冬になったらおいしい寿司屋さんに行ってみたいですね。美富寿司はカウンターに6席とテーブルが1つのこぢんまりとしたお店です。切り盛りしているのは尾形英一さん。都心で修業を重ねた後、2003年に開店しました。
「うちはこだわりのお店ではありません。おいしい魚を楽しんでもらえればそれでいいんです」と尾形さんはごく控えめに語ります。とはいえ、美富寿司の魚は尾形さんが毎朝築地で仕入れた天然近海のものばかりです。納得できなければ尾形さんは仕入れないで帰ってきます。尾形さんの控えめな言葉とは裏腹に選りすぐりの素材を使ったお寿司がこの店の特長です。
美富寿司に来るお客さんは寿司だけでなく、お酒も楽しみにしています。そのためシャリはやや小さめにしてあります。そのお酒も尾形さんが選んだ銘柄が並びます。魚との相性もばっちり。尾形さん自身がお酒が大好きなので銘柄選定も決してなおざりにはなりません。
来客の多くはおまかせにすることが多いようです。つまみを何品か、次に刺身をいただいた後5〜6貫にぎってもらいます。お酒を飲んで8,000円〜10,000円というところでしょうか。寿司とお酒とカウンターでの会話を楽しみましょう。
街中に寿司屋さんは多数あります。低価格の寿司屋さんも人気を呼んでいますが、良質の素材を使って、長年修業をした職人さんが握る寿司はそれとは基本的に違うものです。美富寿司は気取らないお店なので気軽に入ってみて下さい。
尾形さんはとても謙虚で穏やかな方であるためか、お客さんがその人柄を慕って来店しています。場所柄近隣のお客様が圧倒的に多いのかと思えば、浦和からも少なくないファンが車を飛ばして来店しています。カウンター中心のお店であるとはいえ、女性がひとりで来店できることにもこの店ならではのアット・ホームさが現れています。