忍者おすすめの今週のお店

忍者ボタン   「鵞毛堂」
筆写真
豊富な種類の中から、用途に合わせた筆を選べます。
掛軸工房写真
「掛軸工房」には、女性の職人さんも多く、新技術の開発も進められます。
掛軸写真
自分で書いた「書」などを持ち込めば、綺麗にデザインされた、素敵なオリジナル掛軸を作ってもらえます。
「マイタウン浦和」ロゴ
(お店の詳細情報地図こちらをクリック!)

さいたま市浦和区高砂1−8−9
TEL:048-822−1105

年末年始と言えば年賀状に書初め。
今回は創業明治35年、現在の社長さんで3代目となる「鵞毛堂」さんをご紹介します。

扱っているのは書道用具全般ですが、中でも筆の製造に関しては100年の歴史を持ち、職人さんが全て手作りで作っています。
値段も種類も様々で、200円程度のものから50万円以上のものまであり、材料が同じでも用途によって全く違うものとなるため、太さ、大きさ、つくり等により、全部で3,000種類にもなります。
使われる毛は、イタチのものが9割を占めるそうですが、その他一般的に使われる馬や羊の毛以外にも、ミンクやマングースの筆などもあり、中には竹で作った筆まであります。
オーダーメイドで自分に合った筆を作ってもらうことも可能で、著名な書家からの注文も多いそうです。
その他、赤ちゃんの生毛を使った胎毛筆の作成も可能です。

また、年賀状作成時には、オリジナルな「落款印」を自分で彫ってみてはいかがでしょう?名前などを「印」となる専用の石に彫り、年賀状の片隅に押せば味のある年賀状が出来上がります。
石は300円程度からあります。

更には、鵞毛堂さんでは掛軸や屏風の製作にも力を入れており、「掛軸工房」という専門の工場を持っています。
ここでは、自分で書いた記念の「書」などを持ち込めば、立派な掛軸にしてもらうことが可能です。
掛軸の作成にはデザインの要素が強くなるため、女性の職人さんが多いそうで、1万3千円程度でインテリアとしても見栄えのする、素敵な自分だけの掛軸が手に入ります。

新しい技術の開発にも熱心で、従来の製法の掛軸は暖房に弱く、すぐに反ってしまうのですが、それを改善する製法を開発したり、屏風に活性炭の粒子を貼り付けたりと、日々研究を怠りません。
現在は、平安時代に使われていた「料紙」の復元も進めており、商品化する予定だそうです。

昔ながらの「職人」的な部分と、新しいデジタルなものを上手く融合させている印象を受けました。

(文:ken)


《2003年12月15日掲載》