浦和駅西口のコルソを抜けるとみずほ信託銀行があります。そのビルの地下1階に今年で24年続く「ビストロやまetペペロネdeYAMADA」があります。地下1階にあるので知らない人はすっと通り過ぎてしまいそうですが、もともとフレンチの「ビストロやま」もイタリアンの「ペペロネ」も浦和の有名店として知られていました。経営するのはシェフの山田正三さん。生粋の浦和っ子です。通路を挟んで向かい合う二つのお店を統合して現在の名前になりました。山田シェフは「浦和の街に少なくなったフレンチにもっと力を入れていきたい」とおっしゃいますが、この店のファンにとってはメニューの選択肢が多くなり、うれしい限りです。
山田シェフは強い信念を持ってお店の経営に当たってきました。「食は素材が重要です。皆さんはどのような物を口にしていますか? 当店では無農薬・減農薬・無化学肥料の有機栽培の野菜を使用しています。それも私が契約してきた農園から直接仕入れています。サラダに使う野菜ひとつを取ってみても他の店とは違うはずです。当店で使う食材は生産者が分かるのです。こんなことはフランスでもイタリアでも当然とされているのに、日本ではまだまだですね。」とおっしゃいます。さらに、「口にする物をお客様にお出しする以上、シェフは人の命を預かっているといえます。そういう気持ちで私は料理を作っています。」と熱い口調で語りかけています。
そんなシェフがいるお店では、安心して食事ができるというものです。私も長くこのお店を利用していますが、料理にはずれがありません。どの料理にも手間がかかっているのが分かりますし、値段も実に手頃です。
山田シェフは料理にかける思いを滔々と語る一方で、現状を嘆くことしきりでした。「食材に対する考えがなかなか伝わりません。食べ物そのものに生産者名が書いてあるわけではないし、それが正しいかどうかも分からない場合もあります。それに、それを特に意識しないという問題もあります。」とおっしゃいます。皆さん、そんな熱いシェフのいる店に行ってみたいと思いませんか。