| 鴻 朋友です。毎週木曜日、「食への目覚め」という題で、食に関するお話しをさせていただきたいと思います。 食に関しては知っているようで知らないこと、知っていれば別の楽しみ方もあるのに、ということが多々あります。 そうしたことを少しずつ整理して皆様にお届けします。どうぞご期待下さい。 |
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| 第33回 野菜の緑が、料理を、心を癒す。 | ||||||||||
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中国には、ブロッコリーや菜の花のように、とうが立った野菜を食べる習慣があまりない日本に比べ、菜の花より緑のつやがあり20〜30センチ位のはながほんのわずか咲いた頃、とうを折り取って、蕾とともに油でいためて食べたりする。もちろん湯がいても彩りよく、カキ油とかマヨネーズやドレッシングでもおいしく食べられる。種を買いに行くと「紅菜苔」ホンツァイタイという緑と紅いとう立ちした絵ののっているものがあるが、やはり中国野菜として何度も市場に出てくるが、いまいち市場に普及しない。2〜3日すると花が咲いてきてすぐに黄色い花が散ってしまうので、日持ちが良くないのと、どうも紅い色が美味しそうとか、食べて見たいと思わせないのではないかと思う。
また、花芽の所が可愛くきれいなので、肉料理の皿に数本飾りに用いたりしているが、それだけを炒めたりする。広州では、最も重要な野菜だとしているので、総称「菜芯」ツァイシンの品種は、二十数種類もあるぐらい。「芥蘭菜」チェランツァイも「菜心」ツァイシン同様とうを食べる野菜であり、よく似たかっこうで市場に出ているが、「菜心」は黄色の花が付いているのに「芥蘭」は白花という違いと、見た目もアスパラの2〜3倍の太さで濃いグリーン色でつやがあり、茹でても硬そう(実際は歯ごたえがありポリポリと言う食感)な方が「芥蘭」である。 香港に行くと茹でた芥蘭にオイスターソースをかけて売られている。もっともポピュラーな野菜である。もちろん多少時間を置いても濃いグリーンは色あせない。基本的に中国では、翡翠を好むように色の濃い野菜は、何千年も栽培され、愛され、食べ続けられてきた。つまり昔の料理書のレシピ(調味料は変化をしているが)通りのものが再現できる。日本では、野菜はいつも同じ大きさのものが出回るが、春と秋では大きさでき具合など違うのが当たり前だが、何か箱に合わせて作られている気がして野菜からは時期が伝わって来ない。最近は新宿の高島屋では、小さめのチンゲンサイも売られてくるようになってきた。 「芥蘭」も本当は総称であり、広州では十種以上の異なる品種のものがある。これらも非常に好まれている野菜である。特にその軟らかい部分は特に上等扱いし、牛肉と炒めたりする。 菜の花だけを例外として、従来の日本では、野菜はとう立ちすると栄養がふぬけるので食べる物ではないと思われていたが、とう立ちした野菜の全栄養がそこに集中しているので、進んで利用すべきだと考えられるようになってきた。花が咲き実となり種となる植物にとって最大のイベントが集中する最後の仕上げの場所でもある。そういった事をふまえた、文化としての食である。 チンゲンサイは歓迎されても、サイシンはまだまだ歓迎されていない。世界の中華街ではサイシンにこだわっているが、日本の中華街では、こだわりがなく何か野菜から発せられる文化が見られないと思うのは、チョット言い過ぎだろうか。 **11月22日(金)掲載**
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| 第32回 野菜の奥は深いぞ! | ||
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高度経済成長(懐かしい言葉だ)の時代から、海外に出かける人達が増えグルメブームにも助けられ、食生活の欧米化が著しくなり、野菜を生で食べるサラダが一般化した。今ではチシャは知らなくても、レタスを知らないものはいなくなった。欧米化以後は、身近なアジア特に中国旅行等に行く機会が増えたので、中国料理もかなりテレビ雑誌等で紹介され一般家庭でも知られるようになり、いわゆる中国野菜がスーパーなどで売られるようになった。
葉ニンニクの「蒜苗」スワンミャオ、花ニンニク(ニンニクの芽として売られている)の「蒜苔」スワンタイ、黄ニラとかニラモヤシ(ニラに日光を当てないで育てる)と言われている「蒜黄」チョウホウァン、 花ニラの「蒜菜苔」 チョウツァイタイがそれであり、とりわけチンゲンサイと呼ばれている「青梗菜」チンケンツァイは、中国料理として利用するだけでなく、日本料理の素材にまでなっているほど、よく知られるようになった。 ところで、このチンゲンサイは、中国野菜としていろいろ宣伝されたので、あたかも新しく導入された新野菜のように思われているが、実は、タアサイ(寒い時期でも霜が降りても発育する)などもそうだが、これらはいずれも日本にとっては二度目のおでましである。チンゲンサイの仲間は、明治初年に導入されていて、そのうちの白茎の「白梗菜」パイケンツァイは、土着してタイサイ、シャクシナと呼ばれるようになった。タアサイのほうは、戦時中に導入され、キサラギナとなった。タアサイはそれほど有名ではないが、チンゲンサイが有名になったのは、やはり日本人の食生活の多様化に合わせて再導入し(日本でも何か新しいインパクトのある野菜を探していた時でもある)、華々しく宣伝されたからである。 ちなみに、「白菜」パイツァイはハクサイのことであるが、上海あたりで「白菜」というのは、タイサイもしくはシャクシナのことである。アメリカで「パクチョイ」と呼んでいるのは、この上海あたりの「白菜」の音がなまったものである。チンゲンサイを青茎パクチョイといい、タイサイを白茎パクチョイと呼んだりするのは、この上海語音と関係がある名称なのである。 なお 、中国野菜が一般化するにつれ、やさいの漬物で有名になったのは、ザーサイ「搾菜」ツァツァイである。このカラシナの仲間には、種子用のもの、葉物(野沢菜のようにまっすぐに伸びる物や根に近いところがレタスのように丸みをもって肥大した物)など色々あるが、ザーサイは茎用のものである。四川省以外にも産地はあるが、ザーサイといえば四川省と言われるほど、四川のザーサイは有名だが、これは、肥大したからしなの茎を適当な大きさに裂き、乾燥させ、沢山の香辛料、調味料を使って漬けたものである。 日本では漬物としか思っていない者がほとんどだがスープにしたり他の具と炒めたり、調味料の一種でもある。最近は夏場に青いままの塩漬けのザーサイがでてくるが、薄く切り、塩出しをしてから炒めたり しても歯ごたえを楽しむことができる。 **11月22日(金)掲載**
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| 第31回 中国式サラダ(生菜包)その6 | ||
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大根は、中央アジア原産だが、古代中国にはいってから東洋系の大根が成立した。日本で栽培している多くの品種も、中国系の物が多い。1メートル以上の根長を特徴とする守口ダイコンや、根重が20キロ以上にもなる桜島ダイコンなど、いろいろなダイコンがあるが、今日では、青首ダイコンが主流になっている。
日本では、煮物、生食、おろし、焼く、蒸すなど1本のダイコンで全てをこなす物が主流になっているが、本来食べ方により種類が違う(日本でも辛みの強いおろし用)、水気の多いものや、水分の少ない繊維質のもの(沢庵など漬物用)などダイコン本来の美味さを味わえる物があるが、市販されているものは何々用という売り方はしない。 本当の味を堪能するには、普通ダイコンを煮る時、始めにあく抜きをし、下茹でをし、改めて出し汁、又は他の具材と一緒に煮ていく。しかしここからがすごい。まずダイコンをおろして絞り汁を取る。一切れのダイコンを煮るために、鍋にひたひたになる位の絞り汁、どれだけの本数のダイコンがいるか、つまりダイコンのエキスでダイコンを煮る、こんな贅沢なダイコンの煮物を食べた事がありますか?今までは、かすかにダイコンの香りがする煮汁の味で食べていた物が、本来のダイコンの味を目いっぱいに含んだ味を一回でも食べて見ると、味の深さ、野菜の持つ優しさ、甘さ、苦味、まるで人生の縮図のような感動を覚えます。 それはともかく、中国のダイコンつまり「蘿蔔」ルウオブオも、各地にさまざまなものがある。煮物に使う品種もあれば、もっぱら生で食べる品種もある。「心里美」シンリィメイ「天安紅芯蘿蔔」テンアンホンシンルオブオという華北のダイコンは外側は白地に緑がかった色をしているが、中身は赤色のもので、薄く切ったり、細く切ったりしてサラダ感覚で、あるいは果物のように生で食べる。糖分が多く非常に長持ちするので、収穫してから長い間生食用として利用できる。 香港では、このダイコンが冬場にかけて市場で売られている。干した感じでも売られている。水に晒すとシャキット戻る。少し前までは、中身が赤色と、白と薄いグリーン色をした、宝石のような色合いのダイコンだったが、現在売られている赤ダイコンの種は、改良と称して赤色のみの面白くない色だけになってしまった。品種改良の名のもとに、本来の輝く色合いのダイコンでなくなってしまったので、余計な事をしないでくれと言う気持ちでいっぱいだ。他の使い方をする私のように栽培している者にとっては、選べない品種になってしまった。 その他に、天津産の「衛青子」ウェイチンツーも生食用。これは一寸小粒のおおきさのダイコン(15〜20cm)で、中身はすいこまれそうな色合いの薄いグリーン色した、甘味の強いこれも典型的な生食用のダイコンである。だから煮ると、色はくすんだ色に変わり、甘味は抜けてしまい、大味に変化しホントに美味くない。しかしこの青首ダイコンは、家庭菜園でも作れるので、つまり小粒で、下にあまり伸びずに上に伸びてくるので、プランターでも十分栽培する事ができる。もちろん葉っぱも食べられるが、あまり美味しくない。あくまでもダイコンを食べるようにできている。日本人は改良する時に、実も、葉っぱも全部食べられるように考えたのかもしれない。しかし今は、葉っぱの漬け方、煮方、あく抜きの仕方等ほとんど知らないので、八百屋で、葉っぱを棄てていく人が多い。大根役者というが、本当は奥の深い味のある、何でもこなせる、大変な役どころだと思うのだが如何だろうか?上の甘いところから下の辛いところまでまさに人間の持っている全てがあると思うのだが。 **10月17日(木)掲載**
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| 第30回 中国式サラダ(生菜包)その5 | ||
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ところで果物のパパイヤは、タイやベトナムでは未熟の青いものを細切りにしてサラダとして食べている。歯ごたえがよくサッパリとさわやかな味わいがある。そして細い(日本の大根の刺身のつまのような)千切りにし晒した状態でも売られている。これらは生春巻きに入れて食べたり脂っこいおかずの口直しのような感じで食べている。このパパイヤは木の瓜と書いて「木瓜」ムウクウアという。日本でも沖縄は、豚の内臓などを全部利用(食べる)する等、中国と共通する食文化が沢山あるが、パパイヤも果物として食べるだけでなく、青いものを、漬物にしたり、砂糖煮にしたり、味噌汁に入れたり、豚足と煮物にしたりと日本の瓜とか大根の料理に似た食べ方をする。
キャベツ「甘蘭又は洋白菜」というが、「洋」が、外来のものであった事が分かる。そして同じ仲間のカリフラワーやブロッコリー、コールラビもキャベツの仲間である。これらのものは、日本でもヨーロッパから明治になって導入したように、中国でも清朝のころに導入されたものである。いずれも西洋人は生でも食べるが、湯通しか油通しした物を他の具とともに炒めて食べる。ちなみにブロッコリーの種の供給元は日本の種苗会社が世界NO1である。 そして最近、芽を出したばかりのスプラウトがいろいろある。新芽の出始める準備に入ると、いろいろ化学変化をおこし人間にもすごく有用な物質が沢山作られる事が分かり、そのまま小さいパックで売られたり(サラダ用 熱に弱い)又新しい医療の薬としても研究されている。日本でも中国でも穀物を洗って少しおいて置き(水を含ませる)発芽の準備に入ったところで火を入れて、煮る、炊く等で、すぐに煮炊きするよりも栄養価が数段優れる事が、経験上分かっていた。もちろん穀物については脱穀して胚芽を取っていない物であるのは当たり前である。 ここ数年前からエスニックブームが起こり、「香菜」シャンツァイと呼ばれているが、これも地中海原産のものだが、古代から中国に入っており、日本では中華料理で知られるようになった。コウサイとか、中国パセリとか言っている。フカヒレ料理やナマコ料理の上に散らしたり、魚の蒸し料理の上に仕上げに散らしたり、お粥にのせたり、豆腐の上にのせたりして食べる。この匂いの駄目な人は、気持ちが悪くなる位に感じるが、慣れてくるとこれが無いと何だか物足りなく思われる香草であり、タイ料理や、ベトナム料理には、たくさん利用されている。 家庭菜園でも年に2回は、蒔けるのでよくプランターでも栽培している。畑ではそのままほっておくと種ができて毎年時期が来ると、季節感たっぷりの香菜が食べられる。ただし植え替え、挿し木ができないのでポットで苗を育て植え替えるか、直播で間引きながら、1本仕立てにして新芽を摘んでいくと長くハーブとして楽しめる。これに慣れれば東南アジアの料理は80%クリアできる。まずは香りから、そして味、そのあと自分流の食べ方(自分に合う料理)に挑戦。少しはハーブについて語れるかも。 **10月11日(金)掲載**
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| 第29回 中国式サラダ(生菜包)その4 | ||
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日本で食べられるナスは濃い紫色の物しか想像できないが、中国のナスは各地でいろいろな種類があり、果肉もいろいろ異なっている。極端に細長い物(長茄子)は台湾や、浙江省紹興でよく見られる。果肉が白い物や、黄色、緑色のもの。雲南省西双版納などでは、球形の小さな班入りのナスもある。ピンポン玉大で白いのは、まさに英語でナスのことを言う「エッグ・プラント」そのものだ。日本のナスからは英語の意味は分からない、大きさ、形、色などやはり原種に近い物、あるいは原種そのものを見ないと分からないかも知れない。野生種に近いものは、タイにいくとさらにいろいろあり、ビー玉くらいの小さな班入りのナスまで見る事ができる。
ところで、ナスは「茄子」チェツーと言うが、地方によって漢字も読みもいろいろある。北京では、京都の加茂ナスのような丸ナスが好まれている。西洋人は、焼いたり生食したり煮たりするが、中国でのナス料理は、肉類と炒めたり、蒸したのに醤油とゴマ油をかけたり、味噌状の「醤」で料理したりといろいろだ。最近日本式にしゃぶしゃぶやすき焼き風で提供するレストランでは、ボイルしたり肉と一緒に炒めたりと、いろいろな出し方をするようになってきた。日本でもそれこそ漬物もさっぱりとサラダ感覚に漬け込み、生に近い状態で食べるようになってきた。ナスは西洋人のように生食でよし、炒めても、煮ても焼いても、ボイルしても、揚げても、最近では、ナスをお菓子として扱ってみたり、アイスクリームに入れてみたりと、いろいろな食べ方の研究を行っている。 今までは、ナスの栄養はほとんどないと言われてきたが、最近の研究ではそれはとんでもない間違いだと言う事が分かってきた。食べる側からすれば、美味しく口に入る物なら栄養になる、口当たり、味、噛み心地、匂い、色、艶、組み合わせ(材料)など、目で、耳で、口で、のどで,箸でのつかみ心地、などそれこそ沢山の要因で、美味しく感じるのだから、この感じることが何よりの栄養なのだ。誰が何と言おうと、美味しいと思うこころが、最高の栄養!! 今まで外国の人に、日本の最も得意とするナスの朝漬けを食べてもらうと、ほとんどの人が絶賛する。外国の回転すし店でも、おしんことして出されて、抵抗なく食べていた。もちろん昔の人は、おやつにナスを生で食べたりしていたが、原種に近いほど、甘みはあまりない。日本にある品種は、生でドレッシングをかけて食べてもさっぱりとおいしく食べられる。日本の味覚に、謝謝! **10月3日(木)掲載**
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| 第28回 中国式サラダ(生菜包)その3 | ||
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トマトの「番茄」ファンチェ。俗に「西紅柿」シイホンスーと言う。トマトの改良種類の多さは、日本が世界一ではないかと思う。物まねが上手く(より良い物を作り出す)、生食に適したり、煮物用、煮込み用、飾り用、ケチャプ用など、スープメーカーから、ケチャプメーカー、農家の努力、種苗会社の努力、何より消費者の食への飽くなき欲求、それに答えるべく努力するレストラン、スーパーを含む小売り業者の絶え間ない努力によってより新しいみずみずしい、傷みの少ない、味の良いトマトが味わえる。
昔は青いトマトを出荷していた農家も、冷蔵輸送のおかげで完熟に近いものを出荷しているので、美味しければ市場でも高く取引され、なおかつ生産者の名前によって値段も違ってくるので自分の名前、地名、JAの名前等イメージアップしながら出荷している。 小生は、約27年前に美味しいトマトつまり畑で食べているような、トマトを作って見たくて約12〜15種類の種を各地(中国も含む)の農協にお願いして取り寄せ栽培した事があるが、自然のままに栽培するとまず、数が取れない、大きさが不揃い、支柱を立ててもわき芽の勢いに負けてしまう。今でこそ病気に強いF1と呼ばれる一代交配の苗が手に入りますが、当時はそのような物が無く場所を変え、土を変え、肥料を変え、畝幅を変え、あらゆる参考書を読み作って見ましたが、一番難しい物だと思っていた。台湾、中国と畑や、市場に足を運んだが、基本的には生食はせずスープや炒め物にする食べ方なので、香りはあるが実は小さめで硬めの赤と緑の混じった感じのトマトだった。硬さがあるので台の上に山積みになって売られていた。 大阪の高槻に協和という当時としては、画期的な水耕栽培のプラントを作っている会社があり大阪万博に出展し1本に苗(木といった方が良いかも知れない)に確か千数百個のトマトが出来、話題を独占したものだ。その基本となる考え方は、植物が成長するためには、まず太陽、水、栄養素、根を支える土、そして忘れてならないのは、その苗(植物)の持っている最高の遺伝子、そしてそれらが成長する過程での阻害するものの排除。ウィルス、害虫等から守ればかなりの物が出来る。そこでウィルスの元になる土をやめ根がしっかり支えられていれば、栄養素(肥料)最大限必要な物だけを根から吸収されやすい形、濃度、何時ほしがるか、温度管理、いつも同じ温度ではなくトマトが実を大きくする為のメカニズムにそって与える。害虫が来ないように外部と遮断するが、空気中の炭酸ガス、酸素などのコントロール、いくらか風があった方がいいので、定期的な換気、と送風、100坪位のハウスにいっぱいに茂るので、木(幹)に負担がかからないように、支柱、棚、枝ぶり(剪定)をし、極力元の木に負担をかけないように這わせていく。現在のハウス栽培の原点ともいえる画期的な考え方だった。 おそらく今のハウス栽培もこれらの他に人には言えない位の、ノウハウで、品種によって、場所によって、市場の動向をにらみながら、日夜研鑽の賜物を我々は口にしている。そして日本では昔はドレッシングのような物は無くて、塩をふって食べていたが、中国では砂糖をふりかけて食べる人が多い。しかし洋食化してきたところでは、(大都市)レストランでは、トマトも含めドレッシングをかけて食べるようになってきている。トマトの種類、大きさ、旨さ(甘さ)等はおそらく世界一だと思う。万歳日本!! **9月26日(木)掲載**
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| 中国式サラダ(生菜包)2 | ||
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韓国で焼肉を食べると、注文しなくても数種のキムチが出てくる。エゴマの葉やハクサイの葉、それにチシャの葉なども付く。日本でも今ではサンチュと言ってチシャの仲間、あるいはサニーレタスでキムチや焼きあがった肉を巻いて食べるようになった。レタスもチシャも植物学的に言うと同一種のものであり、品種が異なるだけである。中国ではチシャの茎も、レタスの茎すなわち直立した太い茎を食用にする。これらは他の具とともに炒めて食べるのが普通である。
レタスの「生菜」センツァイのほうは、広州で最もよく使われ、上海などの他の大都市では少々使われているが、それ以外のところではほとんど見かけない。広州では、最近の日本の中華料理店でも、レタス包みとして出している「生菜包」センツァイパオを食べるが、普通はいろいろな鍋料理に大量にレタスをいれる。あるいは、レタスをゆがいてオイスターソースで食べたりもする。いずれにしろ、韓国ではチシャを、日本ではレタスを、中国では茎を食べるステム・レタスをというように、異なる品種のものを特に好んで食べている。また同じレタスでも熱してから食べる中国の食べ方は、紹介はされているが、一般的な食べ方としては定着していない。 「沙拉」サーラーという言葉は、外来語である。サラダにあてた漢字。だが、中国での西洋料理で出てくるサラダは、ポテトサラダぐらいである。最近の日本のように、いろいろなドレッシングで食べる食べ方はほとんどない。多分特別に西洋料理のようにサラダを食べなくても、さっぱりしたスープがあったりさっぱりした前菜などがあり、口も目も欲しがらないのではないかと思う。ちなみにスープを飲んだ後やメインの料理の前後に出てきても中華の場合どうしても食べたいと思わない。そして、途中でお茶を飲むと余計に欲しがらなくなる。しかしサラダ的食べ方をするものはある。 例えばキューリ「黄瓜」ファンクウアに醤油やゴマ油などで合えて食べたりするが、普通は生で食べるより、他の具とともに炒め物にしたり、スープなどにする方が多い。「黄瓜」は、もともと外来のものだったので「胡瓜」と呼んでいたが、今日では「黄瓜」でほぼ統一されている。日本では、「胡瓜」と書いてキューリと読んでいる。そして国も広いから雲南省のタイ族自治州には、ラクビーボールのような大きいキューリがある。「山黄瓜」と呼ばれる珍しい原始的キューリもある。おそらくこれらの原種から瓜のような甘い種類のもの、実としての果肉を食べる品種に分かれてきたのではないか。アメリカなどで食べるサラダ用のキューリは、日本人から見ると、キューリの熟れすぎ、硬い、香りが違う、などなど悪評ふんぷんだが、慣れると歯ごたえから、食べてるぞと脳に伝わってくるから不思議。それこそニンジン、ブロッコリー、ナス、セロリ、など、しっかりかじって食べてることを脳に伝えている。安全な野菜であればほとんどの物が、生で食べれることが分かる。是非お試しあれ。 **9月19日(木)掲載**
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| 中国式サラダ(生菜包) | ||
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現在日本にある野菜は、在来種はほとんど無くなり品種改良により、特にスーパーマーケットが、発展してからは見場の良い物、規定の箱に揃えて入れやすいもの、傷みにくいもの、色のいいもの、品質がそろっているもの、パック詰めの時にどれを入れても同しように見えて、お客さんがどれをとっても選り好みしないで買っていってもらえるような形になる物など、いろいろな要因によって品物の本質(味、匂い、形、色)が変わってきてしまっている。ヨーロッパでも、中国、東南アジアの国々では、昔のレシピーがあれば同じ料理の味が再現できる。しかし日本では良いのか悪いのか分からないが、10年、20年前と野菜の味その他を比べても特に香り、味とそのものの持っている季節の勢いと言うものが、素材からも伝わってこない。
現在農協などではいろいろ考え、例えば花園インター近くの売店では農家が作り上げたものが、不揃いのまま売られている。これらはだめな時もあるが、野菜の香りが、姿が、品種の違いが、伝わってくる。本来夏野菜は、体温やのどの渇きを癒してくれる作用がある。畑で農作業をやった経験のある人はわかると思うが、キューリをかじっても熟したトマトをかじってもすーっと火照った体が落ち着き汗も引いてきて、喉の渇きが収まってくる。どんな飲み物よりも体にとってご馳走だと言うことが実感できる。 私は、過去26〜27年間位の間に中国野菜を25種類ぐらい栽培して来ましたが、季節と栽培方法、肥料、畝の作り方、虫に食われないように初期の低農薬、他にも細かい事はあるが、どれも上手に作れる。 昔の人も試行錯誤しながらこのよう作ってきたのだなと思いながら、そしてその頃は多分現地の人達がどのくらいの大きさで食べているのか、また季節によって出来上がる大きさも違うわけですから、長い時間をかけて日本人である自分たち向きに品種改良して行ったことが、外国の品種を栽培してみると良く分かる。 さて、その中でも鍋ものから漬物まで親戚を含めると、また食べられている地域の広さ、そして面積あたりの収穫量の多さではピカ一の白菜から話をすすめましょうか。 ハクサイが中国から日本に導入されたのは、明治になってからである。中国で古くから栽培され発達したハクサイの中心地は、華北である。いろいろな品種があるが、有名なのは「山東白菜」サントンパイツァイだろう。広州では「黄芽白菜」ホウァンヤアパイという。いずれも少し小ぶりに仕上げている。そして日持ちがする野菜としては、王様と言えるのではないだろうか。どんなものにも合わせられるクセのなさ、何かハクサイに人間もこうありたい・・・と教えられているようで・・・。 **9月12日(木)掲載**
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| 日本にもあるぞ上海ガニ | ||
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中国ではカニの総称は「パンシェ」だが、「蟹」シェだけでもよい。
中国のカニといえば、日本では、いわゆる上海ガニを連想するだろうが、中国のカニで美味なのは、何もそれに限らない。しかし、上海ガニから話を進めよう。日本では上海ガニというが、その分類学上の名称は、「中華絨螯蟹」中華のはさみのあるカニという意味であり、俗称は「河蟹」ホーシェだが、上海では、秋に海から河川に入ってきて産卵するのを堰(せき)の「閘」ツァという名前の仕切りのようなもので、堰き止め、夜間、灯火で捕獲するので「大閘蟹」タァツァシェと呼ぶ。横浜の中華街や香港の街に行くとシーズンになると、至る所に、ポスターや張り紙が目に写る。 江蘇省の陽澄湖(ヨウトウフー)などが名産地。 日本での近縁種はモクズガニなので、シナモクズガニと呼ばれている。佐賀県ではこれをツガニと称して、いまでもよく食べる。別に「河蟹」のほうでなくてもモクズガニが使えるのに、わざわざ上海から空輸したのを上海ガニといって食べるのは、おかしい話である。 ちなみに上野のアメ横では7月頃から、上海ガニと同じように動けないようにワラなどで縛って売られている。もちろん空輸された上海ガニよりは相当安い。 それはともかく、上海ガニは、俗に旧暦の9月は雌がうまく、10月は雄がうまいとされているが、いつも雌の方が高い気がする。いずれもその頃に黄赤色の卵がぎっしり詰まった「蟹黄」シェホワンが美味く、ねっとりとした精巣の「蟹膏」シェカオが美味いというのである。そしてこの縛ったままのカニを蒸し「蒸蟹」ツェンシェにしたのを、中国の黒酢や酢醤油で食べる。1人1人に小さなまな板や、脚のところを砕いて身が取り出せるように、木槌が用意される。 カニを盛った皿の近くには、菊の花を浮かべたお茶の入った鉢が置かれているが、それは、どうしても手を使って食べるため、生臭さやベトベトした指先をあらうために用意されたものである。日本人は、ズワイガニやタラバガニを食べなれているので、ちょとかったるいかも・・・・・・。 **9月5日(木)掲載**
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| 活きたコイの甘酢あんかけ(糖醋活魚) | ||
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日本の淡水魚の種類も非常に多いが、名物として売られていたり、マーケットでどんどん売られていたり、料理屋でも名物料理としてやっているところも少なくない。鱒、岩魚、鮎、鯰、鮒、鯉、草魚、など釣り場に行けば名前を聞く事が出来るが、それらを食べられるところも限られてしまう。
長江や黄河など中国の大河は、多量の土砂を含むので、日本の河川とは色が違う。しかし、山がちのところに行くと、日本のような水のきれいな小川もあり、NHKや、ウルルンなどのテレビでも見られるとおり、小さな小魚なども、貴重な蛋白源として上手に食べている。日本では、いわゆる雑魚の部類で、雑魚というのは、一般に利用価値の少ないものをいささか軽蔑の意味をこめて言うけれども、何が雑魚で、何がそうでないのかは、国や地域によって異なっている。イギリスの淡水魚では、サケ科以外のものはすべて雑魚にされている。だから、われわれが雑魚とする魚でも地域によっては、必ずしも雑魚ではない。日本は、広く海に囲まれ豊富な海の魚に恵まれているので、小さい魚はすべて雑魚になってしまう。 現在中国でも、河川の環境破壊や乱獲、ダムなどによる環境変化、生活用水や工場からの排水など、昔日本がたどったような汚染がすすみ、川魚の高級魚で皇帝魚と呼ばれた大きな魚も現在では幻のさかなになってしまった。 中国の淡水魚養殖の歴史は大変古く、紀元前の戦国時代、すでに范蠡(はんれい)陶朱公が、『養魚経』を著した。その頃の養殖は、「鯉魚」(リーユイ)と「チイユイ」、コイとフナの養殖だ。 その後、唐代になると、王朝の皇祖李淵が、「鯉 リー」と「李 リー」が同音なので、コイの食用を禁止する。だが、人々は、コイを別名で呼んで食べ続けたようである。しかし、ごまかしはいつもうまくいくとは限らないから、他の魚類の養殖も試みられ、その結果、今日「家魚 チアユイ」と称されている大型のコイ科の魚、数種の養殖が始まったのである。それが日本では、ソウギョ、ハクレン、コクレン、アオウオと呼ばれている。 コイの甘酢あんかけの「糖醋鯉魚 タンツウリーユイ」は、日本の特に関西の中華料理店ではコースでは必ずと言うくらい組まれており珍しくはないが、コイの「糖醋活魚 タンツウホーユイ」は、非常に珍しいものになるだろう。日本の活魚料理のタイは、刺身にされても口をパクパクさせているが、コイの活魚のほうは、頭・尾部をのこした身のところが油で揚げられ、甘酢あんかけになっているにもかかわらず、口をパクパクさせている。つまり頭と尻尾は活きている。この料理は、中国のどこにでもあるわけではないが、皿にのるまでの調理時間は三分を要するだけ、揚げる時間は一分未満であるから、寄生虫が恐ろしいと、今では幻の料理になってしまった。なんでも食べる中国人も寄生虫は恐いとみえる。 **8月29日(木)掲載**
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