時間も嫌みを言え」ばあなたが反省するか、恐れ入って、百貨店に行くのを止める、と考えているのです。これは夫の思い込みです。そして究極のあなたの思い込みは「夫の物言いに我慢できない、その時は物を投げる」というものでした。その結果、割れたコップの破片が夫の腕を傷つけてしまったわけです。

それが2人の「大きな考え方の違い」を歩み寄らせたとは到底思えません。あなたは「自分の中に爆弾を抱えているようで毎日が憂うつ」と言っています。先ほどのように、何か事が起こるとすぐ「〜しなければ」と思ってしまう考え方のことを「自動思考(スキーマ)」と言います。これは幼少期の体験の中で習慣化した考えが、何かにつけて自動的に出てきてしまうことを指します。自分の物の見方や考え方、感じ方は自分で選択しているものですから、どの感情や考え方を選択するか決定しているのは自分なんです。
そしてどの感情、どの考え方を選択するかによって行動が変わります。行動が変わると人生が変わります。あなた自身が世界を、物事をどう捉えたかで自分の人生を変えることができるのです。

もしかするとあなたは「アダルトチルドレン」と呼ばれる、幼少期に厳しい父か母、又はそれに代わる養育者によって、素直に自分の思いや考え、感じ方を言えず、自分でやりたいこともできずに親の顔色を伺っていたのかもしれません。その頃の考え方、感じ方、行動の癖が自動的に大人になった今も出てきて、周囲に起こる悪いことだけに注意を向けていたのかもしれません。
このことをキッカケに、ご自分の内面に向き合ってみてください。
(文:大関洋子)

2021/07/26(月)
第212回【恋愛編】「優しさは自分自身に対する優しさだった」
【Q】
コロナの感染拡大で、行動に制限がかかってから1年半になりました。こういう時って関係を試されますよね。関係が深まることもあれば、壊れることもある。彼とはコロナ前に2年半、コロナ禍で1年半も付き合っているので、期間だけ見ればいい関係にも見えるけど、コロナ禍で意識の違いがはっきりしてきちゃって…。彼は感染に対して無頓着なんです。マスクはしてますけど、外飲み、食べ歩き、会食、何でもあり。「もっと注意してよ」って言ったんですけど聞き入れてくれなくて。彼にそういうところがあるのは感じていたので、ある程度は許容してたんですけど、どうしても受け入れられないのが、「俺たちは、感染したって重症化することは稀なんだから、コロナなんて気にすることないんじゃない」っていう考え方。彼は、高齢の方たちは亡くなっても自分に影響がなければいいって思ってるんです。結局、それって私に対しても同じようってことですよね。これまで彼は優しい人だと思っていたのでショックでした。彼の優しさは自分自身に対する優しさだったんです。この気持ちを彼にぶつけて、何とかいい関係でいようと思ったんですけど無駄ですよね。

【A】
もう、あなた自身で答えを出していらっしゃいますよね。「この気持ちを彼にぶつけて、何とかいい関係でいようと思ったんですけど無駄ですよね」と。
まったくその通りです。コロナ前2年半、コロナ禍で1年半、4年かかって、しかもコロナウイルスが世界中に蔓延して、やっと彼の本質がわかったということですね。おっしゃる通り「彼の優しさは自分自身に対する優しさ」です。「高齢者の方は亡くなっても自分に影響がなければいいと思っている」、「それって私に対しても同じ」。あなたはショックを受けながらも現実をしっかり見て、しっかり受け止めています。その態度、とても立派です。「人を愛すること」の本質を今まさに発見されています。

残念ではありますが、4年半かけてそれを学んだと思ってください。もう一分一秒ももったいないので、今日にでも彼に別れを告げて、新しい人生を歩み出してください。「彼を優しい人」と思っていた自分の感覚を学び直したあなた。今度こそはきっと「本当に優しい人」に出会えると信じています。

アメリカの小説家、オー・ヘンリーの「賢者の贈り物」をまだお読みでなかったらお読みになることをお勧めします。貧しいカップルのクリスマスの贈り物のお話です。デラはジムに、父親の形見の金の懐中時計に付けるプラチナの鎖を贈りたいと少しずつお金を貯めてきました。ジムは、デラの長く美しい髪にぴったりのべっ甲の櫛を贈りたいと思っていました。けれど、どうしてもお金が足りません。ご存じの方も多いと思います。クリスマスの日、デラはジムにプラチナの鎖を、ジムはデラにべっ甲の櫛を贈ったのです。彼女は、その長く美しい髪を売り、彼は父の形見の懐中時計を質に入れて。

もっと身近にも「本当の優しさ」をテーマにした小説やお話、映画はもちろんですが、歌の歌詞などにもはっとするような言葉が出てくることがありますよね。藤原さくらの「Soup」(作詞は福山雅治です)やヒルクライムの「春夏秋冬」等々。もっともこれらは自分勝手に述べているのではなく2人で共有できていればという前提ですが(笑)日本昔話の「泣いた赤鬼」は小学1年生の教科書に載っていました。浜田廣介が民話を題材に書いています。「ごんぎつね」も「本当の優しさ」を教えてくれます。

4年に渡る「恋愛の終わり」をコロナ感染への彼の態度からショックを受けて決めようとしているあなたへ、いくつかの歌やお話を贈ります。
(文:大関洋子)

2021/06/21(月)
第211回【職場編】「ワクチン接種は合コンのため?」
【Q】
職域接種が広がって、私の職場ももうちょっとで接種ができるかなというところまで来ました。久しぶりに明るい雰囲気になって、接種した後の話題で持ちきりです。旅行のこと、ずっとできなかった歓送迎会や忘年会、新年会、お花見…。そんな中でもやっぱり合コンが1番かな?みんなの話を聞いていると「ワクチン打てば合コンやれるよね」という人が多いように思います。気持ちはわからないじゃないですけど、ワクチン打つのは合コンやるためじゃなくて、「感染しない、させない、広げない」ために打つんだと思うんですよ。だから私は、そういう人たちには批判的な立場かな?アレルギー体質っていうこともあって、私はワクチンを打たないつもりなんです。でも、職場が合コン一色になっていく中、打たない私は当然仲間に入れませんよね。コロナ後はますます結婚相手探しに夢中になる人が多くなりそうなので、これからの人間関係に不安を感じています。

【A】
「職域接種、準備大詰め」「職域接種スタート ワクチンを職場などで打つ職域接種が始まった。政府は21日開始としていたが、準備が整った全日本空輸は13日から、日本航空や読売新聞社は14日から前倒しして始めた」(6/15朝日新聞)「ワクチン接種加速 首相“勝負した”五輪ありき」(6/18同)「職場、大学…方法が多様化 接種ペースを加速させるため、21日から本格的にスタートする大学や企業での接種 自治体が発行する接種券がなくても受けられる」(6/15同)など、このところ職域接種の記事が毎日紙面に踊っています。

そして接種を急ぐ政府には、何とか五輪を安心安全に行いたいという思いがありますし、大学では対面授業を1回もせず学生から訴えられる事例もあり、企業には何とか経済を円滑に回したいという強い思いが見えます。

一方で、あなたのようにアレルギー体質の人で「ワクチンは打たないつもり」という人の中には、まるで戦時中に兵役を拒否した非国民のように周囲から見られていると訴える人もいます。朝日新聞の川柳投稿欄に「接種拒否 兵役忌避という空気」というのがありました。また「酒提供は? じれる飲食店」「酒提供 自治体判断割れる 埼玉一人飲み 都は対策決めず」とありました。

ワクチンを打つ目的は、まったくあなたの言う通り「感染しない、させない、広げない」です。あなたのようにまっとうな考えの人に出会って、私は今、とても感動しています。本当なら、あなたの考えがまともで「飲んで合コン」なんてもっての外。そんな雰囲気になり、変異株による感染が広がり、医療現場が再び逼迫し、入院できる人を選別する命の選別が始まってしまうことが心配です。

政府は、「専門家の意見を聞いて」と言っていますが、尾身先生は、自分たちの意見を聞いてもらえていないという感じに受け取れるコメントを出していますよね。ワクチン接種の目的も、それぞれに急ぐ理由は違っていて「五輪決行のため」であったり、「経済を円滑に回すため」であったり、あなたが心配するような「合コンをするため」であったりと、本来の目的からずれています。

15日付けの新聞の中面に「職場でワクチン接種 考慮することは」という見出しで、最後に小さく「希望しない人に配慮した方式で」とあり、あなたのようにアレルギー体質で「目的が違う」と打たない人にも不利にならないようにと釘を刺しています。ぜひ、あなたのような方に声を上げてほしいところです。
(文:大関洋子)

2021/06/07(月)
第210回【子親編】「外出自粛で義父の様子が…」
【Q】
5年前から夫の両親と同居しています。お義父さんとお義母さんはとても仲がよく、コロナ前までは私たち夫婦ともとてもいい関係でした。80歳に近い両親なので、コロナ禍で1年以上の外出自粛を強いられ、2ヶ月に1度は行っていた温泉旅行も、昨年秋に行ったきり。義母は私と買い物に行ったり、たまにはお友達とお茶をしたりしているので、以前とさほど変わったところはないのですが、義父の様子は、ここ3ヶ月くらい明らかにおかしいんです。私が洗濯をしていると私の気づかないうちにヌーッと後ろに立っていたり、お風呂に入ろうと洗面所で服を脱いでいると突然洗面所のドアを開けたり…。もしかすると、私が気にしていなかっただけで以前にもあったのかもしれないんですけど、とにかく最近の義父の様子は気になります。義母が父の方をあまり見なくなったことで、義母との距離を感じ、私との距離を縮めようとしているようにも感じます。コロナが収束して、早く元の父に戻ってくれるといいのですが、まだ先が見えない中、義父にどう対応すればいいのか困っています。

【A】
文学やドラマ、映画によく出てくるテーマですね。それらの中では義父が息子の妻に好意を抱いたり、逆に嫁の方が夫の父を好きになり、相思相愛で関係を持ってしまい苦悶しながら話が展開していくという悲劇仕立てが多いようですが、あなたの場合は「困っている」んですよね。

「文学やドラマ、映画によく出てくるテーマ」ということは、珍しいことではないということ。お義父様が息子の妻であるあなたに興味を持つのは、当然のことと考えてください。あなたは夫がお義父様と似ていると感じたことはありませんか?ものの考え方、趣味嗜好など、DNAはもちろんですが、それ以上に育ってきた環境が人格形成に大きな影響を与えます。例えば、運動好きの両親なら運動好きの子どもに、読書好きの両親なら読書好きの子どもに育つでしょう。家事をいとわない父親であれば、息子も家事を嫌がらない息子に、「おーい、お茶!」の父親なら「おーい、お茶!」の息子に育ちます。(人格形成に影響を与えるのは親だけではないので、必ずというわけではありませんが)

異性に対する好みも然り。父親が家事育児に専念する専業主婦タイプの女性を好むなら息子も専業主婦タイプの女性を、父親がバリバリ働くキャリアタイプの女性を好むなら、息子も同様な女性を好みます。表面的には違っても、深い部分まで観察すると「なるほど」と思えるはず。あなたは、お義父様の好みのタイプなのかもしれません。
それとコロナの問題。

お義母様は「私と買い物に行ったり、たまにはお友達とお茶をしたりしている」とのこと。女性は、幼なじみや同級生、職場の仲間などに加え、家事や育児を担ってきた過程で、地域に多くの友達や知り合いを持っています。それに対し男性(お義父様)は、幼なじみ、同級生、職場の仲間は、たくさんいても、おそらく地域の友達、知り合いは多くはないはずです。

外出自粛を強いられる前のお義父様には「おかしい」ところを感じていなかったようなので、温泉旅行の他にも、おそらくゴルフや囲碁、将棋、写真、陶芸といった趣味をお持ちなのではないですか?けれども、そういった趣味は、身近な地域との関わりが薄いことがほとんど。典型的な男性と女性の違いですね。地域との関わりが薄いとなれば、息子夫婦、お義母様の3人で何とかお義父様が楽しい毎日を過ごせるよう工夫するしかありません。あなたとお義母様の買い物に、何か口実を作ってお義父様も連れて行く、たまには家族4人で感染リスクの少ないところで外食をするなど、積極的にお義父様と関わるようにしてみてください。

最後にもう一つ。
「私が気にしていなかっただけで以前にもあったのかもしれない」とあなたはおっしゃっている。おっしゃる通りかもしれませんが、「変わったのはお義父様ではなくあなた」ということはありませんか?あなた自身の気持ちを振り返り、「コロナ前までは私たち夫婦ともとてもいい関係」とはどんな関係だったのか、考えてみてください。

(文:大関洋子)

2021/05/27(木)
第209回【親子編】「結婚式をやらないなんてあり得ない!」
【Q】
32歳になる息子がいます。一昨年秋、彼女を紹介されました。一人息子なので、私も夫もとても喜びました。昨年秋に結婚式を挙げる予定だったのですが、コロナ禍で今年6月に延期しました。ところが、感染拡大が収まるどころか、ますますひどいことになってしまって。彼女の実家は関西なので、親戚の皆さんの参加は難しい。こちらも参加できる人は限られるし、息子たちの友人、知人の参加も難しい。息子は「入籍は済んでるし、あとの目処も立たないから、さらに延期っていうのもね。コロナが落ち着いたら彼女の両親と食事会でいいかなって思うんだ」と言い始めました。彼女の両親はそれで納得しているとのこと。夫も「息子たちと彼女のご両親がそれでいいなら」と言います。一人息子なので、夫と私にとっても一生に一度の晴れ舞台、そんなのあり得ないと思います。人生の1つの区切りとしてどうしても結婚式と披露宴はやってほしい。私は結婚式があったからこそ夫との今の生活があると思うので、何とか息子たちを説得したいのですが。

【A】
まあ!そうなんですね。
あなたは夫との今の生活があるのは結婚式があったからと思っている。結婚式で皆さんに励まされたりしないと今の結婚生活はなかったわけなんですね?
夫婦の間に何かもめ事とか価値観の違いとかが出てきて「もう!こんな人とは別れた方がいい!」と思った時に、あんなにたくさんの人に励まされ祝福されたのに、ここで別れたら恥ずかしい、みっともないとでも思って、思いとどまったのでしょうか?

まあ、それでつながっている結婚生活もないことはないでしょうが、それでは夫婦間の行き違いの根本的な解決にはならず、あなたも我慢、夫は「諦め」の境地で、ここまで来たのかもしれませんね。大体、息子さん夫婦も「入籍は済んでいる、コロナが落ち着いたら彼女のご両親と食事会でいい」と言い、あちらのご両親もあなたの夫も「息子たちと彼女のご両親がそれでいいなら」とおっしゃっている。それをあなただけが「そんなのあり得ない」と言い、しかもその理由が「一人息子なので、夫にとっても私にとっても一生に一度の晴れ舞台」と言う。

何を考えているんですか?!結婚の当事者の彼女が言うならまだしも、何であなたの「晴れ舞台」なんですか?このあなたの考えこそあり得ません。あなたの「晴れ舞台」はどこか違うところで作ってください。結婚して仕事を辞め、夫と一人息子のために尽くしてきたあなたの気持ちはわからないではないですが、「一人息子の晴れ舞台」を「自分の晴れ舞台」と考えるのは明らかに「勘違い」ですよ。

最近、結婚式や披露宴をやらない夫婦も増えています。ちょっと古い資料ですが、綜合ユニコム「婚礼ブライダル施設インダストリデータ」2010〜2014年の統計では、入籍するカップルの47.8%が「結婚式・披露宴」セットをやっていないそうです。どちらもまったくやらずに入籍だけの場合を「ナシ婚」、挙式だけはやる、家族との食事会だけはやる、写真だけは撮る、その他指輪の交換だけ、パーティーだけなどは、「ダケ婚」と呼ばれています。

経済的負担やコロナ禍で集まる人たちの精神的負担を考えれば、「結婚式・披露宴」セットをやらない、「ナシ婚」や「ダケ婚」がますます増えることも考えられます。
息子さんカップルの賢明な選択を応援してあげてください。
(文:大関洋子)

2021/05/19(水)
第208回【夫婦編】「夫から写真を突きつけられて…」
【Q】
3年くらい前から、会社の上司と不倫しています。夫や子どもたち、彼の奥さんにも「ごめんなさい」っていう気持ちはあるんです。こんな関係、長く続くわけもないし、彼を愛してるかって聞かれて「愛してる」って答えられない自分もいるし…。今の勤務はコロナ前とほとんど変わらないんですけど、会社以外で彼と会う機会は減りました。以前は週1、2回ホテルに行ってましたけど、今は2、3ヶ月に1回くらい。彼との関係を切るにはいい機会と思い、彼に別れを切り出して、彼も「そうだね」ということになったんです。ところが、そのタイミングで夫から彼とホテルに入っていくところの写真を突きつけられてしまいました。興信所に調べさせていたらしいんです。数ヶ月前の写真なんですけど、「もう別れたから」っていう言い訳もできないし、私から「離婚」を切り出す決心はついていません。できれば私は夫とやり直したいんです。まだ夫から「離婚」という言葉は言われてないんですけど、夫は離婚を考えているみたいです。

【A】
「できれば私は夫とやり直したい」という、「できれば」はどんな意味でしょうか?不倫の相手に「愛してる」って本心から言えない程度の遊び心だったからですか?それとも、子どもたちのことを考えるとやり直したほうがいいという、「できれば」ですか?いずれにしても「私から離婚を切り出す決心はついていない」程度の気持ちで3年間も上司と不倫関係にあったということですね。

あなたが「もし夫に知られたら離婚されても仕方がない」と決意しての不倫ではなく、夫にわからないように上司との関係を楽しんでいたというわけでしょうか?法的には有責配偶者(浮気をした側)からの離婚の申し立ては成立しないことが多いのですが、これも浮気以前から既に結婚生活が破綻していることが認められれば、離婚が可能というのが最近の傾向です。浮気をされた側がどんなに結婚を持続していたいと思っても、浮気をした側が、もうとても一緒に暮らしていけないと思っていたら、法律で縛り付けておいたとしても、夫婦共に、子どもがいれば子どもまでも不幸になるのはわかりきっています。

「不倫」という言葉は嫌な言葉で「倫理に反している」ということです。現在の結婚制度や結婚生活にまつわる文化は不備な点や不公平・不平等なことも多く、心ならずも「不倫」や「浮気」をせざるを得ない場合もあります。そういう時、人は「覚悟」をしています。夫や子どもや相手の妻を裏切っている心の痛みに耐えてでも会わずにいられない。かと言って、そういう関係になる前に自分から離婚もできない。仕方なく、自分も心に傷を負いながら会い続ける。分かった時は子どもはもちろん、社会的名誉や仕事や財産も全て失うだろうことは覚悟の上です。当然相手もそのつもりのはずです。

夫が興信所をつけていたというのは離婚を有利に運ぶためなのか、やリ直しをしてもらうためなのか、写真を突きつけられて、まだ「離婚」という言葉は言われていないのなら、もしかしてあなたの本心を知りたい、それによってはやり直しもゼロではない、ということかもしれません。

「できれば」が「どうしても」に近い意味であるならば、「相手とはもう別れた」と言い訳でなく、真実として夫に話し、謝罪してください。ただ、そのことが一生2人の間にわだかまるような関係と思えるなら、思い切って彼が「離婚」を切り出した時、承諾して別の道を進むのもよいと思います。3年間、不倫が続いていたのは、既にご夫婦の結婚生活が壊れていたと考えられますから。

(文:大関洋子)

2021/05/10(月)
第207回【恋愛編】「メールやオンラインだと気持ちが伝わらない」
【Q】
2年前、電車の中で気分が悪くなって真っ青な顔をして立っていた私に座っていた彼が、「どうぞ」って声をかけて立ち上がってくれたのがきっかけで付き合い始めました。優しい人だなあって思ったんですよ。でもコロナ禍で会う機会が減って、2年も経ってるのに彼のことが分かってるような分かってないような…。お互い親と同居なので会う機会を減らして、メールとオンラインでの会話が中心なんです。でも、直接会うのとは違って、相手の気持ちを取り違えてムカついたり、言い回しがきつくなって相手を怒らせちゃったりするんです。「メール人格」みたいなのってありますよね。なんかぶっきらぼうな表現っていうか、相手を意識しない表現っていうか…。オンラインも、なんか言いっぱなしになるっていうか…。たまには会ってはいますけど、会った時もそれまでのメールやオンラインでギクシャクした関係が修復できなくて、いい関係を作りたいって思うのに、いつも最後は喧嘩になっちゃうんです。


【A】
私たちカウンセラーが個別面接を行う時の基本技法として言語的技法と非言語的技法があります。カウンセリングとは、言語的、非言語的コミュニケーションを通して、行動の変容を試みる人間関係である、と定義づけられています。あなたと彼の関係は、カウンセラーとクライアントという立場ではありませんが、人とのよい関係を築く上で、この2つの基本技法を外すわけにはいきません。

言語的技法は「相手の身になって話を聴く」という「受容」という技法が中心になりますが、これにも非言語的技法、例えば「うなずき」や「優しい眼差し」などが伴わないと、相手は自分が適切に受容されたとは思えません。かすかな「うなずき」や「優しい眼差し」で受け止められたと感じると、相手は自己表現が促され、カタルシス(浄化作用)が行われます。

言語的技法に「繰り返し」という技法もあります。これは、相手の話を聴いて、その内容をそのまま繰り返す、相手の話を一区切り聴いたところで「そうなんですね。××と思っているんですね」と要点を整理して繰り返す、話の中で相手が伝えたいと思っていることを受け止めて、その発言の中で重要と思われる言葉を取り上げ、それを提示するなどがあり、その結果、相手は自分が受け止められたと感じて、より深い「信頼関係」が築かれます。

相手の言動に対し、批判も判断も助言もしないので、その安心感が信頼関係を深めていきます。この時も、この言葉による繰り返しに非言語の息づかいや顔の細やかな表情はもちろんのこと、手や足、体幹の動きによる非言語動作が伴わないと、相手はただ「オウム返し」されているだけで「確実に受け止められた」という実感が伝わりません。

あなたと彼がメールやオンラインで会話をしている時、実はこの非言語表現が伴っていないのです。メールはもちろん、声の質や高低、リズムや速度も皆無ですし、オンラインで顔は見えていても、目の表情や手足の動き、最も本音が出る下肢の動きや体幹(背筋や肩、背中の様子など)がまったくといっていいほど分かっていません。そこであなたが困っているように一方的に押しつけてしまったり、きつい言い方だけが伝わったりしてしまい、関係がギクシャクしてしまいます。会えない日々を上手に使うには、彼の背中や下肢が、何を語っているかメールの声はどんな声なのかイメージを膨らませて受け止める努力をしてください。

経験がおありかと思いますが、メールの場合は特に紋切り調になったり、自分勝手な表現になったりしがちです。それをあなたは「メール人格」とおっしゃっているのだと思いますが、おっしゃる通り、メールにはそういう危険が潜んでいます。例えば腹が立った時に「ムカついた」とだけ打ってしまうと、別れたいくらい腹が立ったのか、「もーっ、まったくぅ!ムカついたぁ」というような甘えたり、親近感を含んだりした表現なのか分かりませんよね。皆さんよく使っているかとは思いますが、そんな時は誤解を与えないように絵文字やスタンプ等を上手に使って自分の気持ちを伝えるようにしてください。
(文:大関洋子)

2021/04/20(火)
第206回【職場編】「いろいろな男と飲み歩ってるからね」
【Q】
社内で誰が最初の感染者になるかって、ずっとささやかれていたんです。そして、とうとうその日がやってきちゃったんです。みんな、絶対自分が最初の感染者になりたくないって思ってたと思います。こういう状況ですから、誰がどこで感染したって不思議はないんですけど、同じ罹るにしても、自分が移す側になるのと移される側になるのでは大違いだし、「どこでうつったの?」って、ひそひそやられるのは分かっているから。もしそれが人に言えないような場所や人だったら最悪ですよ。感染したのは、私から遠くの席の女性なんですけど、感染源はわかってないのに、案の定「いろんな男と飲み歩ってるからね」とあっという間に広がっちゃいました。しかも、男性社員2人も陽性ってことになったものだから大変です。「やっぱりねえ」とまるで3人が三角関係みたいな話になって…。感染した彼女とは、トイレ、給湯室、休憩室なんかは一緒に使ってたわけだから、私も感染してるかも。感染も怖いですけど、社内のこの雰囲気に耐えられるか不安で、出社したくありません。

【A】
「男性社員2人も陽性ってことになっている」のにもかかわらず、女性だけが「いろんな男と飲み歩ってるからね」と「あっという間に広がっちゃいました」「「やっぱりねえ」とまるで3人が三角関係みたいな話になって」いて、あなたは「コロナ感染より社内のこの雰囲気に耐えられるか不安で、出社したくない」と言ってのご相談です。

その他、「“どこでうつったの?”って、ひそひそやられるのは分かってる」とか、要点になっている言葉を取り出しただけで、あなたの会社の古くて陰湿な体質が伝わってきます。そもそも「社内で誰が最初の感染者になるかって、ずっとささやかれていた」と冒頭にあるのだっておかしいでしょ?

今、こんな状況で、どこで誰が感染してもおかしくないし、保健所ですら感染経路を追えない状況になってるんですよ。どんなウイルスなのかだいぶ解明され、マスクをして三密を避けること、十分な喚起を行うこと等、徹底するよう繰り返し政府や多くの首長からメッセージが出されています。とは言え、「まん延防止等重点措置」を出し、飲食店に夜8時までの営業時間の短縮要請されましたが、十分とは言えない支援金に深夜まで営業を続けている店があったり、長引く自粛生活に耐えきれず繁華街の人出が増加したりしています。

日々の感染者数も減るどころか、むしろ増加傾向で、爆発的な感染者増が心配される中、3度目の緊急事態宣言も視野に入ってきてしまいました。ワクチン接種も思うように進まず、摂取率は他国に大きく後れを取っており、国民はおろか、摂取をになう医療従事者にさえ行き渡っていないのが現状です。小池都知事は、スーパーでの買い物は3日に1度、企業はリモートワークを中心にし、都外の方は都内に来ないでくださいと訴える始末。医療従事者の方は「医療崩壊は始まっている。コロナ以外の入院患者は受け入れられなくなりつつある。救える命も救えない」と悲痛な表情で訴え続けています。

世界中が未曾有のウイルス感染に襲われ、一致団結して当たらなければならない時に、「いろいろな男と飲み歩ってるから」などと言っている場合ではありません。あなたも「濃厚感染=男女の深い関係」と勘違いしていませんか?換気が不十分な狭い室内に一緒にいるだけで濃厚接触です。決して身体と身体が触れ合うことではないのです。
はっきり申し上げて、会社の雰囲気が古くて陰湿なだけではなく、あなた自身の感覚が古くて陰湿なんです。まずご自身の意識改革をしてください。そして、もし会社の中に同じような意識の人がいたら、「あなただって、いつ、どこで感染するか分からない。感染してしまった人を励ましましょう!」と伝えでください。

(文:大関洋子)

2021/04/05(月)
第205回【子親編】「コロナ禍で異性との接触を断つ、断たない?」
【Q】
コロナは、高齢者ほど影響を受けてますよね。若い人たちとか意識の低い人たちとかは、自粛が辛くなれば、外食だって遊びにだって行ってますけど、高齢者はそうはいきませんもんね。困っているのは、義母が他界して義父だけになってしまっているっていうこと。もちろん、感染はそれなりに怖がっていて、緊急事態宣言が出ている間はカラオケとかスナックとかにも行ってなかったんですけど、宣言が解除になった途端、昼はカラオケ、夜はスナックみたいになってしまって。「感染してるやつとは一緒じゃないから大丈夫」って言うんですよ。「自分に限って」って気持ちみたいです。どの人が感染してるかなんて分からないから自粛しなきゃいけないのに…。お目当ては女の人なんですよ。お店のママとかそこで働く女性とか。強く叱って、そういうところに出入りしないように言おうかとも思うんですけど、今の義父を見ていると、そういう女性との時間があるからボケないでいるのかなぁ、と。異性との接触の機会って断たない方がいいんですかねえ?

【A】
突然ですが、「照ノ富士、妻と望んだ再起」という見出しで3月29日(月)の朝日新聞社会面に、満面の笑顔で賜杯を手にしている照ノ富士関の写真が載っていました。記事には「2019年3月、4場所全休した照ノ富士が、土俵に戻った。番付は序二段48枚目。午前中、まばらな客の前で相撲を取った。月給取りの「関取」でなくなり、身の回りの世話をする付け人もいなくなった。支度部屋では番付上位が陣取る場所から離れ、192pの照ノ富士は入口近くの隅っこに座った」とあり、続く記事には痛めた膝をテーピングで固めてはいても、時折「痛い」という声が漏れること、糖尿病や肝炎にも悩まされ、伊勢ヶ浜親方には何度も「辞めたい」と伝えたこと、これを何とか持ちこたえたのは18年に結婚した同郷の「妻の存在」が大きかった、とあります。結婚はしたものの、式は「元の位置(大関)に戻る」と自身に言い聞かせて、節目となる今場所(春場所)直前に挙げたそうです。

平幕以下から再び大関に返り咲いたのは、44年前に西前頭六枚目から復帰した魁傑しかいません。今場所、大関昇進の目安「直近三場所を三役で計33勝」の目安を上回る36勝をあげ、優勝を果たしました。この劇的な大関復帰の陰には「妻」と誓った再起の思いがあったのです。格別、相撲ファンでない私も照ノ富士関の「史上最大のカムバック」には何が関わっていたのだろうと興味を持ちました。

あなたは、もうお察しと思いますが、人生にはどうしても誰か「共にいてくれる人」、伴走者、特に異性が必要なんですよね。義母が義父にとっていい伴走者だったかはわかりませんが、妻亡き後、お義父様は寂しかったでしょうね。

「クオリーティ・オブ・ライフ」(QOL)という言葉があります。一人ひとりの人生の質や社会的に見た「生活の質」のことを指し、どれだけ人間らしい生活、自分らしい生活を送り、幸福を見いだしているかということを尺度として捉える概念です。QOLの「幸福」とは、生きがい、心身の健康、快適な住環境、十分な教育、レクリエーション、レジャーなど様々な観点から計られます。

お義父様には、感染リスクが大きいこと、感染した場合、命に関わること等を話した上で、どうしてもということならば、家族とは食事と居住空間を分ける、共有部分のトイレ、浴室など消毒するなど徹底することを宣言してください。もちろん、できる限り自粛してくださることが一番ではありますが。

(文:大関洋子)

2021/03/15(月)
第204回【親子編】「コロナ禍で息子との距離が…」

【Q】
高校2年の息子と中学3年の娘がいます。コロナ禍で生活が一変しました。息子も娘もコロナ禍前は部活動に夢中で、朝早く出て、真っ暗になってから帰ってくるという生活でした。帰宅すると疲れ切っているのでお風呂に入って食事をすると勉強もせず寝てしまうという繰り返しだったので、私と子どもたちとの距離はけっこう遠かったんです。ところが昨年、緊急事態宣言で学校がしばらく休みになり、宣言は明けても部活動はほとんどできず、2人が家にいる時間が長くなりました。子どもたちが家にいるとつい私も子どもたちをかまってしまうというか、何かしてやらなくちゃっていう気持ちになってしまうというか…。学校は最近正常に戻りつつあるんですけれど、子どもたちと私の距離は縮まったままです。私の接し方が悪いのは分かっているんですけど、一緒にいる時間が長いとつい何かしちゃうというか…。特に息子との距離は近くなってしまって、一緒に買い物に行くこともしばしばです。高校生の息子と買い物をしている自分がよくないことは分かっているんですけど、息子といると私も楽しいというか…

【A】
100年ほど前、オーストリアの精神科医ジークムント・フロイトは「精神分析学」を創始しました。そこでフロイトは「我=自分」の重心は「意識」よりむしろ「無意識」にあると主張し、「我=自分=意識」だとする考え方に大きな変化を与えました。現在、「無意識」の重要性を否定する人はいません。

人間は太古の昔から無意識の存在を何となく知ってはいましたが、それを理論的に深く探求したのはフロイトが初めてでした。フロイトは私たちの人間観を根本から変えたのです。人間について考えようとするとき避けては通れない道の1つであるとも言われています。

そのフロイト理論の一つに「心のくせ」という「コンプレックス理論」があります。よく使われる劣等感とは違い、「心のくせ、偏り」のことです。その心のくせの中に「エディプスコンプレックス」があります。これはギリシャ神話のエディプス王子の悲劇から名付けられたものです。この物語はエディプス王子の父が「この子は父を殺して母と結ばれるであろう」という神託を受け、生まれたばかりのエディプスを山に捨てるのですが、後々、神託の通りになり母は首を吊って死に、エディプスは自分の目を刺し放浪の旅に出るという悲劇です。

フロイトはこの神話の中にすべての人が抱いている普遍的願望があると考えました。幼い男の子は父親を亡き者にして母親と結ばれたい、反対に幼い女の子は母親を亡き者にして父親と結ばれたいと無意識の願望を抱いているというものです。こうした無意識の願望は成長するに従って、発達段階の中で他の異性への関心となって健全に解消されていきます。

思春期を含む青年期のもっとも大きな課題は「アイデンティティの確立」、即ち、自分は「どのような人間」で「何がしたいのか」という自分への問いと向き合うことです。この課題を一つひとつの体験から乗り越えて行くことで、「自分の生きる意味」「自分の存在価値」を確立して大人に成長するのです。
あなたのお子さんはこの大切な時期にあります。この時期は性ホルモンの分泌が盛んになり、異性への恋愛感情を持ち、初恋や失恋を経験する時期です。たとえ傷ついても、失恋がアイデンティティの確立を求めるきっかけとなり、成熟した大人になる健全な発達過程には大切な体験です。この時期にお子さんを「マザコン」と言われる青年にしてしまわないよう、買い物やお出かけに夫の代わりとして息子さんを手軽に連れ出さないようにしてください。

(文:大関洋子)