大正11年、岡田半蔵氏による創業以来、日本人形と共に飾り、その両脇を彩る桜橘や紅白梅といった造花の製作を中心に行い、「和」の伝統の演出を担ってきました。現在は岡田雄二さんが3代目として技術を引継ぎ、平成20年にはさいたま市の「伝統産業事業所」に指定されている他、皇室関係の仕事の受注もあるなど、業界の第一人者として活躍しています。
一口に桜橘、紅白梅といっても、全体の大きさや花の付き方などの違いにより、非常に多くの種類があります。製作は、生地の裁断・染色から始まり、花の芯を作り、葉に針金を通し、筋をつけたり、数々の細かい作業をしてパーツの完成。その後、それらを茶色のテープなどで束ねて枝を作り、花として形作っていきます。さらにそれを台に組み立て、全体のバランスを調整してまとめます。
ここまでの複雑多岐にわたる工程すべてが手作業。葉脈なども全く同じものはふたつとなく、まさに世界にひとつだけしかない工芸品です。現在、輸入品も多い中でここまで徹底して手作業で行うのは全国的にも珍しく、伝統の職人業が受け継がれています。
また、注文を受けてから作る受注生産を基本としており、正月や七夕など、各節句のときに飾る壁掛けや、小鉢の盆栽などもひとつひとつ手作りしています。一般の方も注文・購入が可能ですので、お気軽に問合せください。
岡田さんは、とても気さくな明るい方であると同時に、飽くなき探究心の持ち主であり、日々研究を重ね続けています。それは京都の伝統工芸士を訪ねて様々な技法を勉強したり、関東では手に入りづらい材料を取り寄せたりするほどで、「研究するほど奥が深くなり、またそれがおもしろい」と、情熱を持って取り組んでいます。
また、展示会や見本市にも出品し、日本の伝統を広める活動にも積極的に取り組んでいます。
日本には四季があり、その四季によって季節感のあるものができます。五節句のときに飾る壁掛けなどの小物にもそれぞれ意味があります。
「日本人で良かったと思えるようお手伝いしたい」とおっしゃる岡田さん。
海外から入ってきたイベントを楽しむだけではなく、日本に古くから伝わる伝統行事も見直してみませんか?
そのとき、あなたをお手伝いしてくれるのが岡半さんです。